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目標設定はバックキャストかフォアキャストか-ある市民ランナーのマラソンチャレンジの過程から-

まぁ、自分の話なんですけどね。笑

前置き

軽く前提をまとめると、僕は大学まで陸上競技部に所属して、箱根駅伝出場を目指して(自分なりに)競技に全力投球をしていました。(大学院時代も競技部に所属し、競技を継続はしていたのですが「全力」と言えるのは、やっぱり学部時代までです。)

その後、2009年に社会人になってからは健康維持の一貫で月に数回ジョギングする程度でした。(そのくせほぼ毎年フルマラソンは1,2回程度出るという無茶もしていましたが)

そんな感じのランニングライフだったのですが、2018年にちょっと転機があり、市民ランナーとして具体的目標を持って走ろうと決意をしました。

その転機と言うのが、2018年3月の東京マラソンで会社の同僚(女性の先輩)がサブスリー(3時間切り)を果たしたのに触発されて、「僕もサブ3するぞ!」となったというものです。


もちろん、女性のサブ3というのはとてもすごい事で、男性に換算すると2時間30分台くらいの値打ちがあるので、実質足元に及ばない目標なのですが。

その時に立てた目標は、
・サブ3を達成する。
・1シーズンで達成する。(2019年の春まで)
・月間走行距離は約100kmが目安。
というものでした。

ちなみに、サブ3を達成するランナーは月間走行距離が300kmくらいの人が多いようですが、僕はなるべく頑張らないでサブ3を達成したいなと考えました。欲張りで都合のいい話ですが。でも、

①短期決戦にしたい。
加齢による体力の低下があるので、タイムを追うのは短期間で終わらせたいと思っていました。もちろん、マラソンの競技力向上は年齢を重ねても可能で、50代になっても60代でも速い人はたくさんいます。だけど、僕はそこまで続けられる自信がなかったのです。

②仕事も頑張りたいし、遊びも楽しみたい。
競技のためにいろんな「我慢」をするのは嫌だった。具体的には、練習があるからセミナーや社外の人との会食・交流の機会を諦めたくなかったし、そもそもお酒やおしゃべりが好きだから飲み会を断る事もしたくなかった。
結果的に競技に集中する事で、行動や視野が狭くなってしまう事が嫌だったのです。

③元どおりになりたくない。
②とも関連しますが、自分の知る世界に戻り・留まりそれに安心する感じになりたくないなと思っていました。きっと居心地がよく、そうなってしまう自分がいる気がしていました。でも学生時代に取り組んでいた時とは違う、競技との付き合い方をしたい。そう考えていたのです。

ざっくりいうと「肩肘張らない程度に頑張って速くなりたい。」そういう思いで、市民ランナー活動を開始しました。

結果、2018年シーズンではサブ3を達成できなかったものの、2019年シーズンの勝田全国マラソン(2020年1月)でサブ3を達成できました。

本題

そんな僕ですが、目標を達成しても結局走るのを続けてしまっているのです。せっかくそこそこ走れるようになったのに、(折しもステイホームに突入して)このまま体をなまらせるのももったいない。もうちょい頑張ったらもうちょいいけるんじゃないか?と思ったのです。
人は欲深いもので、もっともっといい結果が欲しくなってしまうのです。

という経緯で、現在目下、2020年12月13日に開催されるBeyondという非公認のマラソン大会で2時間50分を切ることを目標に練習に取り組んでいます。

その中でちょっとしたジレンマというか、葛藤がありその気持ちを書きながらまとめて行きたいと思います。

マラソン(に限らず陸上の長距離全般かもしれないですが)という競技は、ある程度知見がたまっておりセオリー・メソッドが確立されている競技です。特に尺度は距離とタイムだけなので、その点においては計画も進捗管理も評価もしやすいです。
だからこその悩みに直面をしているのかな。と。

具体的にいうと、今の僕の前提は、
・マラソンの自己ベストは、2時間56分58秒。
・12月中旬のマラソンで、2時間50分で走りたいという目標を10月初旬に立てた。
・その時点での5000mの自己ベストは17分41秒。
という状態であったときに、

だいたい、11月末までに、
・10kmで自己ベストを37分前後で走れる(手応えがある)。
・ハーフマラソンの自己ベストを1時間20分前後で走れる(手応えがある)。
・練習で30km走を約4分/kmペースでできるようになる。
という状態になっている必要があります。
なので、僕自身はそれらをマイルストーンとして練習計画を組んで取り組んできました。

故障もなくそこそこ順調に練習が継続できて、昨年よりも力をつけられている手応えはある一方で、ペース設定に関しては「目標からの逆算でなっていたい」ところになかなか至っていません。

それにより、最近は「目標からの逆算でクリアすべき設定」で練習をすることによって、体感的にはオーバーペースで消化不良になる練習が増えてきました。

こうなると、
・そもそも目標設定が間違っている?
・練習時のパフォーマンスが低いだけ?
を見極めるのが非常に難しいです。

そんな中、計画(練習メニュー)に関しては、
<A>安易に目標を下げるのはよくない。定めたゴールを達成するために定めた設定に対して、強い気持ちを持って取り組むべきだ。と考え、メニューはいじらない。
<B>意地を張って消化不良の練習を積み上げても意味がない。設定を調整しながら今できるメニュー(ただし、あるべき目標から下回ることになる)で組むべきだ。
といった葛藤を繰り返しています。

ここでふと苦い思い出が蘇るのですが、学生時代は<A>の思考回路に陥りがちで、消化不良な練習だったり達成感のなさのようなものを積み重ね、結果伸びることができなかったなと。ここで、その思考回路から脱却できないと、「学生時代とは違う新たな競技との関わり方をする」という一昨年に取り組み始めた時の思いと逆行してしまうなと思っています。

・目標からのバックキャスト。
・今できることからのフォアキャスト。
どちらかに確実な正解というものは無く、両方の考えを行ったり来たりしながら、最高のパフォーマンスを出すためにプロセスを進めていく必要があるんでしょうね。

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