【ブチ切れたゲーム】自分にはゲームにブチ切れる才覚はないかもしれない

今月のトークテーマのひとつ【ブチ切れたゲーム】。ずいぶん尖ったテーマですが、いろいろ考えた結果自分はゲームにブチ切れない、というよりもブチ切れられないという結論に達しました。
ただ、さすがに「ブチ切れません、以上!」で終わらせるわけにはいかないので、なんでブチ切れられないのかという話を書いていこうかと。

■ブチ切れられない理由1:不快なゲームはブチ切れるほどプレイしない

長年ゲームを遊んでいれば、ブチ切れるまではいかずともイライラすることはいくらでもあるんですよ。これを書いている30分前も『モンスターハンターワールド:アイスボーン』で、いつまでも降りてこないリオレウス希少種にイライラしていました。というか『モンスターハンターワールド:アイスボーン』ってイライラすることが多いんですよ。

モンスターハンターワールド:アイスボーン_20191031193055

いっさいゲーム性がなく報酬だけが有用な蒸気機関管理所とか、弾属性に尻尾切断と気絶の手段が用意されて斬属性に気絶狙う手段が用意されて打属性にほかの属性の領分に踏み込むものがないとか、「ガード強化」でもガードできない攻撃を安易に増やしすぎとか、攻撃が当たった部位の肉質でヒットストップが変わるゲーム性で、なぜ追加入力にタイミングが求められる「ジャストラッシュ」なんてものを片手剣に設けたのかとか、『モンスターハンター:ワールド』と同じ内容のカスタム強化するのに手間だけ増えている点とか、一部ヘビィボウガンの特定の弾の反動が明らかに軽すぎるとか、
クシャルダオラ対策のスキルがクシャルダオラ防具でのみ発動できる導線のひどさが『モンハンワールド』から続いているとか、ライトボウガンのヘビィボウガンに対するアドバンテージがなさすぎるとか、ガンナー殺し用の新技になぜ剣士の間合いまで判定持たせるのかとか、龍結晶の地のリオレイア希少種とリオレウス希少種がエリア移動しないせいでスリンガー周りの新システムを利用するのがただただわずらわしくなってるとか、操虫棍とか弓にはある抜刀ニュートラル状態から直接抜刀スリンガー構えに行ける操作がなぜランスにはないのかとか、なんでよりによってラスボスに地面が沈むなんていう、剣士にだけ影響が大きすぎるアクション盛り込んだのかとか、
雷属性防御【大】の旋律が吹ける狩猟笛が雷属性の狩猟笛オンリーとかなに考えて旋律割り振ったのとか、各種装備のソートになぜ昇順と降順がないのかとか、闘技大会に専用の報酬を設けていながら1人用の闘技大会がないのはどうなのかとか、とかとかとか。

ただ、これでゲーム自体にブチ切れているか? っていうとうーん……。多分ブチ切れていたら拡張前の『モンハンワールド』と合わせてプレイ時間が2000時間に迫ろうなんてことにはなっていないと思います。

そもそも上に挙げたような各要素に対するイライラって、プレイを重ねるほど増えていくんですよね。だからイライラが出るゲームほど長い時間遊んでいる、つまり楽しんでいるわけです。少なくとも自分はそんな感じなので、ブチ切れるにはイライラがたまるくらい長時間自分が楽しめていないゲームをプレイすることが必要なんですよ。
限られた機会に親からゲームを買ってもらったころならまだしも、今はそんな不毛な遊び方はしないですね。これが、自分がゲームにブチ切れられない第一の理由です。

■ブチ切れられない理由2:ブチ切れる前に落胆する

楽しめないゲームは長時間プレイしないと言っても自分はゲームライター。仕事でゲームをプレイすることがある以上、ときにはクs……つまらn……肌に合わないゲームを長時間プレイすることもあります。
実際『無双』シリーズの真似事をしようとしてレベルデザインを間違った草刈りアクションもどきや、オマケ要素込みでのんびりプレイして4時間で終わるような学園+探偵ものアドベンチャーに仕事で触れました。

これらのゲームは人によっては十分ブチ切れるに値するものでしょう。ですが、自分の場合はただただ落胆したんです。「もう少しおもしろいと思ったんだけどな」「もっとボリュームがあると思ったんだけどな」できのよくないゲームに当たったときに激情がわいてくるのではなく、一気に冷めてしまう。これも自分がブチ切れられない理由です。

■ブチ切れられない理由3:ブチ切れるというアウトプットがそもそも苦手

「あのゲームは出来が悪かったけど落胆しただけ」「あのゲームはひどいシナリオだけど唖然としただけ」そんな風に自分が過去に出会ったゲームについて考えていたらふと気が付いたんです。「自分はブチ切れるのが苦手だ」って。
別に「わたし~、ちょ~こころひろいし~、怒ったことなんてほとんどないし~、ましてやブチ切れるなんてないない~」
というわけでも
「怒りは己の身を亡ぼす煩悩の一つです。腹を立てないことで徳を積みましょう。生涯で三度ブチ切れると来世で畜生道に堕ちます」
というわけでもありません。
理由2の冷めてしまう話にも通じますが、ダメなゲームに出会ったり理不尽な目にあったりといった“マイナス”が自分に訪れたとき、とにかく一人で抱え込んでしまうんです。いわゆる外に出せないタイプ、それが自分です。
だから、今後もしブチ切れてしかるべきゲームに出会っても「ひどいゲームだった。自分は不幸な目にあってしまった」と内側にため込んで時間とともに消化されるのを待つんじゃないかな。ゲームに怒りを向けるって結構才覚がいると思いますよ。


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