「俺ダイジェスト」で久々のゲームを快適に遊びたい【次世代機に期待すること】

Xbox Series XにPS5と、今年はコンシューマ業界が大きく動く気配。と言いますか大きく動くのは確定でしょう。やはり新ハードはわくわくしますよね。タイトル面での期待もありますが、最近はどちらかというとハードが持つ機能への期待が高まることのほうが増えてきたり。
そんなわけで、今月のトークテーマ【次世代機に期待すること】として、2020年発売のハードに搭載されたらうれしい機能。搭載されなくてもいつかは……みたいな話を語っていきましょう。なんか先日似たような内容でフリーテーマを書いたような気がしますが、たぶん気のせいです。

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長時間のプレイをダイジェストに

ここ20年以上新ハードが出るたびに多分一度は触っていますが、改めて思い返すとどのハードもとんでもない新機能を用意してきましたよね。画面を実際に触って操作ができたり、ネット上からダウンロードしてきた動画が再生できたり。そもそもゲーム機がオンライン接続できるというのも、初めて体験したときはなんとも不思議な感覚でした。

そのなかで最近(と言っても、年単位で前の話ですが)衝撃的だったのはPS4のShare機能のなかのビデオクリップ。PCを介さずにプレイ動画を録れるうえに過去にさかのぼって動画を保存できる。初めてその機能を知ったときには、ティンダロスの猟犬が頭に浮かぶほど意味がわからないものでした。
まあ、そんなプチタイムトラベル感のある機能も今では趣味に仕事に当たり前のように活用しています。記録が録れるって便利ですよね。
ただ、動画は容量を喰うものなのでプレイしたゲームのすべてを記録しておくのは正直無理。

ですから、次世代機には“ゲームプレイを自動でダイジェストにする”機能が欲しいですね。イメージとしてはあらかじめゲーム側で

●A:ムービーシーン
●B:その他イベントシーン
●C:レアアイテムが手に入ったorレベルが上がった戦闘
●D:その他戦闘

といった感じで内部的に設定されていて、「過去10時間分のプレイを10分で復習したい」とプレイヤーが望んだらAから4分、Bから3分、Cから2分、Dから1分抽出して自動で動画が作成されるといった具合。もちろんテキストアドベンチャーとアクションのオマケとして一応物語を挿入しているタイプのゲームでは重要なシーンは違ってくるので、なにがAでなにがDなのかはタイトルごとに変わってくるでしょう。また、なにを重視してダイジェスト動画を制作するかをユーザー側が設定できればストーリー重視のゲームでもあえてレベリングの記録を確認するといったこともできるはずです。
自動でダイジェストというと、一見無茶振りのようですが実際、2019年にはドラマのダイジェスト動画を自動で生成するという試みが行われたとか。

ドラマでダイジェストを自動生成できるなら、ゲームのプレイ動画もダイジェストを自動生成するというのは可能ではあるでしょう。ただ、ドラマの場合はメタデータをベースにどのシーンが重要かを自動で選定できるようですが、ゲームの場合は2Dと3Dで描写のされ方はまるで異なります。ですからこのダイジェスト機能が実現するとしても、データを基準にするのではなくゲーム側で用意した基準をもとにシーンを選定するという形になりそうですね。こういったシーンの選定に関しても少なくともPS4ではゲーム側で配信禁止区間の設定が行えているので、なにかしらのタグ付けのようなことをするのは難しくはないでしょう。どうやってダイジェストの元になる動画をタイトル別に記録しておくのか? という大きな問題がありますが、これはハードメーカーさんのものすごい知恵に期待します(笑)。

復習がいつでもできれば積みゲーは減る

こんな話をしたのは、プレイを録画する機能の先を見てみたいというのもありますが、一番は久々にプレイしたゲームで直前になにをしていたかが思い出せないケースが多いため。
数年振りに起動したRPG。物語は中盤でやり込み要素も少し解禁。行ける場所も増えて、一番おもしろくなるタイミングだったとしましょう。自分は数年前に物語を進めようとしていたのか、やり込み要素で育成を図ろうとしていたのか、それとも物語関係なく未知の世界に踏み出そうとしていたのか。年単位で時間が空くと正直思い出せません。
RPGのような道筋がはっきりしたゲームでさえそうなのですから、『Minecraft』をはじめとした自分で目的を見つけるタイプのゲームで直前のプレイを思い出せなくなったら、上の“物語”“やり込み””未知の世界”のような三択に絞ることさえできないでしょう。
ただ、これは自分だけではないでしょう。ゲームが入った棚の一番奥にあるもの、もしくはライブラリのゲームの最終プレイ日時が最も古いものを起動してみれば、きっとなにをしたらいいかわからないはず。そして、なにをする予定だったか思い出せないまま始めた久々のプレイはだいたいおもしろくないです。個人的な感覚ですが、久々にプレイした積みゲーが即積み直される理由の多くはこれ。楽しみかたを忘れているのですから、どうしても一番楽しかったときと比べるとゲームの魅力がくすんでしまいます。楽しいはずのものを楽しめないのはもったいないとわかってはいるのですが、どの要素に触れると楽しいのかが思い出せないと八方ふさがりなんですよね。

そんなもったいない体験をしている自分を含めたユーザーのために、どこかで“プレイのダイジェスト動画化”が実現しませんかね。

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