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おりおりいっぴつ #059(僕がネガティブになる理由)

削れたからこそ 

美しい。

取れたからこそ 

愛らしい。


僕が今まで生きてきて、最高だったな〜と思える月日があります。

それは、高校3年生の半年間でした。

小学生で落ちこぼれ、中学生でいじめられ、高校受験では中学担任の先生のすごいサポートで個人的推薦入学みたいな感じになり、奇跡的に入学できた僕は、おかげさまで超感謝人間になっていました。その勢いで、高校生活を全力で堪能できたのです。

ちゃんとしっかり好きな人もできました。よおし告白しよう! と思ったらその気合いが強すぎて相手に察せられてしまったか、僕から言う前に、

「ごめん、もう遅い。つきあってる人がいるの」

と耳元で囁かれ撃沈号泣し、部活動のブラスバンドではコンクールで金賞を取ったその日に、僕が書いた作文に盗作疑惑が持ち上がり(誓って盗作してません!)、審査員の先生が破いた原稿用紙を見て静かに悔し涙を流したり、登校に使っていた自転車が学校で盗まれてしまい、悄然と歩いて帰っている途中に河原で無事発見し嬉し涙したり、その自転車で富山の高岡まで先輩と一緒に自転車旅行をした夜、急にホームシックにかかり、ビー・バップ・ハイスクールというレイトショー映画を見ながら号泣したり。僕にとってはこれでもか! というくらい面白い日々が続いたのです。

最終的には、大学受験も、これまた担任の先生のウルトラCで人形劇を学べる大学に合格させていただきました。

総括すると、色々問題があって泣いてばかりだったけど、結局なんでも最後はうまくいく経験をさせていただいた半年間。

おかげで僕は、例によって例の如く、感謝はあれども、素直に「全てがうまくいくもんだ」と信じて疑わない勘違い人間に成長してしまいました。

そしてあれから37年が経ちました。

今では、あの頃のなんでもできる気持ちとは違い、自分の動き全てがうまくいくとは全く考えていません。

むしろ、何かをやろうとすると、うまくいかないことの方が多かったりします。しかし、それがもうあらかじめわかっていますので、仕事ができる賢い人に全面的にお任せしたり、わからないことは誰かに聞いて相談したり、助けていただくのを前提で生きておりますので、もう、僕にプライドなんてものはありません。

任せて安心。お願いいたします。よろしくどうぞ。本当にありがとう。ごめんね。助かった。すまぬ。そんなセリフを吐きながら、毎日を生かされております。

そんな僕ですが、月に一度ほど、強烈なネガティブマインドに襲われます。

これがとてつもなく恐ろしい時間です。

僕はいつものほほんと明るく元気で、何の悩みもなさそうな人間として周りからは見られていますが、実際は、根暗で、むっつりで、いい加減な人間なんですね、はい。(一部の人は僕のことよく知っているので、「ああ、またセルフでネガティブ祭りやってるよ」と思われてるのでしょうが・・・)

どんなに明るい未来が待っていると確信していても、全部否定的に見えてしまって、あれもこれも全部だめ。僕だけじゃなくて、みんなだめ。あかんあかんのオンパレードタイムです。止まらないのです。しかも・・・

八幡様:「さて、私の出番がやってきたようですね」

僕:「いやいや、まだ呼んでおりません」

八幡様:「ネガティブな感情は、どこから生まれるものだと思いますか?」

僕:「呼んでもいないのに、出てきた途端に質問するとは、八幡様らしいですね」

八幡様:「・・・なにか?」

僕:「いいえ。えっと、ネガティブな感情ですね。僕の場合で良いんでしょうか」

八幡様:「はい。最初はアニキのネガティブ感情の発露を探します。それをヒントに、考えを深めてみましょう」

僕:「その前に、ひとついいでしょうか?」

八幡様:「なんでしょうか?」

僕:「最近、このおりおりいっぴつコーナーに、八幡様の登場する回数がやたら増えてきているような気がするんですが、何か意図はあるんでしょうか?」

八幡様:「もちろん意図はあります。しかし、ここで言うことではないでしょう」

僕:「あらら? そんなこと言っちゃっていいんですか? 全部正直に話すって言ってませんでしたっけ?」

八幡様:「なるほど。わかりました。では、私のネガティブ感情をここでお伝えしましょう」

僕:「ネガティブ感情? 八幡様にもあるんですか?」

八幡様:「あります。この記事を読んでくださっている方々への申し訳ない気持ちが先に立ち、ネガティブ感情が生まれています」

僕:「あ・・・それって、できていない僕に対するお気持ちということですよね」

八幡様:「そうです。わかりましたか? ですので、ここで今言うべきではないと言うことがわかりますよね?」

僕:「ぐっ・・・。いや、いいです。全部言ってください」

八幡様:「わかりました。では・・・」

僕:「ちょっとスタップ! 言い訳できる逃げ道は残しておいてくださいね」

八幡様:「かしこまりました。ではひとつ目です。アニキは今、実相大学のカリキュラムを充実させようといろいろ動いています。しかし、ミッションとの平行作業なのでなかなか落ち着いて整えるところまで行っていませんよね」

僕:「はい。全くその通りです」

八幡様:「それから、あと50名ほどの方のご相談に答えていませんが、あれはいつ発表するのですか?」

僕:「そ、それは・・・僕もずっと悩んでいるんです。質問募集をしていた頃からすでに約1年経ってしまっているわけで、全くタイムリーではありません。ですので、それを出していっても良いのかどうかを悩んでおります」

八幡様:「悩む必要はありませんよ。お答えして差し上げましょう。ただ、答えとしてはタイムリーではありませんので、申し訳ありませんが、その方に届くだけではなく、これを読んでくださるたくさんの方々に届けば良いのです。質問を投げかけて下さった皆様は、自分だけの問題を解決したいと思って投稿してるわけではありません。私と同じように苦しんでいる人が、少しでも救われればいいなと思って、お悩みをシェアしてくださったのですよ。1年前の質問でもいいので、しっかりと答えていきましょう」

僕:「そっか! わかりました。よかった・・・。では、お願いします。いままで勝手に遠慮してました。申し訳ございませんでした」

八幡様:「ただし、お答えに関しましては、800〜2,500字までに収めましょう。1万字でのご提供は、しばらくストップです」

僕:「え? それはなぜですか?」

八幡様:「今、一つの記事に10時間以上かけることが難しい状況であることと、読者の皆様の成長を感じているからです」

僕:「成長ですか?」

八幡様:「感じませんか? 皆様の実践力を」

僕:「それは確かに感じます。自ら学びにいく姿勢といいますか、ご自分の役割をわかっていらっしゃるというか、僕もその姿勢に学ばせていただいているくらいです。みなさん。本当にすごいんです」

八幡様:「この業界からいえば、ここにお集まりの皆様は、ちょっと変わっています」

僕:「変わってるって! 僕だったら褒め言葉ですが・・・」

八幡様:「褒め言葉ですよ。どっぷり依存のスピ系という括りでは全くなく、自分で考え、自分で選び、自分で進んで学ぼうとする意欲を持ち、自らの役割を探しながらこの地球の役に立とうと真剣に向き合うことができる強者が揃っています。まだそれに気づいていない方もいらっしゃいますが、これからますますそういう方が増えていくでしょう。アニキの生き方を見て学び、アニキのダメさ加減に大笑いしながらもそれを許し、大切なことを実体験で学び、実践を繰り返し自分のものにしていく流れができつつあります。そんな皆様に全てを語る必要はなく、余白を残した記事が望ましい。そこにご自分で肉付けしていくお力を持っているからです」

僕:「なるほど。でも、すみません。途中から聞いてなかったです」

八幡様:「・・・」

僕:「あ、でも全部書き留めてますから、大丈夫です」

八幡様:「最近多いですね。まさにこういうことに関係しますが、もう一つの理由は健康維持です。これはアニキ自身が自分で痛いほどわかってると思いますが、いま、素晴らしく体調が良いというわけではありませんよね?」

僕:「いいえ。そんなことないです。絶好調です」

八幡様:「絶好調と言う人に限って、そこから好調が絶えていきます」

僕:「なんかうまいこと言われた気がする!」

八幡様:「アニキは、お調子者です。調子に乗ると、後先考えずに行動に移してしまう癖があります。そうすると、自然に周りが見えなくなって、自分の体のこともおろそかになってしまいます。と同時に、自分の周りにいる人たちのことも、おろそかになってしまうのです。なにもいいことはありませんよ。アニキが、自分の健康を自分で管理することができなければ、その大切な志を遂げることはできません。生活を見つめ直して、健康を維持することを心がけてください」

僕:「・・・」

八幡様:「だって、何でしょうか?」

僕:「ココロの声を聞かないでください。いいえ、別にいいです」

八幡様:「ミッションも、実相大学も、記事を書くことも、ラジオも、やると言ったのは、アニキですよ? 私が命令しているわけではありません。選んだのは、アニキです」

僕:「そうです。はい。やると言ったことは全く後悔をしてませんし、抱えすぎてしんどいと思ったこともありません。ただ、筆が遅いのと、一つのことを深く考えすぎてしまうこともあり、他にもやりたいことがたくさんあったりして、充実した忙しさの中にあるんです。そうすると、何かがおざなりになってしまうことは確かにあります」

八幡様:「他のやりたいこと、とはなんでしょう」

僕:「言わなくてもわかると思いますが、人形劇です。人形劇は、メジャーな職業ではありませんし、儲かる仕事でもありません。でも、やりたいんです。36年間やってきて、今は舞台に背景もなく、流す音楽もなく、使う小道具すらなく、すべて観客の皆様の想像力で補完していただく『一人芝居』になりました。こんなにシンプルな人形劇はないんです。これであとは、言葉自体をなくせば、究極の人形劇になると思うんですが、僕はまだそこまで行き着いてませんし、まだまだ世界に通用する劇団ではありません。しかし、日本人で生まれたことに誇りを持って、言霊を操る一人芝居を、やっていきたいんです」

八幡様:「なるほど。わかりました。では手伝いましょう」

僕:「手伝うって? それは・・・無理でしょう」

八幡様:「いいえ。できることをします。私が人形劇の脚本を書きます。今まで、誰もやったことがないような物語を作ります。それを演じてみてください」

僕:「えええっ!? そ、そんな贅沢な! やらせてもらってもいいんですか?」

八幡様:「アニキの本当にやりたいことのお手伝いをするのが、私の役目ですから。そのかわり、その特別公演をするにあたり、あと50名の方のご相談に全て答えることと、健康状態を適正に戻すことと、実相大学の準備をやり遂げて、1年間の講座を全て終わらせてからの話です。それまで私は物語を温めておきますから、それを楽しみに頑張りましょう」

僕:「はい、わかりました。想像もしていなかったご提案で、楽しみで、むくむくとやる気が出てきました。脚本を作ってもらえるなんて、最高に嬉しいです。よろしくお願いします。その条件が満たせた暁には、どこかの公民館で、上演させていただければと思います」

八幡様:「いいえ。コンサートホールでやりましょう。セミナーホールでもいいですが、小ホール。300人は集めましょうね」

僕:「300人!? ・・・それはちょっと難しいかもしれません」

八幡様:「難しくありませんよ。今ではアニキのとんがった部分が崩れて、セリフが丸くなったし、アニキのプライドという毒が抜けて、人形の動きが優しくなったし、アニキが持っているツノが取れて、人間らしい人形劇ができるようになりました。そんな今だからこそ、新しい挑戦をしてみれば良いのではないでしょうか。そしてそれを、たくさんの人に披露するのです。来年の5月、例えば実相大学の修了式にやってみましょうか」

僕:「え。も、もう・・・日程を決めちゃうんですか?」

八幡様:「また出ましたね?」

僕:「え? 何がですか?」

八幡様:「ネガティブマインドです」

僕:「こ、ここで出てますか・・・。ああ、そういうことか。今ようやくわかりました。なぜ僕は、ネガティブになるのか」

八幡様:「どうぞ。言ってみてください」

僕:「実は、何か大きなイベント事や、みんなを集めて何かをする時、自分の中に自信の無さがあるんです」

八幡様:「その気持ちをすべて書き出してください」

僕:「はい。

  • こんな僕が、こんな大きなことをしても良いのだろうか。

  • こんな僕なんかが、たくさんの人を喜ばせることができるんだろうか。

  • こんな僕ごときが、大切なイベントを成功に導けるのだろうか。

  • もし今自分が、やりますと言ってしまったら、反対する人がたくさん出てくるかもしれない。

  • 僕の性格を知っていて、どうせできるはずがないと止める人がいるかもしれない。

  • 1年あると思ったとしても、結局ギリギリまで何も決まらず、大げさなことを言った割には、しょぼいものが出来上がって、焦って、突然中止にするようなことにもなりかねない。

って気持ちです。もう、一瞬でネガティブマインドが最高潮に達してしまうんです」

八幡様:「そうですね。今までアニキが失敗してきた経験が、これから立ち上げようとして生まれるやる気やモチベーションの足を引っ張ります。

  • どうせまた同じ轍を踏む。

  • どうせまた失敗をする。

  • どうせダメになる。

  • どうせ人に裏切られる。

  • どうせ自分には無理だ。

  • できない。

  • だったら最初からやらないほうがいい。

そうやって新しい経験を得る機会から、遠ざかっていきます。そこで思い出してください」

僕:「なにをですか?」

八幡様:「いままで人形劇は、すべての公演が、うまくいったのですか? 失敗はなかったのですか?」

僕:「と、とんでもない! 失敗したくない場面で何度も失敗しています。言ってはいけない言葉や、演じてはいけないキャラもあったり、その時に合わせた人形劇をやったことが裏目に出て、問題になったり、出禁になったり、様々な失敗を繰り返しました」

八幡様:「だから、アニキの人形劇は丸いのです。余計なものがそぎ落とされて、誰にも真似できない人形劇になっているのです。人形劇に資格があるとすれば、アニキは既に達人の域になるでしょう。その技を、皆さんに見せてあげてください。継続してやり続けてきたことは、その佇まいだけで、人を感動させることができるものです。ですから一年後、やりましょう。そして、ご相談の記事を書き、実相大学の準備をし、ミッションをこなし、私の脚本で人形劇の稽古をし、周りの人たちを巻き込んで、素晴らしいイベントを作り、この世に明るい話題を提供しましょう」

僕:「よくわかりました。はい。一年後。皆様を、存分に楽しませます。そのためにやるべきことを、今からしっかり継続していきます」

八幡様:「慌てず、ひとつずつ着実にやることです。自らの健康を奪ってまでやることはありませんよ。しっかり自己管理し、心身すべてに溌剌さを醸し出してください。それがまた、人々の希望になりますから」

僕:「かしこまりました。自分を律しながら、着実に進んでいきます」

ということで、皆様。一年後、八幡様脚本の人形の芝居を打ちます。場所は未定ですが、300人が入るホールを探します。

未来に希望を持って、自分に期待をしながら進んでいくのは、面白いものです。ネガティブマインドは、そっと横に置いといて、楽しめばいいんですよね。

八幡様は、「ネガティブはダメ」だとは言っていません。それがあってこそ人間だと言ってくれます。

だから僕は、ネガティブな心も大切にしながら、迷いながら、明るく生きていきます。

あなたに、今日も幸あれ。

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