僕のステップアップ計画☆Part 17
八幡様:「もう夜になってしまいましたよ。珍しくアニキは今日一日、何もしていませんが、大丈夫ですか?」
僕:「すみません。頭の中が、どんがらがっしゃーんになっています」
八幡様:「そういう状態になるのは、アニキの良いところと悪いところが、同時に出ているときです」
僕:「どゆことですか?」
八幡様:「先日来、読者の皆様から大変貴重なご意見をいただき、そのどれもが素晴らしく、前向きで感動的で、全部実現したいと考えるアニキの熱い心がまずあります」
僕:「はい、あっつっつです」
八幡様:「同時に、どこからスタートして良いやらわからず、悶々とし、一気に全てを取り入れようとするあまり、順番がわからなくなり、混乱もしていますね。その結果、熱暴走。何も手がつけられなくなる状態になったというのが今です」
僕:「熱暴走・・・。おっしゃる通りです。皆さんからいただいたご意見と、僕自身が考えたことと、スタッフで揉んでいただいたことと、個人的に直接ご提案いただいたことも、全部まとめて考えてみているんですが、結局何をするにも、まずは資金が必要だということに立ち戻ってしまう・・・。何から先にやったらいいか、まったく分からなくなってしまうんです・・・」
八幡様:「なるほど。ではこうしましょう。アニキの性格だと確実に脱線はするでしょうが、私の質問に答える形でまとめていきませんか?」
僕:「熱暴走しながらの脱線前提っていうところに恐怖しか感じませんが、自分ではもうどうしようもありません。質問形式、すごくありがたいです。お手数をおかけしますが・・・」
八幡様:「大丈夫ですよ。人には、得意な部分と不得意な部分があります。それを補い合っていくのが、この世界の優しいルールですからね。私も郷にいっては郷に従います。それでは、答え探しに出発進行。まいりますよ」
僕:「安全確認ヨシ! お願いします」
八幡様:「まず最初にはっきりさせておかなくてはいけないこと。それは、どの会社に資金を集めるか、ということです。これはわかりますか?」
僕:「あ、それはもちろん、日本パペットカウンセリング協会(JPC)です」
八幡様:「なるほど。違います」
僕:「じゅるっとにゃ! ち、違うんですか?」
八幡様:「はい。アニキが考えていたように、応援していただける皆様にこの協会を守っていただくお金として、一定額の会費を募るのは正しいやり方です」
僕:「あ、それは正しいんですね」
八幡様:「運営するだけで、お金がどんどんかかっていくのが当然ですからね。毎月必ずかかってくる固定費や、イベントなどでかかるイレギュラー人件費、人形などの請求支払いや、それに関わるお金の動き等は、安定的に入ってくる会費が特に重要になります」
僕:「はい、それがあると本当に助かります・・・」
八幡様:「さらに、寄付も募っていくのも良いでしょう。このパペットカウンセリングを応援するだけで、企業イメージが上がり、自殺や虐待や、心の問題で起きる犯罪などの未然防止も含み、この団体に名前を連ねておくだけで企業イメージが著しく上がっていくことを訴えれば、寄付は集まっていくでしょう」
僕「ふむ、ではやっぱり、JPCにお金を集めることで間違いないのではないですか?」
八幡様:「もちろん、皆様がスポンサーになっていただけることで、パペットカウンセリングは全国に普及し始めます。そこでまずは、アニキの活動のひとつが安定します。この安定があってこそ、子どもたちの命が守れます。ただ、しかし」
僕:「しかし?」
八幡様:「アニキの活動は、パペットカウンセリングだけではありません。全国を走り回り、東奔西走。移動だけでも莫大なお金を毎月使っていて、あまりの走行距離に、車も1〜2年で乗りつぶしてしまうほどですよね。その車も、災害や事故に強く、乗車されている人を守れて、泥道も雪道も自由自在に走れる車が必要となるので、安くはありません」
僕:「たしかに、僕の車は相当過酷な環境で頑張ってくれていると思います」
八幡様:「さて、アニキは今まで、アニキに出会ったことで命を延ばし、心穏やかに生活できている人たちの数を数えたことは無いでしょうが、その方々を助けるために使うお金は、どこから出ているのですか?」
僕:「え? それは・・・僕のロケットマネーです」
八幡様:「宇宙の彼方へすっからかん。ではなく、ポケットマネーですよね。つまり、アニキの懐から出ているのですよ。協会から出ているのではありません」
僕:「それはそうですけど、僕には作曲仕事がありますし、人形劇をやれば経費を差し引いた分はしっかりいただいていますので、それを使って頑張っていけばいいのかな、と」
八幡様:「しかし、個人的に借金もしていますよね」
僕:「なっ! なんでここでそれを言うんですか? これは本当に個人的なことなので、言いたくないです!」
八幡様:「ちゃんと返せているのですか?」
僕:「返せては・・・いません。でも、返済には5年の猶予をもらっていますので、それまでにしっかり・・・なんとか!」
八幡様:「到底無理です」
僕:「いやいや、5年もあれば、大丈夫です。お金は、必ず返します。大丈夫です! 大丈夫!」
八幡様:「ポジティブな言葉をあまりに繰り返すと途端に怪しく聞こえてくる典型ですね。返済できるという、その根拠はなんですか?」
僕:「こんきょ? あ、えっと、それは、商売です! 商売をします」
八幡様:「商売。助言業ならともかく、商売実務などは、アニキの苦手なことですよね。だから今まで、弟のどんちゃんに甘え、会社に甘え、僕は守られているからと言って経済を学ぶこともせず、苦しいことが起きるとそれが過ぎていくまで待つだけの、与えてもらうだけの人生だったと言っても差し支えはないでしょう」
僕:「・・・うっ」
八幡様:「どうしました? 頭が寒いのですか?」
僕:「違います! 頭を抱えているんです! あと・・・胸が痛いです。確かに僕は苦手なことからずっと逃げて、難しいことは全部弟に任せていました」
八幡様:「振り返れば25年前、どんちゃんに命を救われて、アニキはくまひげ先生という特異なキャラクターをどんちゃんに作ってもらい、フランチャイズでのパソコン教室を成功させてもらい、世界一わかりやすいシリーズのパソコン本まで作らせてもらい、テレビにも出させてもらい、DVD講師で作曲の先生と言えば『くまひげ先生』という冠までいただきましたね」
僕:「はい・・・ありがたいことです」
八幡様:「それから体を壊して働けなくなっても、お給料をもらい続け、復帰してからも、日本全国を駆け回るミッションを人知れずやり続けることを許してもらい、また体を壊し手術を繰り返し、毎年一回、体の一部を切る、という生活を続けてきましたね」
僕「はい・・・」
八幡様:「会社の儲けのためには既に役に立たなくなっていたアニキのために、たくさんのお金を生み出してサポートしてきてくれたどんちゃんに対し、お返しはしましたか?」
僕:「・・・いいえ。もらうばっかりで、何もお返ししていません。ずっと、甘えっぱなしです。本当に、情けない兄なんです・・・」
八幡様:「その通りです。情けないアニキだったから、良かったのです」
僕:「は?」
八幡様:「情けないアニキだったから、どんちゃんは奮起して、ビジネスで大きくなっていったのです」
僕:「で、でも・・・そのビジネスで稼いだ大事なお金を、僕が使っていた・・・」
八幡様:「そうです。どんちゃんも時には経営が苦し過ぎて、涙もしたでしょう、怒りもしたでしょう、憤りもしたでしょう。しかし、一度、アニキを守り切ると覚悟した彼は、あきらめなかった。小さな仕事も丁寧にやり、大きな仕事を大胆に決断し、実行し、小さな利益を積み上げながら、新しいビジネスを探し続け、少しずつ少しずつ、20年以上かけて成功していったのです」
僕:「おっしゃる通りです。でも僕は、なにも出来ない人間です。どうしたらいいんでしょう。どうやってお返しをすれば・・・」
八幡様:「これからアニキがどんちゃんに対して恩返しをするならば、アニキ自身が自立をすることです。どんちゃんがやろうとしている仕事の邪魔をしないことです。むしろ、外部から全力で応援をすることです」
僕:「なるほど・・・。どんちゃんに負担をかけることなく、自分でしっかりお金を稼ぐということですね?」
八幡様:「はい、違います」
僕:「ぶっ! なにが違うんですか?」
八幡様:「よく聞きなさい。アニキは、
お金を稼ぐこと
お金を管理すること
お金を運用すること
お金を増やすこと
お金を貯めること
は、できません」
僕:「そ、そんな箇条書きの連続で言わなくても・・・」
八幡様:「さらに、
お金を使うこと
もできません」
僕:「グサッ!! 言うなら一気に言ってくださいよ! それはもう、悔しいけど全部わかってます。わかっているから、僕は協会にお金を集めようとしてるんです」
八幡様:「協会に集めてしまっては、増やすことはできません。つまり、基金ができません」
僕:「き、基金?」
八幡様:「そうです。言わば、ファンドチームを作ることです。わかりますか?」
僕:「ファンドチーム? まったくわかりません。クラウドファンディングみたいなもんですか?」
八幡様:「違います」
僕:「ううーん・・・」
八幡様:「少し疲れてきたみたいですね。また明日にしましょうか?」
僕:「むううーーーん・・・」
八幡様:「はい、明日にします。もう2時ですよ。寝ましょうね」
今回は以上です。
ごめんなさい。「違います」の連続で、僕の心は折れてしまったようです。
最近は僕もメンタルが強くなってきたかも、と思っていたのですが・・・。
続きは次回とさせていただきます。
今日もあなたに、幸あれ!
<今日の体重コーナー>
へ、減ってる・・・!
ミッション中に歩いた22,000歩の結果かしら。
しかし、ここで気を緩めずにまいります。
同行の皆さんも一緒に頑張りましょうね!
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