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「中小企業診断士」という資格について

私は「中小企業診断士」という資格を持っていますが、この資格について簡単に紹介してみます。

公式HPに書いてありますが、若干表現がまどろっこしい(というか重複が多い)ので、抜粋すると以下の通り。

中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家です。中小企業者が経営資源を確保するための業務に従事する者(公的支援事業に限らず、民間で活躍する経営コンサルタント)として位置づけられています。
企業の成長戦略の策定について専門的知識をもってアドバイスします。具体的な経営計画を立て、その実績やその後の経営環境の変化を踏まえた支援も行います。専門的知識の活用とともに、企業と行政、企業と金融機関等のパイプ役、中小企業への施策の適切な活用支援まで、幅広い活動に対応できるような知識や能力が求められています

端的に言うなら「国が認める中小企業に対する経営コンサル」という感じでしょうか。

資格取得方法

資格取得方法は、1次試験(マークシート・7科目)を合格した後、以下の2つのルートがあります。

①2次試験(筆記・4科目+口述試験)と実務(補習または従事)15日
②養成課程

①は、いわゆる通常のルートです。②は、裏ルートのイメージで、学校に通う方法。①は費用が安く拘束時間が短く、②は費用が高く拘束時間が長い、という感じですかね。金融機関などでは②を受けさせてくれるケースもあるようです。

なお①は割と難易度が高い(というか試験の合否判定が明確でない)ので、お金と時間がある人は②を選択する手もあります。

なお1次試験は2日間で、「経済学・経済政策」「財務・会計」「企業経営理論」「運営管理(オペレーション・マネジメント)」「経営法務」「経営情報システム」「中小企業経営・中小企業政策」の7科目となります。

試験概要は以下のページに詳しいです。例年は5月末までに申込が必要で、試験が8月初旬となります。試験費用は1万5千円程度ですが、試験会場は大都市しかないため、田舎住まいの人は、交通費や宿泊費がかかりますね。

また1次試験は科目合格制度があるため、翌年と翌々年は当該科目を受ける必要がなくなります。なお、一度、7科目合格すると、2次試験の受験資格を2年分(本年と来年分)を得ることができます。

また、特定の資格等があれば、科目免除を受けることができます。たとえば、公認会計士や不動産鑑定士を持っていると「経済学・経済政策」が免除となり、公認会計士や税理士だと「財務・会計」が免除となります。公認会計士を持っていると2科目免除となりますね。

ただ、試験免除を受けるために必要な資格はいずれも難関資格なので、中小企業診断士と両方を取るというのはあまり現実的ではないかな、と個人的には思います。

ちなみに1次試験はマークシートなので、複数年勉強すれば、クリアできると思います。問題なのは2次試験ですね。割と癖がある試験でもあるので、1次は合格できても、2次で落ちるという人が多い、という印象もあります。

ちなみに試験の合格率は、令和に入ってからは1次は35%前後、2次も20%弱となっていますが、年によってかなり前後します。

近年は1次合格(35%)×2次合格(20%)=7% という合格率になりますね。昔は1次試験合格が20%位だったので、合格率は4%程度でしたが、近年は門戸が開いてきた感触がありますね。そういう意味では、狙い目の資格なのかも知れません。

近年の合格率は以下のPDFを見てみるとよくわかります。

https://www.j-smeca.jp/attach/test/suii_moushikomisha.pdf

また、各試験でどんな問題が出るかについては、以下のページに過去問があるので見てみると良いと思います。

どんな試験勉強が必要かについては、大きな本屋さんでテキストを眺めてみるとイメージがわくのでオススメです。

個人的な感想としては「勉強して面白い試験だとは思いますが、時間がかかるし結構大変。合格には運も必要。」という感じですかね。

来週は、試験に合格するにはどうしたらよいか、について簡単に書いてみようと思います。


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