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「羊にまつわる話」

 ニュージーランドで1年間過ごしていた時の話だ。2000もの羊たちが、シープドックによって、面白いように動かされてゆく。ちなみに2000の数はペット程度と言われていたが、素直な羊たちで、緑のキャンパスに白い飛行機雲が描かれたかのように、群れをなして動いてゆく姿があった。
 羊に初めて会ったのは、北海道仁木町にあった「アリスファーム」(現在は赤井川村)で、羊のショーや、放牧された羊たちを見たのが最初だ。羊の毛を紡いでセーターを作り、肉もおいしく頂くことができる。羊の毛の油は保湿効果もあるとても肌に優しいものだ。
 とにかくおとなしいし、全部が有効利用される家畜としての羊は魅力的に感じられた。「牧歌的な農村生活」の代名詞の一つともいえる羊のいる生活。アリスファームで憧れ、ニュージーランドで過ごし、北海道でもまた多くの羊を訪ねて歩いたものだ。
 結局、羊と共に生活をするようなことはできなかったが、この写真のように、「共働学舎新得農場」で羊に出会い、またいろいろなところで出会う度にあの頃の、夢を思い出す。羊にまつわる話はまだまだ、自分の中では続いてゆきそうだ。

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