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#35 東工大の気になる新しい建物👀

こんにちは☀️おおお知るまちプロジェクトです。
少しずつ暖かくなってきましたね🎶

今回のブログでは、昨年10月に東工大で新しくオープンした学食のある建物(西5号館)についてご紹介いたします!

学食って誰でも入っていいの?学食の上の階には何があるの?などなど、みなさんの気になるポイントをご紹介していきます🤲
設計・意匠を担当された東工大の建築の先生へのインタビューや、私たちおおお知るまちプロジェクトメンバーが実際に西5号館を使ってみたレポートもしてみました。
ぜひ最後までご覧ください!


1.西5号館ってどんなところ?

西5号館は東工大の正門を入ってまっすぐ進み、チーズケーキ型の図書館を超えて坂を下った場所にあります🚶‍♀️

かまぼこ型の建物と、大階段が目印のこの建物!
電車の窓から見たことがある方もいるのではないでしょうか?

西5号館

外階段を登った先の2F学食(つばめテラス)と、1F生協は東工大生以外のどなたでもご利用いただけます🍚
地下1Fは実験室、1Fは講義室、3Fは研究室、4Fは製図室(建築学生が課題を行う場所)が入っており、こちらは東工大関係者のみ使用できる場所となっています。

案内板も可愛い西5号館

2.設計・意匠担当の東工大・那須准教授にインタビュー💬

西5号館は、東工大建築学系の3名の先生によって計画が進められ、設計には研究室の大学院生も協力しています。
今回は、設計に携わった那須先生にお話を伺うことができました👩

那須研究室にてお話を伺いました!

01_西5号館が担う役割

現在西5号館の建つ場所には、東工大で最も大きな食堂として賑わっていた「第一食堂」がありました。

2021年4月末まで活躍していた第一食堂

旧第一食堂を知る学生の身からすると、前の食堂とどこが違うのか?が気になるところ🧐
そこでまず、新食堂の入る西5号館が、どのようなことを考えて設計された建物なのかを伺ってみました。

大学で最も大きな食堂の入る建物ということで、ウッドデッキや芝生の広場という大学の中心に対して、もうひとつのサブ中心として相応しい建築が必要と考えました。
また、コロナ禍の影響で、家とも職場とも異なるサードプレイスとしての居場所が求められている背景もあり、東工大の中でローカルな中心となるように設計しました。

コロナ禍の環境の変化によって、私たちが求めるようになった「新たな居場所」が設計の意図に込められているんですね!

これまでの東工大にも、教室のほかに、ウッドデッキ、図書館自習室、最近ではTaki Plazaのように、用途に合わせて集える居場所が多くありました。
新たにできた西5号館が加わり、学生生活がより豊かに、より色々な過ごしかたができるようになるのがとても楽しみです🤩

02_周辺との繋がり

西5号館に入る食堂は東工大の中では珍しく、地域の方も利用できる場所であるという特徴があります。
地域との繋がりやアクセスについてはどのように考えられたのでしょうか?

まず、この建物の敷地は、北は坂道の公道と線路に面し、東は富士見橋と図書館に繋がり、南は敷地に沿う坂道の中腹から大学内を貫くメインの道路が延びている、とても特徴的な位置にあります。
そのため、それぞれの特徴に合わせて、四方八方から入ることができる建築を考えました。

南面にある階段状の外部空間と2階の食堂への階段

例えば、図書館自習室(通称:チーズケーキ)西の広場から2階の食堂へ入っていくスロープがあったり、食堂前には坂を利用して人が寄り付きやすいようなような階段状の外部空間がつくられていたり、大学全体の人たちにとって馴染みのある食堂へいかにスムーズにアクセスできるかをよく考えました。

また、アクセス性だけ出なく、四方八方からの見えについても意識されているそう。

例えば、富士見橋やロマンス坂の方からは、大きな窓から食堂の中の様子を見ることができます。
建物外からも建物内の雰囲気や表情が感じられるようになっています。

食堂や製図室の灯りから学生の様子が感じられます🌟

富士見橋やロマンス坂は住民の方もよく通る場所のひとつかと思います👟
ぜひ、通りがかった際は西5号館に目を向けてみてください。
きっと時間帯によって様々な学生の様子が感じ取れるはずです👀

03_私たちを包む大きなひとつの屋根

最初の説明であったように、食堂に加えて、教室や建築と土木の設計室という特徴的な機能を新たに備えている西5号館。
様々な人が集まる新たな居場所を作るにあたって、大切にしたポイントの1つは「屋根」だそうです👂

この建物のひとつのテーマとして、
色々な人が使う場所がひとつの屋根で覆われている
ことを大事に考えました。
屋根は、手前にある講堂や百年記念館と呼応するように、アーチを用いています。アーチ屋根は陸屋根(平らな屋根)とは違い、外から見て表情があり、建物をひとつながりで包んでくれます。

東工大のアーチ建物たち(左から:講堂、百年記念館、西5号館)

正門から図書館前を通り過ぎ、講堂横の坂道を下っていくと、西5号館の優しいアーチ屋根が見えてきます。
大きな建物のボリュームに反するように、私たちに対して開けているような、誰でも受け入れて包んでくれるような優しい印象は、このアーチ屋根や外部空間などの設計のおかげかもしれません😌

04_学食のこだわり

建物の内部にはどんなこだわりがあるのでしょうか?
まずは、新しくなった学食「つばめテラス」について教えていただきました📝

設計の際に、旧第一食堂の混雑を緩和することがミッションの一つであり、席数を600まで増やすことになりました。また、提供に時間がかかる麺類は厨房を分けることとしました。
行列ができてしまった際にも雨に当たらず快適に待つことができるよう、外の長い通路は軒下空間となっています。

新しい食堂には床高が低くなっているエリアがあります。どのような目的があるのでしょうか👀

下の階の階高の差があったのでこのような形になったこともありますが、会合など目的に応じて空間の使い分けができるようにしました。
窪んだエリアの丸い照明を下げることで、視覚的にも段差を認識できるよう配慮がされていますよ。

確かに、食堂に滞在していると、窪んだエリアやテラス席、カウンター席など、さまざまなエリアが混在していることがわかります。

大きな窓が増えたこともあって、前の食堂のイメージからはガラッと変わり雰囲気が柔らかく賑やかになったように感じられます😀
何か空間的な工夫はあったのでしょうか?

窓はできるだけ大きく、ほぼ最大寸法としました。特に、北側の窓から臨むロマンス坂の木々は新たな風景です。
導入する家具は、国産の木の家具をメインとしました。食器は割れないけどデザインのいいものを、ということで学生支援課の皆さんが選びました。ハラルのカレー皿がイチオシです。

窓が大きく、明るくて開放的な空間になっています✨
舟形のカレー皿。オシャレな食器で美味しさup!?

厨房の設計には那須研究室の大学院生も携わったようで、調理に時間のかかる麺類とその他のメニューの調理場所を分けたこともポイントのひとつのようです✍️
旧・第一食堂では麺類ばかり行列ができていましたが、現在の学食(つばめテラス)では解消され、使いやすくなりました☺️

05_製図室の中はどうなっている?

4Fに新しくできた、建築学生のための部屋である製図室✏️📐
建築学生が頻繁に行き来することになるこの空間についても伺いました。

学年の壁を超えた交流が生まれるよう、みんなが一つの繋がった空間を使うように計画しました。他学年が作業している横を移動したり、発表をふらっと見に行けるようにしたり。
天井がアーチ状になっている分、実際の広さよりも広く感じる空間となっています。

外から見ると、4F部分は窓が少ないように見えますが、中はどうなっているのでしょうか?

作品を掲示するために壁を広くし、天井のトップライトに加え、壁の上下にスリット状の窓を設えています。空が見えたり、下からは緑がのぞいていたり。
この開口は風の流れにもなるので、夏にエアコンをつけなくてもある程度涼しくなるかと思います。

風の流れにも配慮されているのですね。
空が見える製図室、素敵です❗️

3.実際に西5号館の様々な場所を使ってみました🏃‍♀️

2F・学食(つばめテラス)

学食がオープンしてすぐの10月。さっそく食べに行ってきました‼️
おしゃれで綺麗な学食の雰囲気にワクワクしながら注文へ向かいます。

メニューの種類ごとに並ぶ場所が分かれていて、混みづらくなった気がします!

旧・第一食堂や本館にある第二食堂にはなかったメニューを食べたい!ということで、ビュッフェコーナーから選ぶことにしました🤤

パンやピザが並ぶビュッフェ台

ピザとパン、ミネストローネ、そしてサラダビュッフェからもりもり選んで私だけのランチが完成!
サラダビュッフェは195円(他の注文とセットの場合)で10種類以上のサラダを自由に乗せることができます。

丸い照明がおしゃれなこの場所でいただきます🍴

木の温もりが感じられるテーブルや椅子、ほわ〜と暖かい色の照明、綺麗で広々とした空間で食べる学食はなんだかいつもより美味しく感じられました☺️
サラダビュッフェは2種類のポテトサラダや茄子のおかずなど、デリも豊富で大満足!
一部日替わりなので何回行っても楽しめます🎶

窓に向いたカウンター席、ベンチタイプの席、3~4人で使える丸テーブル席、屋外の気持ちが良いテラス席など、様々な席があるのも特徴の一つ。

スタバのようなベンチタイプの席

旧・第一食堂は同じテーブルや椅子が並んでいたので、人数や気分に合わせて好きな場所を選んでご飯を食べることができるのも魅力的だなと思います🤲
大学院生になって自由な時間に通学できるようになりましたが、最近は学食に行きたくてお昼時から登校することが増えました🤤

学食(つばめテラス)は平日11:00~14:00のお昼時のみオープンしています。
学生が春休み中の3月は空いているので、ぜひ足を運んでみてください⭐️

1F・教室

続いて1Fの教室をご紹介。
*こちらは東工大関係者のみ入れる場所になっています。

ここでは土木や建築の学生を中心に授業が行われていて、私もよく使用しています。
この教室の好きなポイントはやっぱり綺麗なところ!
窓も大きくて、他の教室より明るい気もします✨

外から見た講義室。目の前にある階段や大きな窓(ブラインドが降りていますが💦)があり、開放的な気分で使えます。

外廊下になっているので休み時間に積極的に外に出る人が多くて、廊下で風にあたりながら談笑してたりサッカーしてたり楽しそうです🥰
学食や生協が近いので、授業後すぐにご飯を食べたり、切らしてた文房具を買いに行ったりと、西5号館で何でも済ませることができ、便利で助かっています😚

4F・製図室

4Fの製図室も使ってみた様子をレポートします✍️
*こちらは東工大関係者のみ入れる場所になっています。

製図室は東工大の建築学系の学生が図面を描いたり模型を作ったりと、設計課題や卒業設計に取り組むための場所です。
実際に1ヶ月ほど製図室を使ってみて、改めて気持ちの良い場所だなと感じました😌

製図室の様子

緑ヶ丘にあった旧・製図室と比べてかなり窓が小さくなったので外の様子などわかりにくくなってしまうのでは、、、と心配でしたが、天窓や高い位置の窓から外の明るさや気候が自然と感じられる空間でした。
課題に行き詰って天を仰いだ時に夜空が見えてもうこんなに時間がたったのかと驚いたことも❗️
壁際の天井は低いですが、アーチ型の屋根や天窓からの光でかなり大きな空間に感じられるのもお気に入りポイントです🥰
(広すぎて逆に落ち着かない時もありますが、、、😂)
ほかの学年も同じ空間にいるので、模型や図面の様子も何となく見えるのも刺激になります⚡️

4.工事中の西5号館👷

実は私たちおおお知るまちプロジェクトメンバーは西5号館の隣にある西9号館に通うことが多く、工事中の様子もよく見ていました。
少しずつ建物が出来上がっていく様子にわくわくしていたのをよく覚えています☺️
今回は少しだけ工事中の写真もご紹介します!

旧・第一食堂取り壊し中。何の工事が始まるんだろう?
更地になると線路やテニスコートがよく見えて、いつもと違う風景が新鮮でした👀
図書館付近から見た様子。アーチが出現したことに驚いたのを覚えています。
建物の形が見えてきました。大掛かりな工事を間近に見れて貴重な日々でした🤲

こちらの写真は東工大リベラルアーツ研究教育院・猪原教授にいただきました。
ありがとうございました!



今回は10月に東工大に誕生した西5号館をレポートしました📝
春には新入生が入り、学食を中心にさらに賑わっていくであろう西5号館。
おしゃべりしたりご飯を食べたり、気軽に集える場所が増えて嬉しく思います。
暖かくなったら西5号館の前の階段でピクニックランチするのが楽しみです😚
皆さんもぜひ訪れてみてください🌟

おまけ🪽
階数表示や案内板のフォントも可愛い西5号館。
特につばめテラスへの案内表示にいる小さなつばめが大好きです😚
特徴的なフォントやサインも全て那須研究室の大学院生の皆さんの協力でデザインされたとのこと。
お気に入りのサインを見つけてみるのも、西5号館のおすすめの楽しみ方のひとつかもしれません🤲

2階に向かう外階段の近くにあります🤲



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