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貯めたい人へ。肝に銘じる言葉の宝庫 『正しい家計管理』林 總(はやし あつむ)さん著


おはようございます。花冷えの週末にはおうち読書いかがでしょうか?

何度となく開き、噛み締めている、お金の教科書と思っている本をご紹介します。


なぜ、林 總(はやし あつむ)さんの『正しい家計管理』が
おすすめなのか?

その理由は3つ

1.背筋をピっと伸ばしたくなる、動機付け名言の宝庫。

 感情で理解(ギクッ。ヤバっ。わたしのこと。。。)できる言葉の数々が散りばめられています。それがネガティブな要因だとしても、動機を誘発出来たら行動にうつせる。


肝に銘じたい言葉をピックアップ

会社は倒産すればそれで終わり。家庭はたとえ破綻しても終わりはなく、その影響を家族全員が一生にわたって引きずることになる。
家計の経営は一生の仕事です。絶対に倒産は許されません。
どんぶり勘定のままでは、お金にまつわる不安やストレスから解放される日は、永遠にやってこないのです。
どんぶり勘定は 低収入より 恐ろしい。


私の場合、家計簿管理をスーパーネアカ師匠に教わって1年経ち軌道に乗ってから、この本に出会いました。
家計管理には、そこそこの時間や気力を注ぎ込みます。面倒なときもあります!
それでも、この本に出会い、

名言を噛み締めると、ブルブルと危機感を感じ、

やっぱり、家計に手を付けて良かった。絶対に続けたい!

いや、止めたら終わりだ!

と気持ちを強くするのです。
そのために、年に2,3度、この本をペラペラとめくり、有難いお言葉を噛み締めています。
今の暮らしが5年後、10年後に脅かされると知ったら、本能が危機回避せよと命令を出す。そんな感じでしょうね。


2.  つまずき要因を心理面からアプローチ。

人は納得してからでないと手は動かない。
心のブレーキを外してくれる、著者の経験が書かれています。

たとえば、子どもの学費。親の資力で可能性を狭めたくない。という話。
著者はこう回答します。

「4人の息子が中高一貫校に通い出した教育費のピーク時には生命保険を解約し、車も手放しました。教育費の成果は期待できなかったものの、それでわたしは満足しています…
お金には限りがあります。何事も「みんなといっしょ」というわけにはいきません。何かにお金を投入したいなら、別のなにかはあきらめる。それが収入の範囲内で生活するということです。」
「腹をくくらなければできない」
「価値観の眼鏡をかけ替える」
「塾代とためにパートをしているが追いつかない」と悩む家庭はそもそも中学受験をしてはいけない家計状況だったのです」

ゆとりが無くなってきた時、身の丈に合っていないことが、内心分かっている。
ケンカだって増えてきます。高額を投資された子どもだってプレッシャーでしょう。
でも、一度乗ってしまった電車を降りるのは難しい。
だからこそ、著者のメッセージは、親、知人・友人からは決してもらえない、切なる警告になりました。

自分の親も、毎日会っているような友人も、あなたの家計状況は知らずに、世間話で、習い事や受験の話をしているに過ぎません。

たとえば他の子がその習い事をして英語が上手くなったように、我が子も英語が上手くなるのか。
英語習熟にその教室を選んだとして、どれだけ【再現性】があるのだろうか。
わたしは一度立ち止まって考えます。

子どもは興味を持っているか、粘り強い資質があるか、学習環境、気の合う友人と楽しめるか、親の送迎、兄弟のケア、親も英語に関心があるか。

そして、うちの場合の再現性を評価する

そのうえで、貯蓄率10%を切らなければ、GO。最近は教育費の投下について、そんなようなことを考えています。


3.多くの人は、家計簿記帳の一歩手前でつまづいている。
 赤字解消はシステム作りが近道と教えてくれる。


わたしは家計簿をつける派です。
つけていると、
①ためらいなくペンが進む支出
②書きたくない支出

に分かれます。
①は満足しているから、気持ちよく書く。必要だと納得して使っているお金。
②はどうにか帳消しに出来ないものかと思ってしまう支出。臨時収入と帳消しにして無かったものにしようと企み始めてしまうようなお金の使い方。

これを日々繰り返していくと、どんなお金の使い道が自分にとって幸せなのか、無意識に満足感のフィルターをかけられるようになってきました。

しかし、多くの方は、日々レシートをつけるというところで、挫折します。
ちまちまつけたところで、だから何なの?貯金、増えてないし。
はい、つけるだけでは、時間の無駄になるのは確かです。

そこで著者は、細かな家計簿に挫折した人への仕組みづくりを具体的に提案しています。
なぜなのか。

大切なことは、家計簿を作り、予算の差を分析することではなく、常に価値ある支出を心がけること
そして予算額以上に使えないしくみにすることです。
特に支出を物理的に制限する方法は多くの企業で用いられています

そして、本書のあとがきには、この家計管理システムを実践されているのは、著者の奥様で、著者の本業であるビジネスコンサルティングで用いる手法そのままだったとのこと。

手順通りに実行すれば、「自動で家計が黒字であり続けるシステム」が出来上がる、とうたっています。
(気力と時間は要します。実際、わたしが真似しているのは価値ある選択をせよ、という考え方の部分です。)

長期的視野にたって、今、大なたをふるうべきだと感じている方には、価値ある1冊です。