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Beautiful Dreamer

部員は一つの部屋に集まって、温泉から電話が来るのを待っていた。

その温泉は、山の中を分け入っていくとあるらしい。

その日先に呼ばれた私は、一人で温泉に向かっていた。

しかし、着いてみると誰もいない。どうやらあまりにも早く来すぎたようだ。

来た道を戻る。みんなのいる場所が、ビルの上の階であることを知る。

気がつくと私はビルの6階にいる。

夕日で逆光が激しく、オレンジと黒で染まった窓際にソバージュのかかった髪が揺れる。

その影は私に気さくな右手を挙げる。

ビルの階段では、友人が会話をしている。

なんでまだ居るのかと、少し気まずい空気の会話に入る。


私はきっと、強くここにいたい。





そんな夢を見た。



起きたら現実が、メールやLINEの中で渦巻いていた。



22歳の私は、そんな渦が愛おしくてたまらない。

連日の夢にまで出てくるくらい。

Beautiful DreamでSo Longさせちゃならないのよ。





しかしね、

あの窓際に、雪じゃなく夕日に照らされた人が、立っていたのよ。




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