1年間で話せるようになる!は幻想
よくある、海外留学やワーキングホリデーで1年間海外に滞在する、というのは、王道中の王道かもしれません。
が、ここ断言させてください。
「1年間海外で生活すれば、ペラペラに話せるようになる」は幻想です。
これは実体験にもとづいています。
まず、私の経験を。
フェーズ1:つまづいた留学時代
私の場合、大学でスペイン語を本格的に専攻し、勉強をしっかりしていたので、成績はよかったです。
2年間、単語・動詞の活用・文法をみっちり勉強し、ネイティブとのレッスンでも積極的に話せていたので評価もよく、わりと自信をもって留学したわけなのですが…
現地では全然だめでした。
現地の人に早口でブワ~っ!と言われてよくわからないし、自分の言いたいことも伝わらないし…で、成績もよかったしそこそこ自信があったのですが、打ち砕かれました。
フェーズ2:就職後
留学1年間と学生生活を終え、この頃には留学生や自分の言いたいことがスペイン語で話せるし、研究発表も英語・スペイン語で行い、留学生とも普通にすらすら話せるレベルに到達して自信がでていました。
が…こんどは就職して、またつまづきました。
仕事でスペイン人と話す機会があったのですが…全然言葉がでてこない。仕事になると電話も使うのですが、電話でうまく話せない、というレベルでした。日常会話と仕事での使用は全然違うものだと痛感したのもこの頃。
結局、仕事上の意思疎通に問題ないレベルにもっていくのに2年ほどかかりました。いまだにビジネス書や専門書はムズカシイです…
という私自身の実体験と、周りの1年間留学してきた友人・知人の例を見ていくと、
1年だと、イメージされている「ペラペラレベル」には到底到達しません。
図にしてみました。
1年間の留学だと、スタート時の能力にもよりますが、
レベル3、よくてレベル4、の到達です。
正直、1年英語圏に留学していても、英語圏に滞在したことのない私よりも話せていないな、という方にもあったことがあります。
「留学1年したけど、使わないから忘れちゃった~」なんてのもあるあるです。特に英語以外の言語ならなおさらです。
ただし、例外はあります。
■中上級レベルの人が1年間滞在した
■母国語に非常に似た言語を話す国に1年間滞在
(イタリア人がスペイン滞在、など)
こういった場合は、1年でも上記図で言う5レベルまで到達するでしょう。
とはいえ、留学もワーキングホリデーも最大1年で、2年も3年も滞在する余裕はなかなかないでしょう。大事なのは、
日本へ帰った後こそ毎日勉強を怠らないこと。
これにつきます。
逆にあまり海外へいけなくても、日本で毎日コツコツ勉強していれば伸びます。
留学やワーキングホリデーが悪いということではもちろんないですが、
留学やワーキングホリデーは語学を学ぶことよりも、現地滞在を通じてさまざまな文化や考え方の違いにふれることができる
むしろこちらの方の意味が大きいと思っているので、「1年間留学すればペラッペラ!」という幻想は捨てましょう。
今回は、実体験も交えた話でした。
では、また次回の記事で。
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