クロフク_スピンオフ_クロブタの_

♣懲りずにトライ型♡ ‐クロフク‐スピンオフ? クロブタの③

 またまた登場! トライ型note!!
 ミッションクリアの条件は、スキが二十個以上のかなり挑戦的なもはや捨て身のスピンオフです♡ 初のラノベ進出を賭けたシシドの運命やいかにっ!?


 ある冬の、肌寒くものどかなりし夕暮れ時――。

 開け放たれた自室の窓の外、はるか遠くの町並みでそろそろ丸い輪郭の見えなくなる夕陽に、ひとり静かな眼差しを向けるクロだ。
 入ってくる風はもう冷たいが、心地よくこの乾いた空気に髪をさらしていた。日課の報告日誌を付け終えて、今はまったりとくつろぐばかりである。
 手もとの書類はあいにくと空白ばかりで、近頃のこの懐の逼迫(ひっぱく)具合を如実に見せつけていたが――。
 かすかなため息をつきかけて、しかし表情を引き締めるはぐれクロフク軍団の親分は、不意に視線をこの窓辺から背後のドアへと巡らせる……!
「…!」
 待つこともなく、そのドアノブがガチャリと回されてそこから人影がひょっこりと姿を現す。もはやここでもすっかりと顔なじみになったロートルのクロフク、もとい、現役をとうに引退して今は堅気(カタギ)の元クロフクがひょうひょうとしたさまで踏み入ってくる。
 そのくちぶりもごく自然としたありさまでだ。
「おう、ワシだよ。どれ、ちょいと邪魔するぞっ、構わんだろう?」
 悪びれもせずにズカズカ押し入ってくるオヤジをこちらも椅子に腰掛けたままで迎える現役バリバリのクロフクは、そこで持ち前のポーカーフェイスを微塵も崩さずに応じた。
「カサイ…! ノックぐらいはしてもらいたいものだな? シシドの部屋にもそんなに無遠慮に入り込むのか? それではあいつが黙っていまい…」
「おお! そうだのっ、あやつときたらこの前なんぞはナニの最中でな! ふたりで面食らって大慌てだったわいっ!! まったくあのバカ弟子がっ…おほんっ! こんな年寄りに出会い頭で何をいわせよるかっ、おまけにゃ表情をピクリとも変えずに聞いてくれよってからに? それにこのワシがドアの前に立つよりかずっと先に感づいておったのだろうによっ…」
「ならせめてそちらも足音くらいは人並みに立ててもらいたいものだ、現役をとうに引退しているのならば、な? ふむ、そうか…三日前だな? 下の階でやたらにギャアギャアと喚き散らしているヤツがいると思ったが…いいネタを仕入れられた、礼を言おう…! ところで、わざわざ何のようだ?」
「ふん、しらばっくれおって! クロ、教え子でもなんでもありやせんおまえさんに用があると言ったら、ここではもはや決まり切っておるだろう? ほれ、本部からの通達書だ…! それと持ち帰る報告日誌、もう用意は出来ておるよな? 無精者が、いつもどおり空白ばかりなのだろうが…!」
 ややしかめツラしたオヤジの渋いぼやきに、見上げるクロは何食わぬさまで手もとの日誌と交換して大判の封書を受けとる。
「はて、俺とシシドとは同期だったはずなのだがな…? む、封書が開いているが、カサイ、毎度毎度この中を盗み見するのは感心がならないな…」
「ふんっ、何を今さらっ…別に悪気などありやせん、強いて言うなら老婆心というヤツかの? これでも気をつかってやっておるのだから感謝せいよっ!」「俺にではなく、シシドになのだろう? ならばとっととかわいい弟子のところにじゃれに行けばいい、ここにはもう用はないのだろう?」
 ただのポーかフェイスが、そこに浮かべるのは冷笑とばかりも言い切れない冷やかし混じりの皮肉めいたものだ。これにちょっとだけ目が泳ぐ元教官どのは、気まずげに口もとを歪めてそこから歯切れの悪い言葉をひねり出した。
「いやっ、そう邪険にするでない…そうか、確かにおまえさんも教え子のひとり、だったよな? ただしおまえさんにその認識があったかははなはだ疑わしい限りだが…あやつと違っておまえは異常なほどにデキが良かった…! あやつらと共にな? 周りから完全に浮いていたおまえたちを、わしら教官連中もどう扱っていいものやら、手をこまねくばかりだったからの…それはあやつも同じだが。まったくあのバカ坊、シシドは欠陥品呼ばわりの劣等生だったからの! だが今となっては…!」
「あいつはいいクロフクだ…! 欠陥品なのはむしろこの俺なのかもしれないな? おまえに言わせるならば…」
「ふんっ、そういうことをさらっと真顔でぬかせるおまえさんがやっぱり好きにはなれんわい! このつくづくいけ好かん優等生めっ、だがそれでもひとりでは抱えきれんこともあるだろう…だからクロよ、少し、はなしをしようではないか。他愛のない昔話でもよい…お互いをそれなり理解できるくらいの会話すら、このわしらの中ではこれまでさっぱりなかったのだから…」
「カサイ…! わかった。ならばここまでだ…ただちに撤収する!!」
「うむ…はっ??」

※雑な下絵でごめんなさい♡ ミッションがクリアしたら、ちゃんと描き直したものと差し替えます♡♡ ちなみに挿し絵はほかにもつく予定です♡♡♡


クロ 「ああ、即座に撤退だ! …ここから先は、このトライ型noteのミッションが無事にクリアされてからだからな…! どうした、前回のトライ型noteと基本はおなじだから、わかるだろう?」

  
カサイ「!? …い、いやっ、いきなりだったからちょっとばかし面食らちまったわいっ、ほんにいいところでばっさりと!!」

クロ 「切り替えろ。俺たちのボスもヒマじゃない。とっとと趣旨説明をしてこの場をすぐさま撤収だ! あとは経過を見て、ボスがこの身の降りようを適宜に考えてくれる…はずだ」

カサイ「はずって…あいかわらずだの? おまえさんもワシらのボスも?? ちなみ、このスピンオオフはいわゆる過去編なのだよな? とりあえず登場するのは、このワシと、いや、若かりし頃のこのワシと、おまえと、あとシシドと…! ほっ、さすがに三度目のスピンオフでお声が掛からなかったとしたら、あやつもふて腐れるだろうて。今だってふて腐れて無駄にオナ、もとい、とにかくめでたしめでたしだ! このワシも含めて!!」
 
クロ 「嬉しそうだな? 闇の組織での過去の回想となれば基本、出てくるキャラはみんな関わりが持てるのだから、コメントがあれば特別出演もありうるが…そうか、この場合は、シロと、オネエキャラのカンダ、あとはタイプCのサカキか…はて、まだ他にもいたような気がするが…??」

カサイ「サカキはもうキャラが固まっておるのかの? あと重要なポジションを占めているライバルや世話になってるはずのキャラどもをごっそりと忘れておるの♡ あとヒロインは、まだデザインの調整がつかないのだったか?」

クロ 「そのあたりは今は忘れくれてもいい…ボスもすっかり忘れていたくらいだからな? で、重要なミッションクリアの条件だが、今回はあえてスキ、二十個で行くということだ…!!」

カサイ「なぬっ、二十…とな? おまえさん、前回はせいぜい五個か六個しかつかなったのだろう?? 後から出したおまけのトークnoteを含めても十個に到達しなかったはずのものを、この倍とは、ボスもずいぶんと大きく出たものよ!!」

クロ 「はなからやる気がないのかも知れないな…! ここ数日で何故かフォロワーが微増したから、勘違いを起こしている可能性もある。ならばあらためて現実を知る良い機会になるのではないか? それから今回に限っては、このミッションの条件をクリアしなければ、スピンオフnoteの公開はないとのことだ…!!」

カサイ「むっ、本気なのか、気の迷いなのかますますもってわからんな! で、ほかにミッションクリアの条件はなしなのかの? コメとサポは??」

クロ 「コメは、あくまでゲストキャラの出演要請のみだ! サポは、前回は100¥でもついたらクリアとなったが、今回はそうは問屋が卸さないとのことだな? もとい、前回も降りなかったのだが…最低でも500¥!! いや、このあたりはそんな酔狂なノーターが出る可能性がないから考えなくていいだろう

カサイ「そりゃそうだの! 他には…」

クロ 「このあたりでいいだろう! 後は結果を待つのみだ…ちなみにコメでの質問やクレームは随時受け付けるとのボスからの追伸もここに付け加えておく…!!」

カサイ「クレーム?? ともかく結果に期待するばかりだの! さてはて、どう出るものやら…なにはともあれ、スキ、よろしくだの!!」


               ※続く、かどうかは結果次第…♡