値上げしないことは正しいのか?
こんにちは!
株式会社Origin.の奥平です。
2022年6月3日現在、物価高は止まることなく進んでいるのですが、何故物価が上がっているかは理解されていますか?
(これを説明できない人は知識不足なので勉強しましょう)
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①値上げしないは正義なのか?
現在の状況は
企業物価指数(会社やお店の仕入れ額)が約10%
消費者物価指数(我々が日々買い物で使う額)が約2%
上がっています。
ここで「あれ?おかしくない?」と気づいた人!
素晴らしいですね!
そう、「原価は上がっているのに売価が上がっていない」
ということです。
仕入れは10%上がっているのに売価は2%しか上がっていない。
原材料の仕入れ高騰と価格に転嫁させれていないのです。
つまり企業の利益率が下がっているのです。
消費者目線だと「価格上がらなくて嬉しい」と思うわけですが、その分企業の実績が悪くなるので「人件費」を削減したり「雇用」が生まれにくくなります。(解雇等もあるでしょう)
つまり企業の収支構造が悪くなると国民の待遇へ影響するのです。
これを前提において「値上げしないこと」が正しいのかどうかを考えてほしいのです。
今回お菓子の製造販売を行っている「シャトレーゼ」が値上げしない宣言を行いました。
これを見て国民は
・嬉しい
・助かる
・企業努力は素晴らしい
つまり、
値上げしないこと=正義
という認識です。
今回僕がお伝えしたいのは、国全体の経済を考えた時に値上げしないことが正義なのか考えてほしいということです。
答えは人それぞれあると思いますが、僕の考えをまとめていきます。
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②値上げしないは経営戦略
今回値上げしない宣言をしたシャトレーゼは値上げしない理由として「原材料は上がっているが企業努力なしにお客様に負担をかけるのはおかしい」と言っています。
これは「表」の面であって、裏面は「値上げしたら売れなくなるから値上げしないことを宣伝にして売上を上げよう」
という戦略だと思います。
先ほどお伝えした
仕入れ値が10%上がっているのに、価格は2%しか上がっていないのは
「価格を上げたら売れなくなるかもしれないから」というのが理由です。
シャトレーゼを批判しているわけではなく、値上げしないのは経営戦略だと認識してほしいのです。
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③国全体の経済を考えると値上げすべき
原材料が10%上がっていて価格転嫁しないということは、単純に10%利益が落ちるわけです。
そうなると、そこで働いている人達の待遇が悪くなります。
「値上げしないのが正義」という考えが国民の多くにある今、仕入れ物価の上昇による「仕方のない理由」で値上げができるチャンスなんです。
むしろ段階的に仕入れ物価上昇以上に価格を上げるべきだと思います。
価格を上げる→利益率改善→従業員への待遇良くなる→お金を使う→経済循環する
この流れを作るために、全体的な値上げは必要なんです。
もう1つ理由があります。
それはこの2年以上の自粛で国民の貯金額が約50兆円増えたと言われています。
GDPの約10%です。
本来消費に使われるはずだった50兆円が貯蓄に回ったことにより経済が悪化しているのです。
これを踏まえると、その50兆円をどんどん使ってもらうためにも
「どんどん値上げせい!」
という結論になります。
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④まとめ
皆さんは企業が価格を上げることについてどう思いますか?
個人的なことを考えると「できるだけ安く買いたい」と思うことは正解です。
しかし、経済をマクロで見る(範囲を大きく見る)ことができないと、政治を正しく判断できません。
何度もお伝えしていますが、国民のリテラシーが低いと政治レベルが低下し国力が下がります。
つまり、今の平和な日本ではなくなるということです。
我々の子供、孫世代くらいまでは平和な日本であり続けるために私たちの年代がしっかり考え努力すべきだと思うので、今回の物価高の件でも広い視野を持って考えてほしいと思います。
今回は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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