再デビューの夢、叶わず
※長文です
オルディーインラヴ、盛岡の櫻田浩樹厩舎に入厩し、再デビューを目指していましたが、断念し、引退することになりました。
Twitterでは書ききれなかった経緯です。
2021年5月中旬、屈腱炎もすっかり治ったオルディーは入厩しました。
2年近くお休みしていて、特に1年はほぼ乗り運動もなく、休養をしていたこともあり先生からは「レースまではけっこう時間がかかると思います」と言われていました。ただ私としてはやはり脚元の心配がつきまとっていたので、無理なく、オルディーのペースでお願いしますとお伝えしていました。9月くらいには、再デビューできるかな?と勝手に思っていました。
6月中旬に入厩しているオルディーに会いに行きましたが、これまでに会ったオルディーで一番、かっこよく、落ち着いていて、お利口でした。ちょっと眠そうではありましたが、競走馬の顔をしていたのです。オルディーのことは、2歳から見ています。あぁ大人になってきたなと心から思いました。
先生や、厩務員さんたちにそれほど多大なご迷惑をおかけすることもなく、お利口に運動をしているという話は本当なのだと思いました。
その後再度盛岡に行ったのは妹分のビジョの盛岡初レースを観戦するためでした。厩舎エリアには入れませんので、競馬場しか行きませんでしたが、実はこの日に先生から屈腱炎が今日、再発したと伺いました。
一瞬頭の中が真っ白になりました。気を取り直して先生に「一度、ビジョのレースに集中して、終わったらお話しましょう」とお願いしました。ビジョは私の不安を察知したか?ちょっとしたアクシデントはありましたが、優勝してくれました。優勝したものの、心の中に引っ掛かりが。
レース後に、ひとまず獣医さんの診察を受けて、様子を見て考えようということで先生と合意しました。そして後日、獣医さんのエコー画像を見て、先生と相談して、残念だけど諦めましょう。ということにしました。
跛行もしていないし、オルディーは元気いっぱいと聞いていたので、それが救いです。乗り手さんにもご迷惑をおかけすることなく、静かに屈腱炎になりました。走り方が上手ではないので、心配はしていましたが、あまりにも早い(再)引退でした。
ビジョのレースの日に再発したという事は。。オルディーとしては「競走馬としてはビジョ、君に任せるからよろしくね」という事だったのかも、しれません。単なる偶然かもしれませんが。
さて、こうなると退厩後の行先、乗馬のリトレーニング先を急遽選ばなくてはなりません。自論ですが厩舎の馬房は早く空けるべきです。ありがたいことに、休養先としては馬っこパークさんに引き受けていただけることになりました。
ただし、今後リトレーニングをどこで行うかということは大切な問題です。オーナーである私は東京、オルディーは盛岡。本来論を言えば、リトレーニングしてくれる近隣の施設に預けて、私もオルディーの手入れをしたり、おいおい乗ったりすることのできる場所を選ぶべきではと、馬っこの先生からアドバイス。おっしゃるとおりです。
正直に言いますと、オルディーの引退はもう少し先だと甘く見積もっていました。慌てて場所を探している状況です、が、オルディーはしばらくは休養なので、火急という状況ではありません。
競走馬は突然、引退馬になります。私の場合は、オルディーをずっと面倒見ると決めているのでこの流れになりました。
どこに行くかが決まったら、皆さんにもおいおいお知らせしたいと思います。私としては、たくさんの人にオルディーを見てもらい、触ってもらい、時には乗っていただき、曳いたり、おやつをあげて頂いたりしたいと思っています。(コロナ禍後ですね)
なお、私がオルディーのTwitterを始めて皆さんにオルディーの存在を知っていただきたいと思った理由は、未勝利、獲得賞金0円のオルディーだけど、我が家にとっては大切な存在で、家族(ニンゲンと馬)がもがきながら色んな道を模索しているよということを知っていただきたいと思ったからなのです。これは、どなたかの道しるべになる可能性もあります。事実、馬主のお友だちから「自分も最後まで馬の面倒を見ようと思ってる」とお話くださったこともあり、とても嬉しく思いました。
引退馬のことは様々な関心が寄せられています。私は大きなムーヴメントを作ることはできませんが、目の前にいる馬に対しては、責任をもっていきたいと思っています。
何より、体が大きく、目がきれいで、食いしん坊で、甘えん坊で、美しいお馬が大好きです。そのお馬に教えてもらうことはこれまでも多々ありました。これからもオルディー、そしてビジョにも色んなことを教えてもらって、一緒に年を取って、日々を重ねていきたいと思います。
最後に、オルディーについて色々理解してくださって、最後まで再デビュー出来なかったことを一緒に悔やんでくださった櫻田先生、本当にありがとうございました。厩舎スタッフの皆さま、とくにオルディーの担当をしてくださった方に感謝申し上げます。なんとオルディー、お隣の厩舎の厩務員さんにもお声がけいただいたりしていたということで、なんと嬉しい事でしょう。お礼申し上げます。オルディー、よかったね。
そしてオルディーの休養時を含め、本当にたくさんのことでお世話になった馬っこパークいわての先生方、心よりお礼申し上げます。これからも、お世話になりますがよろしくお願いいたします。
盛岡で再デビューをめざすきっかけを作ってくださった、馬と歴史と未来の会様にも心よりお礼申し上げます。ナグラーダ君が作ってくれた縁でもありました。
さらにさらに、オルディーを盛岡で再デビューさせることについて、実はたくさんの方にご意見を伺いました。具体的なお名前を記すことは避けますが、考えてくださって、本当にありがとうございました。
今後起きることも、可能な限り色々と皆さんに共有していこうと思います。これからも人馬のバタバタをぜひ応援してください。引き続き、よろしくお願いいたしますm(__)m