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横網町公園20200903-1

関東大震災朝鮮人犠牲者追悼碑と東京都復興記念館ヘ行ってきた。両方とも横網町公園内にある。

この博物館では、関東大震災と東京大空襲時の遺品や遺物、当時の種々様々な史料が展示されている。

展示全体から見ると少しだけだけで、物足りないと思う人もいるかもしれないけれど、震災時の朝鮮人虐殺に関する史料もある。



当時の写真の中には、この公園の敷地内に山積みになった白骨の山の写真があった。これは震災時の火災で亡くなった人たちの遺骨で、その白骨の山の前では生き延びた人たちが立ちすくみ、または手を合わせて拝んでいた。

あの白骨の山の中には、災害を生き延びることのできなかった朝鮮人や中国人もいたかもしれない。確かめようがないけれど。

あんなふうにして、大勢の人たちが亡くなった直後に、なぜまた大勢の人を殺そうとして、実際に殺してしまったんだろう。

その答えを出せるとは思えないけれど、人間は非常時にこういうことをやらかしかねないんだということを、多くの人の間で共有し続ける必要があるんだと思う。二度と繰り返さないために。

竹下夢二によると、震災後には子どもたちの間で、自警団ごっこが流行ったらしい。311後に子どもたちが地震ごっこをしたように、自警団ごっこもこの子達が目の当たりにしたものの再現だと考えるのが自然だろう。

他にも、当時の人たちは震災後の虐殺の記録も残している。虐殺の被害者は虐殺の被害者であって、震災による死者ではない。虐殺の被害者は、「自衛のため」殺されたのではなく、マジョリティではないから、あるいはマジョリティに見えないからという理由で殺された。

政治目的または個人的な意見のために、歴史的事実を歪めている言葉には、歴史的価値が無い。歴史修正主義者が嘘つき呼ばわりしているのは、恐ろしい時代を生き延びた、私の曽祖父を含めた人たちだ。許し難い。

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