【6190】フェニックスバイオ
※本投稿は筆者の考察の情報整理を目的としており、株式の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではありません。
1.事業概要
特殊な実験用マウスを用いた創薬における前臨床段階の試験受託サービスの提供。当該マウスの販売。海外比率が高い。
2.ビジネスモデル
人間の肝臓を有したマウス(PXBマウス)を製薬会社に販売、または試験を受託している。主要顧客はロシュ、ギリアド、Alnylamなど世界的な製薬企業が名を連ねる。
主力は薬効薬理分野。特にB型肝炎の新薬開発で通常のマウスよりも優位性を発揮。一方、B型肝炎以外では市場開拓が進んでおらず、B型肝炎の新薬開発の状況に大きく影響を受けている。今後はNAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)などの市場開拓に期待だが当分先か。
サブは安全性等分野。薬は肝臓で代謝され、毒性を示す(肝毒性)ことが少なくないことから、人間の肝臓を有するPXBは、新薬の肝毒性を評価する際に優位性を発揮。また、2024年現在、人間のRNAを対象とした次世代医薬品の開発が主流となりつつあるが、次世代医薬品の前臨床試験では人間のRNAを持たない従来の実験動物では評価が困難であり、人間のRNAを有したPXBマウスの優位性が高まっている。
その他としてPXB-cellsの販売。PXBマウスそのものではなく、PXBマウスの細胞を販売する。動物実験禁止の潮流への対応か。売上は考慮に入れなくてよい規模。
3.財務状況(FY2024)
資産21億円(現金13億円、売掛金2億円、仕掛品等4億円)
負債9億円(短期借入金1億円、長期借入金3億円、その他2億円)
※2023年12月に転換社債型新株予約権付社債9億円が解消。併せて疑義注記も解消。
⇒財務健全性は問題なしと判断。
4.業績・見通し(FY2024)
<2022年3月期>
売上:1,324百万円 営業利益:△167百万円 当期純利益:△387百万円
⇒アフターコロナで売上回復の兆し。北米子会社の低稼働により特損。
<2023年3月期>
売上:2,124百万円 営業利益:508百万円 当期純利益:493百万円
⇒売上・利益ともに過去最高。前期のPXBマウスの供給数に対する懸念から潜在需要を先食いした格好。肝炎関連の大型案件を消化。
<2024年3月期>
売上:1,715百万円 営業利益:11百万円 当期純利益:26百万円
⇒肝炎関連が伸びず。安全性等分野は伸長。利益は均衡圏。ただし、売上は過去二番目に高い。
5.銘柄分析(価格:500円※返金はいたしかねます)
フェニックスバイオの収益構造、将来見通し、個人的な銘柄分析になります。有料ですが、損切り・利確の額に比べれば誤差の範囲と思います。一度購入いただければ、永年更新情報を閲覧できます。
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