ミモザの日によせて
行きつけの花屋の前を通ったら、店先に黄色い花が並んでいた。
ミモザ。それはいつか部屋に飾りたいと思っていた花だ。
すぐにでも買って帰りたいところだったが、美容室の時間が迫っていたので、アレンジはおまかせして翌日受け取ることにした。
雪が残る朝、わくわくしながら花屋へゆく。
すると店には先客がいて、丸い大きなフラワーアレンジメントを抱えながら、そろそろと車へ運んでいた。どんなアレンジなのか気になるが、じろじろ見るのは野暮な気がする。視線を逸らしながら、店内へ入る。
「お待たせしました。」
お母さんがにこやかに持ってきてくれた花束に、思わず「わあー」と声が出た。大きなユリとアルストロメリア、カーネーションまである。「うふふ、サービスね。」申し訳ないくらいにサービスしてくれていた。「うれしい、ありがとうございます!」
また来ようと、いつも思う。
冷たい風もなんのその。ほくほくしながら家へ帰る。
写真は家に帰ってからにしようと思ったけど、どうしても我慢できなかった。このあとすぐ、片手での撮影がとても難しいことを知るのだが。
今日3月8日は「国際女性デー(International Women’s Day)」。
「ミモザの日」ともいわれ、イタリアでは「FESTA DELLA DONNA(フェスタ・デラ・ドンナ=女性の日)」とされ、女性に感謝を込めて、母親や妻、友人、会社の同僚などに愛や幸福の象徴でもあるミモザが贈られるという。
自分で自分に贈るのもいいでしょう。
るんるんしながら花を飾る。
初めて見るミモザ。
小さな蕾がぎゅっと寄り添って、まあるく咲くのね。
ミモザは、もこもこの毛玉みたいで、愛らしい花だ。
そして鮮やかなビタミンカラーは部屋を華やかにし、気分を明るくしてくれる。
同じような写真しか撮れない。でも楽しいからいいのだ。
花言葉は「感謝」「友情」「密かな愛」「エレガンス」など。
ミモザは愛や幸福を呼ぶ花。
わたしは差別や偏見、暴力のない世界を望みます。
本屋に行ったけれど、欲しいものは見つからなかった。
かわりに、ハン・ガンさんの本を見つけた。
図書館のリクエスト待ちがなくなったころに読もうと思っていた。
どうしてカフカの隣に並んでいたのだろう。カ、ガン、それともアルファベット? クエスチョンが浮かぶ。
しかしながら、今日という日に出会えたことに、強いものを感じる。
大切に読みたいと思う。
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