見出し画像

おりおりいっぴつ #061(辛い時は、ミュージックを感じてみて)

大丈夫?

辛い時は

ミュージックを

感じてみて


本日は完全オフをいただいて3日目です。移動して、飛騨高山に来ております。

さっき気づきましたが、完全オフって言ってるのに、記事書いてるやん! と言うコメントが入るのかも〜? などとのんびり考えながら、今日も思いついたままを書きます。

八幡様の声が聞こえない虚無感を感じたのは、実は最初だけでした。今はむしろ、聞こえないことに喜びを感じ始めています。

人生を謳歌するという表現は間違ってるかもしれませんが、自分の欲求のままに過ごせて、何をしても皮肉られたり、いじられたり、叱られたりしないので、水魚の交わりとはこういうことを言うんだと思います。

・・・いいえ、それは水を得た魚です、と誰も突っ込んでくれない寂しさはちょっとありますが、僕はこの機会に思い切って観光をしてみたのです。

観光といっても、飛騨高山レトロミュージアムといいまして、古くて超レアなものばかりが置いてある、昭和の時代を感じさせる博物館です。ふらりと入ってみてびっくり。

そこは、本当に懐かしいものがいっぱいで、僕が生まれる前からのものもあって、面白くて1時間ほど、夢中で観察しました。

2階に登ると、なにやら鳴き声が聞こえてきました。慌ててそっちのほうに行ってみると、1匹のワンコがクンクンと鳴いていました。

僕:「どうした。なんで鳴いてるん?」

あれ? この犬。どこかで見たことがあるぞと気づいた僕は、記憶の糸を手繰り寄せます。

僕:「どこだっけ。君は、有名なワンコだよね。確か、音楽関係?」

ワンコ:「そだよ。僕はニッパー。お久しぶり」

え?

ええ?

ええええ?

思いがけなく、お久しぶりと声をかけてもらってビビった僕ですが、それでまた思い出しました。

越前のおじさんの家で会っていたことを。

大きなスピーカーの上に座っていた犬で、部屋に入るたびに僕はニッパーを抱いて、撫でて、抱っこしたまま、外を散歩させていました。

ニッパー:「外の世界が楽しみだったんだ。あの時は、ありがとう」

僕:「ど、どういたしまして。・・・でもあの時の君が、なぜここにいるの?」

ニッパー:「ああ、個体は違うけど、記憶は共有してるから」

僕:「は?」

ニッパー:「大丈夫。わからないかもしれないけど、僕は君を覚えてるんだ。忘れる訳がない。動かない置物を散歩させる人間は君だけだったからね」

みなさんはご存じでしょう。Victorという会社のトレードマークでもあるこのワンコは、世界的にも有名ですよね。

レコードスピーカー(蓄音機の前に立ち、亡くなったご主人様が録音した肉声を聴いている愛らしい姿が絵に描かれて、それがトレードマークになりました)の前で、優しい顔で耳を傾けている姿がとても愛らしく、それが人形や陶器の置物になって、世界中に広がっていったものです。

このワンコは、僕の右耳の状態をよく知っているようです。ミュージックを聴いてみてとは言わず、「感じてみて」と言ってくれます。

僕が1回目の突発性難聴になってから、かれこれ10年が経とうとしています。

その時は低音がボワーンと広がるように聞こえ、高い音が聞こえにくくなっただけでしたが、一昨年の大晦日に大きなめまいを感じ、そこから大きな耳鳴りが始まり、それが止まらなくなってしまい、人よりも音の聞こえ方が全く変わってしまったようです。

この2回目の発作が決め手となって、とうとう僕の右耳はほとんど聞こえなくなってしまいました。

補聴器も作りましたが、すごいスピードで聞こえなくなっていったので、作った補聴器も使えないくらいに悪化しました。そうなると不思議なことに、耳鳴りが健康のバロメーターになっていくんですね。

いつもは右耳からしか感じない耳鳴りが、左耳からも聞こえるようになってきます。すると疲れているサインとして判断することができます。さらにそれが大きくなると、早く寝たほうがいいくらいの頭痛が始まるので、なにもかも放り出し、水を飲んで寝ることにしています。

もちろん何回か治療には挑戦したのですが、良くはなりませんでした。

僕は悪くなるところがあると、それを素早く病院に行って先生に診てもらいます。しかし、それはいつも、「必ず治るはず」と思っていないので、逆に不安も何もなく、ダメモト感全開で先生にお話しするものですから、

「この状態でよくそんなに落ち着いていられますね」

みたいなことを言われて、

「もう色々慣れてますから」

と答えることも当たり前になってきています。

なってしまったものはもう仕方がない。だから残っている耳で、もっと丁寧に声を拾えばいいと思っているわけです。

このワンコは、そんな僕の思いを代弁してくれています。

辛い時は、ミュージックを感じてみて。

つまり、どうしようもなくしんどい時は、聴くんじゃない。感じるんだよって。

世界の全ての音を楽しめと言ってくれています。

音楽ではなく、このワンコは、亡くなったご主人様の声を懐かしそうに右耳をそばだてて聴いています。大好きだった人の声を聴いています。

人の声には、楽器では鳴らせない深い周波数が入っています。しかも、その人にしか出せない音が隠されています。

それを聞き分けることができたら、今までの何倍もの情報量が入ってくるはずです。人の声の凄さを皆様にお伝えしたいのです。

はい。

というわけで実相大学、第二講では、人の声の不思議をお伝えいたします。

お楽しみにしていてくださいね!

あなたに、今日も幸あれ。

ご支援ありがとうございます。このnoteはサポートのお志で成り立っております。メッセージにお名前(ご本名とご住所)も入れていただけると、感謝とサチアレ念をダイレクトに飛ばさせていただきます。