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「ブルーピリオド」を6巻まで読んで非常に面白かったので紹介する

高校生である主人公「矢口八虎(やとら)」は、頭が良くてなんでも如才なく出来るけど、将来の進路については真剣に考えていなかった。そんな中、ふとした契機で芸術への道に入り込み、現役での芸大合格を目指すのだが、、、というマンガです。

公式の紹介文は以下の通りですね。

成績優秀かつスクールカースト上位の充実した毎日を送りつつ、どこか空虚な焦燥感を感じて生きる高校生・矢口八虎(やぐち やとら)は、ある日、一枚の絵に心奪われる。その衝撃は八虎を駆り立て、美しくも厳しい美術の世界へ身を投じていく。美術のノウハウうんちく満載、美大を目指して青春を燃やすスポ根受験物語、八虎と仲間たちは「好きなこと」を支えに未来を目指す!

ラジオ番組であるアトロク(アフター6ジャンクション)で紹介されていて、パーソナリティの宇多丸さんや宇垣さんが絶賛していました。ただ、こういうマンガは人によって合う合わないがあるので、あまり期待値を上げすぎずに読み始めました。

1巻を読んであまりの面白さに衝撃を受けて、しばらく放心し、1ヶ月後に2巻を購入して読んだのですが、とにかく情報量が半端なく、読むのに良い意味で時間がかかるマンガでした。

2巻を読み終わった後に、主人公の葛藤が他人事とは思えず、真正面から捉えるのにエネルギーが必要だと感じたため、仕事が忙しかった影響もあり読むのを一旦保留していました。

数ヶ月を経て、仕事も一段落して心の余裕が出来たので、ふと「3巻を読むか」と思って読み始めたら運の尽き、その日のうちに6巻まで読み終わってしまいました。私が2巻でペンディングにしていた当時は5巻までしか刊行されていなかったので、ある意味、物語の区切りがある6巻まで発刊されているタイミングで読めて良かったです。

だって5巻まで読んだら、6巻も直ぐ読みたくなるでしょ。(読んだ人だけ共感してください)

このマンガにおいて、私自身、主人公や周りの登場人物達が様々な葛藤を抱えて行動する所に共感できますし、芸術について素人であった主人公と一緒に読者自身が芸術を学べる所も楽しい部分ですね。あと、とにかく名言(キラーワード)が多いのも特徴的ですね。

あとは物語を通じて、主人公が「良い芸術とは何か」について、技術を身につけつつ、もがいていく様は本当に読み応えがあります。加えて「芸術とは何か、絵とは何か」について、常に突きつけてくる作品でもあるため、その緊張感も半端ないんですよね。

また、芸術マンガでは「絵」問題があります。芸術マンガとして説得力のある「絵」を提示するためには、マンガ上に「ものすごい絵」を表現する必要があります。ただ、その絵を描くのに時間や労力がかかるため、マンガとして成立させるには膨大な時間がかかる、というジレンマがあるというか。

この問題の解決策としては、登場人物達が描く絵について芸大生の絵を借りるという荒技を採用しており、それが見事に漫画に融合しているのも凄い部分ですね。

ともあれ、最近読んだ漫画の中では無類に面白い作品でした。どうやらこれからも連載は続くようなので、これからの展開も本当に楽しみです。

こういう面白い作品を紹介してくれたアトロクには本当に感謝ですね。興味がある方は、是非、1巻を読んでみてください。作品が持つエネルギーに圧倒されると思いますよ。


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