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どんぐり狩りして、どんぐりコーヒーをつくってみた

縄文のむかし、主食だったというどんぐり。最寄り駅にどんぐりがたわわに実っている。駅前はペデストリアンデッキとなってるため、高木の空高くにあるはずのどんぐりの実が、なんと、目の前にあり、手を伸ばして(あるいは伸ばさなくても)採れるのである。どんぐり拾いならぬ、どんぐり狩りができるのである。

長年我慢してきたが、もうなんだかわからぬのだけど、がまんならんと思って、通報されるんじゃないか……と、どきどきしながら、どんぐり狩りをはじめた。手を伸ばして、どんぐり帽子からどんぐりの実だけをさわるとぽろっと採れるのだ。パーカーのお腹ポケットにどんどんつめこんで、ほんの少しのつもりが、気がつけば……30分近く。11つかみ分ぐらいお腹ポケットに溜まった。うふ、ふふふ。

デッキにはけっこう人が行き交って歩いてた。そりゃ、駅前ですから。どんぐり狩りをするおばあさんを不審な目で見る人は……いたかもしれないけど、採り始めたら、そんなこと、頭から消えてしまった。

その夜、Chihiro Sato-Schuhさんのフェイスブックの投稿記事【どんぐりコーヒーの味】を参考に、どんぐりコーヒーづくりにトライ。

まず、採ってきたどんぐりを洗って、どんぐり帽子(殻斗)をはずす。

か、か、かわいい……。
採れたてのどんぐりたち。
水に浸す。たぶん浮いてこないだろうと思ったが、ほんとにひとつも浮いてこなかった。なにせ拾ったどんぐりではない。木から採ったどんぐりなんだもの。虫はまだ入ってない模様。
包丁で半分にひとつひとつ切り、また半分にして、びっちりつまった実だけをはずして、お皿へ。実をはずすのは簡単だったけど……。

この包丁でひとつひとつ切って中身を出す作業が、もちろん、めんどくさい。11つかみ全部やろうと思ったけれど、途中で挫折。ちっさなどんぐりを包丁で切ることが、精神集中しないと、できないのだ。ころころころがっちゃって。ほんと、どんぐりころころなのだ。で、3分の2ぐらいはどんぐりのまま冷蔵庫へ。取り出した実はざくざくと粗く切って、ザルに広げて、丸一日天日干し。

翌日の夜、天日干ししたどんぐりをフライパンで煎る。ん?やりすぎたか?

コーヒーの色になってきたので、煎るのをやめたけど、焦げ過ぎ?


ああ、やっとここまで辿り着いた。粗熱がとれたところで、電動ミルに入れて、粉にする。

めっちゃ細かい粉になりました

ぐふふふ。スプーン山盛りいっぱいを小さな鍋に入れ、カップ一杯の水を入れて、煮出す。

どんぐりコーヒーできた。

カップを鼻の近くへ……香ばしい……いい香り。一口飲んでみる……いける……うっ……にがい。でも、苦味はあとを引かず、後味さっぱり、なんかしあわせ。

とはいえ、コーヒーは苦いんだからアク抜きせずとも平気だろうと思ったのだが、飲み進めるうちに、こりゃ、苦すぎるわな〜と。粉は食べちゃう、とちひろさんは書いていたが、とてもじゃないが食べらんない。この苦さでは。やはり、アク抜きは必要だと痛感。天日干しする前に、水に一日ほどつけておくといいかもな〜と感じた。水を2−3回とりかえて。うむ。次回はそれ、やってみよう。

でも……あの、包丁で切る作業が……どんぐりころころどんぐりこ〜なのだもの。ああ、あれは、めんどくさい、めんどくさいけど、どんぐりコーヒー、また、飲んでみたい。カルディのコーヒーもおいしいんだけど、身土不二などんぐりコーヒーの、手間ひまかけたまろやかな味は格別。

縄文に想いを馳せて、また、つくって飲んでみよっと。

*この文は、2022年10月28日 22:15、「note || 少女まんが館」にて公開したものです。やっと、こちらに引っ越しできました。続編もあるので、それもそのうちこちらにお引越しさせます。

楽しく、おもしろく、正直な記事を書いていこうと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。