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戦後日本論

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政治や社会問題に関する雑文集です まじめな論文ではなく、政治や社会問題を題材にしたエッセイです
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2023年10月の記事一覧

国旗・国歌をめぐるイデオロギー闘争

注記:2011年5月23日にブログに公開したものを転載  戦後の日本では、日の丸・君が代…

明治は続くよいつまでも

*2010年、上海万博が開かれていたときに記述した文章です。    (2010年5月2日…

 国旗・国歌は必要か

 国旗・国歌が必要か不要かについては以下のような立場があるだろう。 1 国旗・国歌を不要…

国旗と国歌をめぐるオセロゲーム

 国旗と国歌の問題を議論する場合、以下の論点がある。 1 国旗・国歌は必要か。 2 国旗…

護憲派と保守派の再定義

 岩波書店の『世界』2007年5月号に、佐藤優が「山川均の平和憲法擁護戦略」という論文を…

60年安保私観

 60年安保闘争については、非民主主義的な政権を打倒した民衆の政治運動だとして、民主主義…

憲法96条問題

注:  2015年にネット上に公開した文章をそのまま転載しました。   最近では(マスメディア上では)憲法96条問題は論じられなくなったが、数年前、この問題が論じられていた頃、1つだけ疑問に思ったことがあった。 改正派は、「国会議員の過半数の賛成で改正が発議できるようにしよう」と主張していたが、なぜ「国会議員の5分の3以上の賛成で発議できるようにしよう」というような中間的、折衷的な案を出さないのだろうということだった。  はじめに「過半数の賛成で発議」という主張をつよく押

国民投票法と天皇制

注:  この文章は、2010年頃、ネット上に公開したものをそのまま転載しました。  憲法改正…

保守の国・リベラルの国

注:  この文章は、平成の時代に記述し、ネット上に公開したものをそのまま 転載しました。文…

倒幕派と佐幕派の戦いで徳川幕府が勝利したならば

○19世紀中盤の日本の針路 19世紀の中頃、日本には4つの選択肢があった。 1つ目は、徳…

建国記念日が3つあってもいいじゃないか

 建国の日、あるいは建国記念の日を制定するとしたら、それはどのような日にすべきかについて…

靖国問題の争点

 本文章は、三土修平氏の『靖国問題の原点』(日本評論社)に影響を受け、三土氏の問題提起を…

憲法観・国家観をめぐる対立

○国家観をめぐる対立  「二重憲法・二重国家体制としての戦後日本」の中で、戦後の日本には…

二重憲法・二重国家体制としての戦後日本

 戦後の日本では、憲法観・国家観について相容れない異なる考え方をもつ人たちが共存している。 一方は、明治憲法(大日本帝国憲法)のうち、自分たちが改正してもいいと考えている条項のみを改正した憲法が、本来のあるべき日本の憲法であると考えていて、戦後憲法・戦後民主主義体制に否定的な考えをもつ人たち。  もう一方は、基本的には戦後憲法・戦後民主主義体制に肯定的な考えをもつ人たち。 前者を“明治憲法”派と表記し、後者を民主憲法派または戦後憲法派と表記する。戦後憲法派と表記したとき