見出し画像

豊かなコミュニケーション

最近、「Talk Treeを知って、自分の意見が言えるようになった。」とある組織に属している方から言われました。

その方の背景には、正しい答えを求められているという一種の強迫観念があることを後で知りました。

それからまた別の方で、社内にはまとまった意見を言わないと相手にされない空気が流れていて、大した考えがなくてもとにかく意見をまとめて瞬時にあげる状況が常にあると聞きました。これも虚栄心という欲から見えない圧力がある中で起こっている現象ではないかと思われます。

私も先日ある組織の中で、瞬時にまとめて意見を出した人がいました。しかも排他的、殺伐とした空気を感じました。その中で委縮している人がいるのではないかと心配になりました。

この先には、保守的になる、気持ちが下がり、心療内科に通う、または離職するという悪循環が待っていることが予想されます。

・・・

そして、私は精神障害のある方や、家から出られない、いわゆる引きこもりの状態にある方との接点を通して、社会の見えない圧力、正解のないことを許さない雰囲気、こうあらねばならないといった何か古い慣習や感覚の不穏な空気が、病気を引き起こしたり、恐怖心を増長させたりしているのではないかと感じます。

その具体的な課題は、コミュニケーションにあるのではないかと思います。そして、その前にそれぞれの持っている価値観、固定観念、自己顕示欲などが働いて、自己防衛的に瞬時に答えをとりあえず出す、相手にもそれを求めるといったループに陥っていくのではないかと気が付きました。

それはある部分では本人の問題とも言い切れず、教育や世間の風潮というようなものの積み重ねで起こっていることなのかもしれません。

・・・

瞬時に話の整理がついて、自信を持って、「問題は3つです。1つは~」と話が的確にできるのであれば、それで時間のロスも少なく、周囲の人にもわかりやすく物事が伝わります。

そして、瞬時に答えが出ないことはたくさんあるはずです。それも明確に言葉にならなくても、時間がかかっても相手が伝えたいことをじっくり傾聴することから、伝えたいと考えている相手の伝えたいことは掴めたり、本人も言いたいことが明確になったりするのではないでしょうか。

それを補足するものが、もしかしたらTalkTreeのフレームなのかもしれません。

・・・・
TalkTreeWORKSHOPは、人や組織を木に見立てて、漫然とある気持ちを整理し、誰のため?何のため?を考える機会をつくります。

自分が何を感じ取り、どこに意識が向いているのか・・・問いに誘導され、自分の気持ちに向き合って、吐き出された言葉は木や土、太陽、鳥の見立てに振り分けられます。

自分の言葉が整理されていくと、自分の想いが可視化され、自分が何を伝えたいのかが明確になります。その上で、発言ができると自信を持って話ができます。

それが、冒頭に書いた「自分の意見が言えるようになった」と感謝されたことにつながります。

自信を持って自分の意見が言えない状況というのは、根深い社会背景があるということではないかと思います。その中で自分を押し殺して仕事をしたり、生活をすること自体に課題が山積しています。少なくとも、自分の気持ちを整理して、自信を持って発言できるということができれば救われる人がいます。

私たちのTalkTreeWORKSHOPがそうした手助けに活かされるように、これから仲間を増やしていく予定です。













この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?