見出し画像

第1回 海亀杯菓子盆選手権(温泉郷 エントリー作品解説)


お題
「ボドゲ菓子盆」

〇コンセプト
 「ロジカルに“遊び”に寄り添う盆」
 3つのロジック
 ☆美しいプレイヤーで居よう
 ☆ゲームを主役にしよう
 ☆しかし“遊び”もプラスしよう

☆美しいプレイヤーで居よう
ゲームコンポーネントや会場は誰かのものです。
手や周囲を汚しにくいラインナップを揃えました。
物を大切にできるプレイヤーで居たいものですね。

☆ゲームを主役にしよう
ゲーム中の糖分摂取は良い結果をもたらします。好みに合わせて選べるように甘い系は数種類用意。
一口程度で手から離れるサイズ感のものを選ぶことで、手の使用機会を菓子盆に奪わせません。

☆しかし“遊び”もプラスしよう
機能性だけでは、その菓子盆は全力の“遊び”の空気に呑まれて味気ない風景と化してしまいます。
ならば答えはひとつ。菓子盆も遊びの一部になる他にありません。
後方に鎮座する巨塔は、選ばれし者の為の「遊ぶ食物」なのです。(詳細は後述します)

〇ラインナップ
 ・じゃがりこ(気軽に手を伸ばせる形状。スナックとして比較的手を汚しにくく優秀。外装は小袋菓子の支柱にもなっている)
・アルフォート(定番菓子の個包装タイプ)
・明治チョコレート(甘いお菓子の王者の風格)
・ハイチュウアソート(盆の彩りを華やかに)
・ハイレモン(爽やかに噛みたい欲求を満たす)
・おかきアソート(世代を超えて愛される。盆レイアウトの為の土台の役割もこなす)
・ツインクル(見た目が可愛く、楽しい雰囲気作りに一役買う)
・ねるねるねるね(そびえ立つ巨塔。  食と遊びのコラボレーションである今テーマに知育菓子ほど相応しいものは無い。)

〇ラインナップ詳細

 じゃがりこ(気軽に手を伸ばせる形状。スナックとして比較的手を汚しにくく優秀。外装は小袋菓子の支柱にもなっている)

これは選出に悩みました。唯一個包装の無いお菓子です。
しょっぱい系お菓子は圧倒的にスナックが多く、手を汚さないという大前提にどうしても反してしまうのです。
そんな中でも、経験則的にあまり手につかないものとして思い浮かんだのがこのじゃがりこです。
知らない人はいない定番商品ですし、納得感も高いでしょう。

また、盆全体の外観の問題として今回の盆は深さのあるかごタイプなので、高さの活用が求められていました。
じゃがりこをカップ状の容器のまま正面に配置することで、背後にあるねるねるねるねとの自然な高さのグラデーションを作りました。

・アルフォート(定番菓子の個包装タイプ)

ネームバリューがあったので選出しました。
人気のお菓子でかつ個包装のものは思ったより少ないのですね。

・明治チョコレート(甘いお菓子の王者の風格)

家にありました。以上。

・ハイチュウアソート(盆の彩りを華やかに)

甘いお菓子ではチョコが一番好きなのでラインナップが偏りそうだったためチョイスしました。
小袋でもカラフルで見た目にも良いです。
チョコレートよりは軽い食後感を期待できます。

・ハイレモン(爽やかに噛みたい欲求を満たす)

前述したように、ゲームと糖分の摂取は切っても切れない縁があります。

・おかきアソート(世代を超えて愛される。盆レイアウトの為の土台の役割もこなす)

数種類の味がありますので気分で好きな物を選べます。
原材料は米ですので小腹がすいてきた人にもピッタリでしょう。
また、背の低い小袋菓子の下に置くことで深さのギャップを埋めています。
目立つ存在ではありませんが、まさに縁の下の力持ちです。

・ツインクル(見た目が可愛く、楽しい雰囲気作りに一役買う)

かわいいからいいじゃないですか。

・ねるねるねるね(そびえ立つ巨塔。  食と遊びのコラボレーションである今テーマに知育菓子ほど相応しいものは無い。)

「ねるねるねるね」ってコンセプトと合わないんじゃない?
そう思われた方も居るかもしれません。
多人数で分け合うという今回の「菓子盆」とは些かズレたものを感じるのは当たり前のことです。
ではこの使用方法は何か?
それは「選ばれしひとりのためのもの」です。
ボードゲームという遊びに興じる時、その性格上参加者の中に「勝者」と「敗者」が作られることがほとんどです。
では、その区分を利用するのはどうだろう?という発想から“大物菓子”を入れることを決めました。

例えば、ゲームで大負けしている参加者は少なからずこう思うでしょう。「悔しい、見返してやりたい、今度こそは」と。
小さくともそれは復讐心であり、フラストレーションです。
その感情はどこにぶつけるか?ゲームには負けてしまいましたし、ゲーム外で他人にその矛先を向けるのは紳士的な振る舞いではありません。
そう、お菓子にぶつけるのです。
ねるねるねるねを一心不乱に混ぜる動作は、「復讐心を燃やし虎視眈々と準備をすすめるマッドサイエンティスト」とと重なるところがあるでしょう。
ねるねるとかき混ぜながら、復讐心に任せて作った発明を形にし達成感を得たマッドサイエンティストという役割を演じてみましょう。
すると不思議なことに、先程までのフラストレーションはどこか晴れやかな感情へと変わっていきませんか。人は単純なものです。
「色が変わる魔法」のお菓子は「心を溶かす魔法」すらかけてしまうのです。

もちろん、単純にゲーム勝者への景品にしてもアトラクション性はあると思います。
お好みの運用をして欲しいところです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?