ご相談 その19. 「奥底にある怒り」と「小説」について。
銀月さま、ご無沙汰しております!!
「宝探し」は僕自身、すごく貴重な体験でした。
あれから14 年なんですね〜。早いものです。
あれから八幡様と共に(一時期大嫌いで、決別していた時もありましたが)許し許され、相変わらずのズッコケMyライフを叱られつつ、幾度か死に目に遭いながらも、なんとかここまで生きて参りました。
それにしてはあんまり成長していない自信しかない僕なのですが、今日も鋭意おりられます!
八幡様、どうぞよろしくお願いいたします。
信じること
八幡様:「銀月さま、ご無沙汰しております。今日は二つのご質問を一気に解決するヒントをお伝えいたします。」
僕:「うはっ! そんなことが可能でしょうか? 」
八幡様:「可能です。」
僕:「根っこにあるご自分の『怒りの正体』を知りたいのと、小説を書きたいのに、地元が苦手で、資料である書籍を読んでも頭に入ってこない。という問題ですが、それを一気に?」
八幡様:「はい。小説を書きたい。ここに、怒りを融合させます。」
僕:「どうやって?」
八幡様:「小説を書きます。」
僕:「え? いや、それはこれからの夢でして、資料が頭に入ってこなくてまだ小説が、、、」
八幡様:「私が導入を少しだけ書きます。」
僕:「ぶはあっ! またそうやって、とんでもないことを提案しちゃう!」
八幡様:「ダメでしょうか?」
僕:「いや、ダメかと言われると。。。ええっと、八幡様が小説の出だしを書いてみる、ということですね? 」
八幡様:「はい。」
僕:「まあ、あの〜。それは八幡様の自由ではありますけど。・・・本当に書くんですね?」
八幡様:「問題でしょうか?」
僕:「問題ではありません。でも、銀月さんの小説に介入していくのは、僕的にはやりすぎのような気がします。」
八幡様:「アニキのその真面目なところが良いと思います。
しかし今回、私が導入を書くことで、銀月さんは見えてくると思います。怒りの理由を探るきっかけと、本の内容が頭に入ってこない理由。
つまり、まだ小説を書けない本当の理由です。
直接それを伝えることは簡単です。ちゃちゃっと回答してしまうこともできます。しかし、それではこのブログの意味がなくなってしまいます。
私が投げかけるのは、考え方や、行動の指針であり、答えではありません。答えというものは、専門家の方々にお任せして、私とアニキは、自分達ができる最大限で提供していくことが大切なのです。
ですから、全力で対応しましょう。」
僕:「・・・納得です。確かにそうですね。このブログの意味。僕たちが言葉を発し、読者の皆様に全て委ねるということですね。」
八幡様:「委ねる。そうですね。その言葉も良いのですが、私は『信じる』ことを最優先に考えます。
我々が心を込めて伝えたことを、皆様が真心で受け取ってくださり、それを自分ごとで解釈し、前向きに捉え、生きる糧にしてくださることを、信じています。
例えば、全ての答えを出すことで、もやもやすることなく最初はスッキリするかもしれませんが、そこで全部わかったことにして、これからするべき行動をやめてしまう人をたくさん見てきました。しかしそれは、伝える方に落ち度があったことがわかったのです。
お腹いっぱいになってしまうと、人は動きたくなくなる本能を持っています。そして、伝えられたことを忘れていく本能も持っています。さらに、また同じことで悩んでしまう繰り返しの法則性もあります。
そんな弱い意志を少しだけ強くするには、行動を促すための作戦(発見させる動機づけ)が必要になってくるのです。」
僕:「はい、そこも納得です。でも、僕としてはやはり、このやり方はかなり踏みこんでいるのではないか、と危惧もします。しかし、僕は八幡様の本気を信じて、お手伝いすることにいたします。
銀月さん。今回はあくまで参考としての文章です。しばらくお付き合いください。これがきっかけとなって、新しい小説に着手できることを祈っております。」
八幡様:「ありがとうございます。でははじめましょう。タイトルはありません。導入部分と、主人公のキャラづけと、書き出しを少し。このあたりを簡単にお届けします。」
「タイトルなし」
作:八幡
<登場人物>
名前:姫城和神奈(ひめぎ わかな)
年齢:29歳(女性)
出身:宮崎県高千穂
<あらすじ(参考)>
ひょんなタイミングで、神社の境内で生まれたわかな。
さらに、彼女の母のお兄さんが禰宜(ねぎ=神職)を務める関係もあり、血筋的にも彼女の中には眠った神性がある。高千穂にある天通PR株式会社の元社員。
あらゆる土地に行って、観光PR記事を書いてきたが、今はフリーランスで気楽に働いている。
4月、全国の日本酒探訪の企画で春の会津に訪れることになり、降り立った瞬間、心がざわめく。
一体何にざわめくのかを調べていくうちにとんでもない秘密にたどり着いてしまう。初めての土地なのに溢れてくる記憶と想いの正体を突き止めるべく、意を決して動き出す。
会津の地に秘められた秘密を暴き、えにしの扉を開く。
<導入部分(参考)>
会津には、おいしい日本酒がある。
元いた会社の上司でもあった垣内さんは、日本中の居酒屋を渡り歩いてきた酒猛者だ。
語り始めると止まらない口調は、決して押し付けがましくなく、柔らかく、楽しげで、その味のイメージが膨らむだけでなく、場所の雰囲気も、そのお酒が誕生した物語ですらも、脳裏にくっきり浮かび上がるのだ。
彼の描く「酒池(しゅち)レポ」は、酒の味が分かるレポートとして業界では有名だった。
当時私は、「おでんのろくべえ」のカウンターで何度も杯を重ね、全て飲みほしてベロベロになりながら垣内さんの話をうっとりと聞いていたが、あの言葉にはほんのすこし疑問を覚えたことだけは、いまだに忘れることができない。
「ああ、会津の酒で全てをつなげれば、許されるんだけどなあ〜。」
「なーにが許されるんですかぁ?」 酔っ払った私は、垣内さんに尋ねた。しかしニコッと笑いながら日本酒を飲み干しただけで、何も答えてはくれなかった。
その後、垣内さんは会津のお酒の銘柄を唱えながら、1 人うなずきながらニコニコしていた。
その垣内さんが他界してから、4 年が経つ。
今回、会津へ取材に行くことになった経緯も、垣内さんに呼ばれたような気になっているのも、あれから封印していた日本酒を飲むことも、自分の中では正しい選択のように思えている。
私は今、ようやくはじめて、会津に降り立った。
菜の花の香りと、蒸せた土の香りがどこか懐かしい。良い天気で、しかも風も爽やか。
なのに。なぜだろう。胸の中がきしむ。シクシクと痛いのだ。
こんなことは初めてだった。もしかすると、心のどこかで勉強不足を反省しているのかもしれない。
会津の歴史は、取材が決まってからいろいろ勉強してきたつもりだ。しかし、実際にその現場を体験したことではなく、その場所にすら行ったことがない状態で、何を書けると言うのだろうか。
現代の酒蔵が作った酒には、過去の思いや、歴史の重みが封入されているはずで、そう簡単には読み解けない重厚さがある。
しかし、この足で酒蔵をめぐり、日本酒を飲み、人のつながりを求めて歩きながら、記事を書きながら、そして垣内さんのことを思い出しながら、この旅を楽しもうと私は思った。
軋む胸の内をかき消すように、後ろから私を呼ぶ声が聞こえた。
目的
八幡様:「はい。ほんの導入です。ここまでにしておきましょう。」
僕:「ええっ! いやいやいや、逆にあまりに途中すぎて、全くすっきりしません!!」
八幡様:「これで十分なのです。もうお気づきになりましたね?」
僕:「あ、僕が無性に会津のお酒を飲みたくなっている、ってことですか?」
八幡様:「そんなことは知りません。
銀月さんが地元の書籍や資料が頭に入ってこない理由。それは、目的がはっきり決まっていないからです。」
僕:「目的? 本を書きたい、というだけではダメなのでしょうか?」
八幡様:「人は、何かをしたい。だけでは、全力が出ません。まず、何かをする、と決める。決めたらいつまでにやるかを決め、まずは自分の能力のあるなしに関わらず始めてしまうのです。」
僕:「そんなの、怖いです!」
八幡様:「なにが怖いのですか?」
僕:「だって、何かを始めちゃって失敗したら、心が折れるかも知れません。」
八幡様:「折れたらラッキーです。方向性が違っていたことがわかります。違う方向を探すことができます。」
僕:「折れてラッキーなのは鶴くらいだと思っていましたが。。。」
八幡様:「まさに、折り鶴と同じです。丁寧にやることです。そうすると、さらなるラッキーが訪れます。折れた心を立て直しているうちに、また新たな問題が出てくるのです。」
僕:「そんなのラッキーじゃないし! また問題が起こったら僕ならもう、、、」
八幡様:「やめないことです。」
僕:「だったら後回しに、、、」
八幡様:「しないこと。問題を解決していく努力をしてみます。その時、周りにいる人に助けを求めても構いません。」
僕:「助けを求める、か。。。それでもまた失敗しちゃったら?」
八幡様:「また失敗しても、最初の失敗よりは心が折れていないことに気づきます。またしても舞い降りてきたラッキーです。方向性を変えます。」
僕:「ラッキー続きのポジティブ思考は良いのですが、でも現実的には、これもだめ。あれもだめ。つらい状況ですよね。。。」
乗り越え&立ち直る癖
八幡様:「はい。なのに、何かが生まれそうな予感しかしません。なぜなら、乗り越え癖がついてきているからです。ただ失敗しているのではありません。失敗しても立ち直る癖をつけてきているのです。」
僕:「その癖、 欲しいっ!でもですね、それが小説の導入にどう関わってくるのかを僕は知りたいです。」
八幡様:「はい。今回のようなミステリー調の導入にした理由は、それが読者に最後まで読んでいただくための方法だからです。
垣内さんの死の真相や、残された謎の言葉、主人公に感情移入しやすい設定や、お酒という文化の泉、推理に合わせて観光案内もでき、おまけで会津が現在取り組んでいる先進的な企画の紹介などを挿入してもいいでしょう。
楽しみになる設定を盛り込むことにより、あなたは書籍を読んで調べないと文章を先に進めることができません。さらに、実際にお酒を飲んでみないとその感想すら言えません。
そして、行政を巻き込むことができれば予算を使える方法があることも知っていきます。」
僕:「あ。なんかワクワクしてきた。」
八幡様:「この導入さえあなたの言葉で書いてしまえば、あとは動き出します。先を書きたくなってきます。
自分が投げかけた疑問に自らが答えていき、さらに新しいエッセンスを加えて、構成を組み立てていきましょう。そうすれば、地元を中心にしたストーリーが生まれ、それが注目され、漫画化され、聖地化され、観光誘致に一役かうことも夢ではありません。」
僕:「漫画化! 聖地巡礼! 観光誘致まで! それが目的になってもいいんですよね!?」
八幡様:「もちろんです。さらにもう一つ。プロットの中に入れていただきたい設定は、主人公が最後にどうしても行きつかなくてはならない課題です。心の奥底に抱えている怒りのルーツ。これを根底に流したまま、ストーリーを進めていただきたいのです。」
僕:「奥底の怒りが基盤にある、と。。。ひょっとすると、実際にセラピーを受けたシーンを入れ込んでも面白いかもしれませんね。」
八幡様:「その怒りのイメージの中に、垣内さんを登場させてもいいでしょう。守り切れなかったのは垣内さんだったのかも知れないと思わせて、現世では何があって垣内さんは死んでしまったのか。それを探る旅に出ても面白そうですね。あるいはその謎解きをパート2 に持ち越してもいいではないですか。」
僕:「ぐんぐん広がる!」
八幡様:「まずは、大内宿などを設定しながら、その歴史の中に自分を探しましょう。」
僕:「僕も八幡様の意図が分かってきた気がします。
銀月さん。あなたは、答えを導き出せる人です。底知れない怒りの元を発見し、それを自分のチャームポイントに変えることができれば、ストーリーの中で溜飲がおおいに下がるのではないでしょうか。」
八幡様:「それと、歴史上の人物を登場させるための方法として、現代に生まれ変わらせる力技もあります。その場合、史実を取り混ぜながら現代人らしい性格を入れ込んでキャラ付けしていくと、深みのある、銀月さんオリジナルキャラになっていきます。
頭の中に、キャラクターを踊らせましょう。すると、だんだん筆も踊ってきます。」
僕:「筆が踊る? 」
八幡様:「はい。肉付けされたキャラクターは、筆を進めれば進めるほど、本当に存在するかの如く、自由に動き始めます。
まるで、そのキャラクターに書かされているように執筆が進んでいくでしょう。それほど没頭していけば、作品を生み出す時間はあまりかかりません。と同時に、秘蔵パワーを使って外側に向かって力を発揮してください。」
秘蔵パワー
僕:「秘蔵している力があると? しかも、それを外側に向けて発射ですか?」
八幡様:「発揮です。使っていない力です。使ってはいけないと思っているのかも知れません。隠して隠して、誰にも気づかれないようにしている力がありますよね? もしくは、まだ気づいていないのかも知れません。」
僕:「そこも詳しく教えてください。銀月さんのこれからの人生の突破口になるかも知れません。」
八幡様:「はい。人には、内側に出す力と、外側に出す力があります。それは細かく言ってしまうと無限にあるので、ざっくりと申し上げますが、内側に入る力は喜びの力です。喜悦力。」
僕:「喜悦(きえつ)力。。」
八幡様:「やっていることに喜び、自分を満足させ悦にいれば、どんどんゾーンに入っていきます。
一方、外側への力は、恐れの力です。神を畏れたり、人を恐れたり。恐懼力です。」
僕:「恐懼(きょうく)力。。」
八幡様:「外側に出ていくためには、自分の身を守るための努力が必要になってきます。その時、自然に畏れ畏まらなければ、人の話は聞けませんし、教えを乞うことすらできません。謙虚に話を伺いながら、他人を満足させ、共感し、認め、感謝する。
銀月さんは、発揮する力の順番を変えれば、うまくいきます。」
僕:「順番? まずは外側へ力を出していきましょう。という意味でしょうか?」
八幡様:「そうです。今までは、内側からの力でなんとかしようと考えていましたが、外側へ向かって放つ力を先に使うのです。」
僕:「その、外側とは?」
八幡様:「外側にいるのは、私たちです。このブログも外側にあるのです。そこに対してでも、自分の周りにいる人たちでもいいです。
つまり、周囲の人を畏まって、話を聞き、喜ばせていくのです。他人も、自分も喜ばせる方法をとります。自分から喜ぼうとするのではなく、相手を喜ばせ、自分を喜ばせていただくのです。そのために、順番を変えます。
恐悦(きょうえつ)。これが基本です。」
僕:「恐悦至極の恐悦ですね! 確か意味は、、、」
八幡様:「こんな私に対して、大変喜ばせていただいてもったいないです!さらに、みなさんの嬉しい出来事も、私の喜びです! と、謙虚に畏まって、尊敬の念を込めて感謝し、世界中の人々の喜びをも一緒に味わうことです。つまり、とにかく最高に嬉しくなる時に使います。」
僕:「なるほど! つまり恐れと悦が一緒になってるから最高の喜びの表現になるんですね!」
八幡様:「怖がるのではなく、かしこみ恐れながら、人の話をお聞きしましょう。そして、それを大いに喜んでください。
もちろん自分で調べたり、勉強する悦も感じてください。
しかしそれは後からです。目的が見つかれば、勉強する理由ができて、楽しくなって、喜びもひとしおです。その二つがますますできるようになってくれば、今回の小説の導入の重要性がもっとご理解いただけると思います。
応援していますよ。」
おわりに
よくわかりました。僕でも理解ができました。
まずは、謙虚に恐れながら外側に向かって進み、自分の興味をますます引き立たせてくれるものを探しにいき、他人からの情報を「恐悦」スタンスで入れてみる。
そこで興味が湧き、小説の題材も見つかっていけば、導入をワクワクしながら書いてしまえばいいのだと思います。
すると、自然に学びたい欲求が現れてきて、のめり込んで内側に入っていく。きっと銀月さんの怒りの内面も、書いていくうちに見えてくるような気がしてなりません。
悲劇を悲劇のままにしないためにも、銀月さんが自ら書いた導入のミステリーを解決するため、話を広げるため、文章を楽しんで、面白く書けるようにするため、どんどん動いていただけたらと思います。
そして人の沈んだ気持ちを、これからぐいっと引き上げちゃってください! 僕も超応援しています!
八幡様。いつも、お陰様でありがとうございます。
それではみなさま。ではまた次回、お愛しましょう♡
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