プリキュアが教えてくれなかったら「シーブリーズ」の意味を知らずに死んでた
脳死シーブリーズ
シーブリーズは多くの方が使ったことがあるであろう制汗剤だ。
高校で体育の授業後には色とりどりのボトルが並んで、あの独特のにおいが教室中に充満していたのを思い出す。
ボトルがちょっとおしゃれな制汗剤として脳死で買っていたため、そもそも「シーブリーズ」という言葉も記号化されておりその意味について意識を向けたことはなかった。
プリキュアに気づかされれるまでは。
それはトロピカル〜ジュ!プリキュアが教えてくれた
長年気づきもしていなかった問題を突然トロピカル〜ジュ!プリキュアが教えてくれた。それは次の一節である。
これはアニメオープニング曲の「Viva! Spark!トロピカル〜ジュ!プリキュア」の2番のAメロだ。2番なのでアニメOPとして流れることは無いがこの部分に驚いた。
シーブリーズ=Sea Breeze=海風 だったのである。
そう思ってラベルを見てみると「SEA」と書かれているしヨットの帆のロゴが描かれている。高校のころはここまでちゃんと見ていなかった。
長年無意識でスルーしていた問題をプリキュアが解決してくれた。
そもそも海風<シーブリーズ>の表記はなぜ生じたのか
ではなぜSea Breeze< シーブリーズ >ではなく、海風< シーブリーズ >という表現が用いられているのだろうか。
まず大前提として「Sea Breeze」という発音で歌いたかったということがあるだろう。トロピカル〜ジュ!プリキュアは海や人魚をテーマにしたプリキュアである。そのため英語を使うことで曲にハワイアンな印象を与える効果があると感じる。
次いで「シーブリーズ」というフリガナについては、子供向けアニメであるために英語を表記しても読んでもらえることは期待できず、可読性の高いカタカナとしたのだろう。
日本語側の表記としての「海風」は「Sea Breeze」の訳語である。つまりはこの意味は海風ですよと伝えているのである。
まとめると、音として表現したい「Sea Breeze」をもとにして、
・歌ってもらえるための表記としての「シーブリーズ」
・意味を理解してもらえるための表記としての「海風」
の二つの意図が組み合わさって海風<シーブリーズ>という表現を生んだのだと考える。
参考文献
歌ネット>Viva! Spark!トロピカル〜ジュ!プリキュア
SEA BREEZE公式
振仮名の歴史, 今野真二(2020), 岩波現代文庫