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内出血とデジャブ

一昨日の夜、食事の片付けをしようと立ち上がった瞬間、左足の裏にちくりと痛みが走った。

何も踏んでいないのに、何かを踏んでいるような感触がする。細長い豆というか、筒状のようなもの。

座り込んで足の裏を見てみると、人差し指の下のあたりがうっすら青くなっていた。

写真はアレなので自粛

おかしいなぁと思っている間に、ズキズキと痛みが強くなる。左足に体重をかけられず、ひょこひょこ歩くのが精一杯。

何かにぶつけたわけでも、踏んだりしたわけでもない。突然のことに驚いた。

なにこれ?

その夜は冷湿布を貼って様子を見ることにした。横になってもじわじわ脈打つような鈍い痛みが続く。朝になったら、治ってるといいな。


翌朝。目覚めたら湿布はポロリと取れていて、足の裏には大きな青紫色のあざができていた。

もっと自粛

腫れは指の付け根全体に広がり、歩くたびに常温になった保冷剤をむにゅっと踏んでいるよう。

なんとも言えない違和感があるので、仕事を終えて皮膚科へ行った。
先生に症状を伝えると「ああ、ここね。これは痛いですか?」と、青くなった患部をギューギュー押してくる。
わたしは「痛くありません。」とこたえた。

すると、先生はわたしの足の裏をさすりながら「う~ん。これはとくに問題ないと思います。自然に治るのを待ちましょうね。冷やして、長湯しないようにしてください。」とにこやかに言った。

「はい。ありがとうございます。」診察のみで終わった。

年々皮膚が弱くなり、植物にふれるとかぶれ、虫に刺されると異様に腫れて治るのに時間がかかる。おかしな虫に刺されたり、なにかの病気でなくてよかった。

ほっとしたら、前にもどこかで今日と同じシチュエーションを体験したような気がした。

わたしは疲れてくると、白目の血管が切れる。それも必ず右目の目頭側。真っ赤に滲むので、けっこうホラーだ。

数年前から定期的に眼科へ通っており、心配になって検査の際に先生に聞いた。

「先生、時々右目の白目が充血して血が滲むんですけど、病気と関係があるのでしょうか。」

すると「ああ、それは関係ありません。たんなる老化現象です。血管が弱くなっていて、同じところが何回も切れるんです。同じ場所でしょう? 薬もなく、自然に治りますから。」と澄んだ瞳をした若い先生は爽やかに言った。

「…はあ、そうですか。」
問題ないことがわかって安心したのと、なんか複雑な気持ちになったのと。

ああ、先生ははっきり言わなかったけれど、おそらく足の裏も、弱くなった血管がきれて内出血したのだろう。
老化現象だと知らず診察をしてもらってしまい、申し訳ない気持ちになった。


ちなみに今朝はこんな感じだ。

アザはじんわり薄くなってきた。痛みはまだ少しあるが、腫れはほぼひいている。

40代半ば。
日常生活でもスポーツをしているときも、思うように体は動かないし、思わぬ動きをする。あると思った段差がなくて、思いきり足首を捻挫したときは、情けないやら、悲しいやら。

青くなった足の裏をさすりながら、こうして少しずつ年をとって変わってゆくのだなあと、妙に納得してしまった。

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