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正順逆順

10月からの訓練へ出願したので、その入校選考問題の過去問を数日解いてきている。
「肝心なのは面接で、筆記は半分も取れてればよいです」とはハローワーク職員の弁。足切りにしか使わないのだから特にどうということはないのだが「試験」なるものがあるならばそれをはじから眺めて分析したくなるのがスクール屋というものだ。

短期訓練は「筆記試験」(中卒程度、30分)、長期訓練は「学力検査」(高卒程度、50分)なのだが、レベルの差はそれほど感じられず。というより数学はガチ高校数学出されてもエンジニア以外の社会人は沈没なので、そこは差がつけられない。国語は文章題を出す出さないで形式的に差をつけられるが、その「文章」は毎度天声人語である。
ひと昔ふた昔前の天声人語なら、朝日論調に合わせなければならないという制約あるにせよそれなりの訓練を受けたライターの手によるものといえたが、自分が50を過ぎてみると「あー、若いからこんなん書いちゃってるのね。直せる人もおらんのね」とわかってしまう。別段朝日に限らず、各社とも相対的に力量のある人間は別部署にいくのがハッピーだしなあ、とも思う。
それくらいの精度で書かれた文章で作問しても、こんな程度だ、しかたない的になってくる。試験の目的は足切りだから、よかろ。

国語はそんな調子だからいいとして数学。実質的に高校数学は出せないから小学校の算数&中学数学であるが、択一でなく計算した値そのものを書かせる。電卓持込不可であり手計算。

公務員試験の数的などはむしろ得意だ。だいたい絞り込めばあとは選択肢からそれっぽいの選んでおけばよい。簿記は思い返してもニガテでうぇっとなるが会計用電卓をひたすらガシガシ叩けばいい。
筆算をまともにやる機会、オトナになるとないもんである。夏休みの宿題のドリルをやっている小学生のような気分になる。

くだんの過去問、解答も公開されている。が、もちろん解説はない。中学の代数幾何の記憶も遠くなった身にはハテとなるが、ありがたいことにいまはネットというツールがある。だいたいこのあたりだろう、とキーワードを投じてググればどこかの塾がアップした解説記事や動画にヒットする。
「あー、中点連結定理とかそんなヒトいたいた!」てな次第である。

過去問からの逆順で勉強できるの、どれだけショートカットか。それがなかったら、中学数学の薄い問題集さらうとか、そういう正順のアプローチしかない。

おおよそ資格試験対策の場合は過去問からの逆順、がセオリーである。自分自身のフレームがかなり怪しい分野に関しては軽く正順で押さえにいくことあっても、それはなにが怪しいかがあぶりだされて以降の話。すべてを正順でやっていられるほど、人生は長くない。
周辺問題にはそうやって省エネ対応してようやく、おのれの本筋に時間と労力をそそげる。確保できる。

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