ばかにしてんじゃないからな。

 こんにちは、あまり他人が読むために書く文章を書いたことがないので謎文を書いていたらすみません。
 最近、ある人間と親睦を深めているのですが奴がとても興味深く、私は奴が大好きで仕方がないので、愛が飽和して大爆発を起こす前に今のうち小規模爆発を起こし、なんとか自我を保とうとそういうことでこれを書いているのでございます。長い文章を書くのをにがてとしているため、読みにくいまたは誤字脱字があったら申し訳ございません。よろしくお願いいたします。

 まず、出会った経緯ですが、私はもうずっと昔から人間社会から外れた場所で生活しており、つまり長いこと家を持たずにいろんな場所を放浪していたのですが(いつかそんなことも書けたらいいですね)、ある深い山奥を歩いていたとき今にも倒れそうな掘っ立て小屋を見つけ、なにを考えたか私はそこに住むことに決めたのでした。
 最初は慣れない生活に驚き、焦りまあ安定しない暮らしをしていましたが、数年も経てば何かと適応できるもので、それなりに生きていけるようになりました。そんなときに出会ったのが奴 こと”Mちゃん”でした。

 Mちゃんは年齢不詳、性別不詳で秘密主義、おまけに形状も不安定の、謎多き人間です。人間かどうかも怪しいと言われればその通りですが、私と同じものを食べ、同じ言語をしゃべるので人間です。
 形状が不安定というのは、数日前は私と同じくらいの背丈だったのに朝起きると10センチほど大きくなったり、その逆もあったり、なんてことがあるから…最初は驚きました。ときどき溶けたりもします、まったく不思議です!でももう慣れました。Mちゃんは『私はキノコだ!』と言い張りますが、胞子も飛ばさないし、まずそんなキノコ世界中探したって類を見ないと思います。
 秘密主義も、Mちゃんのそういうところが大きく影響していると思います。Mちゃんはよく冗談を言って、私がそれを真に受けてよく笑われますが、あまりにそういうことが続くと冗談通じないなーと拗ねられてしまいます。まああなたも大概だと思いますが。
 それはそうと私が奴の過去について、聞こうとしないから話さないのかもしれません(過去についていちいち聞いてくる人も、嫌いだし)が、とにかくMちゃんはMちゃん自身の過去について話さないので、謎に満ちていてでも私にとって奴の過去はないようなものだからそれが一層謎に満ちていると思うのです。私にとっての奴の過去は、私が奴と暮らすようになって、はじめて動き出したようなものですから…。
 そういえば、私がMちゃんを”奴”と呼ぶのも、性別や年齢を想起させないからでMちゃんがそう呼んでくれと、言ったので呼んでいます。Mちゃんと名付けたのも私です、しかし私をぬごめと名付けたのもMちゃんです。どちらが最初に名付けたのかは、もう忘れてしまいました。

 Mちゃんは、出会ってすぐに転がり込むように私の家に上がってきて、しかし気づけばはて?私は元来そこに存在していたが、とでもいうようにあたり前に飯を食べ、眠り、そんな生活がずっと続いています。
 あまりに奴が私の生活になじむので、私は最初からここで生まれ、育ち奴と暮らしていたのではないかと錯覚します。

 Mちゃんはかわいいものが好きです、ころころしたものが好きです。蛸が好きです。烏賊はしりません。Mちゃんはタコを”蛸”と書くのが好きです。イカも烏賊がいいらしい。でも実際に奴自体も蛸のような人間で、…それはさておき、ある日私が夕飯の支度をしているとき、Mちゃんが大小さまざまの、カラフルなころころをひろってきてくれました。それらは薄い膜がたっぷりの水分を包むようにピンと張っていて、いまにも弾けてしまいそうでした。
 私は最初、それらが一体何なのかわからず怖がっていたけど、Mちゃんがうれしそうにしているのを見て、そんなことどうでもよくなっていました。Mちゃんは両手いっぱいにころころを抱え、ほおずりしていましたMちゃんのまつげが、日光を吸っていっぱいに煌めいていました。

 Mちゃんのまつげが好きです、Mちゃんのまつげは太陽から落ちてきた子どもをすくうためにあるのだと思います。Mちゃん曰く、いつの日か、太陽は私たちが想像し得ない高度な文明を築き、そこに適応できないうつくしい子どもたちは追放され、我々の住む星に落ちていくのだそうです。うつくしい子どもたちはそのうつくしさ故に私たちの目に認識されず、しかし、彼らは私たちをめがけて落ちてくるしかないのだと、Mちゃんは言っていました。
 彼らが私たちに触れると、あまりの煌めきに私たちが傷ついてしまうのだと、Mちゃんは言っていました。傷ついて、痕が重なりつぶれ深く膿んでいくことを夜と言うのだと、だから、夜になると私たちは自分が傷ついていることに耐えられず気を失ってしまうのだと…。





 やっぱり、Mちゃんは魅力的だ。私はMちゃんが大好きです。じゃれあっているときも、自分たちの話をしているときも、いたずらされたときも腹が立っても大好きです。盲目になっているんでしょうか、そんなことはないと信じたいですMちゃんがあまりに魅力的で、そこにひれ伏さずにはいられないというだけだといいです。感傷的になったっていいじゃないかだってそれくらい、Mちゃんは、Mちゃんは…、……。…。…………





ご清聴ありがとうございました♪



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