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シングルマザーが家を探す①

題名のとおり、
家探しについて書きます
シリアスになった時期の話

なので暗いかも。笑


私たち母子二人の住処が確保できなくなると発覚してからしばらくは
間違いなく我が身に降りかかっているはずの出来事を温度のない画面を見る様にどこか遠くから傍観しているような感覚だった
確実にその日が迫っているという事実に慄く絶望感や焦燥感と実感のない日常の狭間は
耐えがたい居心地の悪さだった

いつも通り目が覚めるとそこにはなにも変わらない平和な日常があり、ただ毎日をこなすしかなく何にも抗えない虚しさに無力さばかりを感じていた

このまま、むしろ何もしたくない

誰かが、ドッキリだとか言ってカメラマンとプラカード片手に登場してくれないかな

すごく頭の悪い妄想ばかりしてみたり、思いに押し潰されまいと抗うように息子の前ではひたすら元気な道化を演じ続けていた

住み慣れた家にいられなくなるという事実が
現実を帯びた温度に感じられてきたのはコロナウイルスの猛威が東京にも広がり始め、その影響が身近な環境に様々な形で反映され始めてからだった

ついに勤務している商業施設が土日休業を決定

まずい…

そこまで来てやっとスマホでチラチラと不動産サイトを見始めた。
自分の目も指もスマホを拒絶していた。 

②へ続く

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