人にしか出来ないこと

目次

1.AI時代

2.大企業で高学歴の人ほど「用無し」になる可能性

3.本当の安定

4.AIと共生していく

5.今人間がやるべきこと

1.AI時代

AI(人工知能)が広く浸透していく時代の到来に向けて、私たちはどのような心構えを持って、どのような視点でスキルを磨いていったらいいのか。多くの専門家がAIの時代に重要な能力として挙げるのは、「人間的資質」や「企画発想力(創造力)」「コミュニケーション能力」などだ。人間は「AIが得意なこと」をしっかり見極めたうえで、AIよりも得意なこと、たとえば、企画・立案、事業開発といった仕事に集中するのが肝要だという。通訳・翻訳といった仕事は自動翻訳の技術が担うことになり、「語学力」は従来ほど重要な能力ではなくなるので、「人間ならではの強み」を身に付ける必要性が増しているという。だから、AIが持っていない人間力を鍛えていくためには、今の人材教育のあり方を大きく変えて、創造力や共感する力をもっと伸ばしていかねばならないというわけだ。確かに、人の心にかかわる業務は自動化するのが難しいとされているが、その常識はすでに通用しなくなっているように思われます。たとえば、人の心にかかわる仕事の代表とされる心理カウンセラーの仕事までも、AIによる自動化の射程圏内にすでに入ってきている。人は相手の感情を主観で判断してしまいがちなので、逆にAIの客観性はカウンセリングの質を上げてくれるというのだ。人は思い込みで相手の心情を読み間違えることがよくあるが、人の複雑な感情を優れた画像認識力で読み取れるAIであれば、相談者の心に寄り添った適切な言葉をかけるのは技術的に難しくないという。将来はカウンセラーの仕事までもが、AIに代替されていてもおかしくはないのだ。下の図(上)は将来AIに代替されるであろう職種、図(下)はAIに代替されないであろう職種である。

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(https://corp.en-japan.com/newsrelease/2016/3245.html)

2.大企業で高学歴の人ほど「用無し」になる危険

今のところ、日本の大学進学率は50%を超えていて、アメリカと匹敵するほど高い水準を誇っている。ではなぜ大学進学率が高いのかというと、多くの学生が大学に行けば良い企業に入り、高い収入が期待できると考えているからだ。ところが、AI社会の到来で、そういった意識は大きく変えなければいけない状況になってきている。メガバンクの新卒採用を抑えた人員削減計画を見ていても明らかなように、業務の自動化が普及することによって最も不利益を被るのは、何を隠そう高学歴の人々になるからだ。これは、日本の学歴社会や企業社会において、大きな価値体系の変化が起ころうとしていることを意味しています。そのような大きな変化が本格的に起こるまでに5~10年程度の期間しか残されていないとするなら、大企業にしても中堅企業にしても、社員の意識改革にできるだけ急いで取り組んでいく必要がある。学歴社会というエスカレーターをうまく昇ってきた社員の立場からすれば、良い企業にいるから安心だという価値観がこれから消滅しようとしているからだ。一人ひとりの社員が自らのキャリア形成を自らで考え、個人で仕事が評価されるスキルを身に付けていかなければ、企業社会では用なしとされてしまうという危機意識を持たなければならない。

3.本当の安定

就活をしていたりすると、「安定した会社に入りたい」、「とりあえず大手いけば大丈夫」という言葉をよく耳にする。たしかに日本の企業は終身雇用、年功序列などの制度で1度大きい会社に入ればある程度の人生は保証されるという時代もあった。しかし、先に述べたようにメガバンクですら入れは大丈夫とは言えなくなった。AIにどんどん業務が代替されていっているからだ。この変化の激しい時代の中で、自分以外の肩書や環境に依存する人の居場所は、歳がいくつだろうかなくなってきている。その中で生き残っていくには、何に頼り依存するのではなく、自分の足で立ち、自分の力で安定を掴み取らなければいけない。だからこそ、このAIの時代で人が活躍するには、何か特定のスキルではなく、AIには出来ない、人にしか出来ない能力、人間力を磨いていかなければならない。

4.AIと共生していく

ここまでAIによって仕事してが替わられていくことを言ってきたが、これは決して悲しいことではないと思う。AIは私たちから仕事を奪うのではない、AIはもっと人にしか出来ないことをさせてくれるのではないか?AIの進化は、いわばわざわざ人がやらなくても人工知能や機械で出来るものを人間よりも正確に質高くやってくれている。つまり、人間はAIによって空いた時間や体力をよりクリエイティブな仕事や、対人間に関わる時間に使うことが出来る。例えば会社のマネージャーであれば、今まで作業に取られていた時間を、部下やお客様に使う時間に変えることが出来る。現在の仕事は先に述べたようにAIで替わられるものが多いかもしれないが、その分今までなかった新しい仕事が増えるだろう。現にネットの普及でどんなものでもビジネスに変えられる世の中になっている。このように、これから人間はAIと共生していくことによって、より生産的な仕事を生み出すことが出来るのだ。

5.今人間がやるべきこと

こんな世の中だからこそ、人間にはAIには出来ない、クリエイティブな思考が求められる。より脳みそを充実させなければいけない。今、人間は学ばなければいけないのである。世界や日本の歴史、伝統、文化を学び未来を考える、そんな思考力が必要だ。それは、今の学校教育や受験のような正解を求める能力ではない。正解のないところに過去の歴史から学び、先を考えていく力だ。だから、これからの時代は学び考えることを諦めた人は淘汰される時代になってくる。AIの進化に不平不満を言っている場合ではない、この変化の激しい時代で社会人として活躍していく方法は、学ぶことである。




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