愛 幸せ 呪い

個人の意見、意思。 自分を言葉や行動で表し、他人に伝える。
好き、嫌い。大好き、大嫌い。

「愛してる」 「死ね」

…世の中には憎悪を纏い、凶器となる言葉。
…世の中には幸福を纏い、幸せとなる言葉。

自分は、言葉の雨をたくさん浴びてきた。
共に、たくさんの感情を。世の中の憎悪と幸福を。

そして、愛を。

親からの愛を感じなくなったのは、小学5年生の頃だった。
「ミス」をしたら、殴られ、蹴られ、暴言を吐かれ。
怖かった。痛かった。嫌だった。悲しかった。ごめんなさいって思った。
「できる子」じゃなくて、ごめんなさい。
「期待」に応えられなくて、ごめんなさい。

こんな自分なんか、いらないよね。

いなくなった方が、いいよね。
そしたら、救われるし2度と怖いも痛いも悲しいも嫌もごめんなさいも。
感じなくていいのに。

でも死ねなかった。何度やっても、足が動かなかったり包丁を持っている手が震えたりしたんだ。
そっか。まだ死にたくないんだ。遺書も無駄だったんだ。
まだ生きるべきなんだな。もうちょっと、頑張ってみるね。

中一の春。
勇気を振り絞って告白し、ずっと好きだった人と付き合えた。
嬉しい。楽しい。好き。大好き。愛してる。
心の底からそう思えた。

その人は恥ずかしがり屋で、でも一途。かわいい。でもかっこいい。
なかなか「好き」を表に出せなかったけど、私が落ち込んでる時は励ましてくれたり、嬉しい言葉をかけてくれた。素敵な人。

でも、スキンシップをとことんに避けていた。距離が近いのもダメだったんだよね。まるで友達のままみたい。
そう、特別感が一切なかった。
その後いろいろあって喧嘩して7ヵ月で別れちゃった。
でも幸せだったよ。ありがとう。

中二の梅雨時
また彼氏ができた。一年の頃から仲良くしていて、同じクラスになったのがきっかけでさらに仲が深まった。

その人は変わり者だった。天才。中二なのに大学レベルの数学参考書を「楽しい」と言いながら問題を解いていた。そして度を超しすぎた変態。
全部好きだった。誰よりも愛していた。

自分の意見が他人に理解されにくい、おかしいと思われる。その人はそう悩んでいた時がはあった。 俺が「○○の全部が好き。おかしいとも思ってない。」と伝えたら、
「お前そうゆうとこだぞ」と。(つまり、そうゆうとこが好き という意味である)
嬉しかった。スキンシップも嫌になるほどした。
誰もいない教室で「そろそろいいよね?」と。バックハグしてくれて、俺が石化(嬉しいのと恥ずかしさが混じった)したの。幸せだった。

でも、段々会話が成立しなくなっていって、距離も空いて。
最終的には、その人は俺への興味をなくしてしまった。縁も切った。
人生、いい意味でも悪い意味でもめちゃくちゃにされた。俺はその人を大いに憎んでいるよ。

中三の夏
またまた彼氏ができた。親友だったけど、好きになっちゃった。

その人は、付き合う前から俺に「好き」とか「かわいい」とか。
その言葉に何度溶かされたことか。ほんとずるかった。
一緒に見に行った大きな大きな花火。手を繋ぎながら、お互いにドキドキしながら。結局またねって言うまで手繋いでたよね。すごく嬉しかった。
すぐ共依存しちゃって、受験終わったら二人でいろんなところに行こうねとか、高校卒業したら同棲しようねとか。将来のこといっぱい語り合って、お互い想像して、ずっとずーっと愛し合って絶対離れない、手放さない、一緒にいようねって、約束した。
幸せで、人生で一番幸せだった。

…なんで離れていったの?
ずっと愛してるって、同棲しようって、一緒にいようねって約束したよね。
なんで君から約束、破るのかな。
好きも大好きも愛してるも、全部、全部、嘘だったの?
俺は永遠に愛する覚悟があった。だから、永遠を意味する言葉をハッキリと言えたんだよ。
その時だけ愛する覚悟ってだけじゃダメなんだよ。
永遠に愛する覚悟がなきゃダメなんだよ。
それがないなら永遠を意味する言葉を軽々しく使うな。

あと、洗脳が上手かったね。体で愛を確かめる時、ペット扱いを仕組んだプレイをしていたのだが(攻め受けが成り立っているのもあった)、そのせいか「ご主人様」の立場を上手く利用してきた。
そう、俺は逆らえない環境に飲み込まれていた。
別れた後も嫌いになれなくて、ある親友が俺がその人に洗脳されていることに気づいた。「目を覚ませ」その一言で俺はその人のペットをやめられた。本当に感謝しかない。そのままだと俺は「完全に」壊れていただろう。


もう、なにも動かないのに。
もう、戻ってこないのに。
もう、やり直せないのに。

なんで、忘れられないんだろう。
なんで、忘れたくないって気持ちがあるんだろう。
なんで、まだ君を想ってしまうんだろう。

本当は出会う前に戻ってやり直したいよ。
本当は未練残りまくりだよ。

結局今となっては、人を好きになることに恐怖を覚えて、嫌になった。
結局1人にさせられるんだから。もうやだなって。
でもこれだけは変わらない。

好きだった。大好きだった。

誰よりも、なによりも、
愛していた。

幸せを、ありがとう。たくさんの感情を、ありがとう。

俺をいろんな色で染めてくれて、ありがとう。

「またね」はもうないから、永遠に



ばいばい。

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