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酸っぱめの水を使わないピクルス

ご近所の方から頂戴する野菜の数々。
旬は本当に短くて、採れる時は一瞬。
この沢山の野菜たちを如何に保存し、少しでも長く頂くか。
それが食にまつわる仕事をし続けて来た私の今の課題である。


きっかけ

すでに天界におられるご近所のじさまたち。
10年くらい前、ズッキーニが流行していたのか、あちらからもこちらからも頂いていた。
お裾分けしようにも、自分で料理しない人にはどうしてか敬遠されていた。
味が薄いから食べ応えがない?いや、むしろなんでもいけるってことだろう??
干したり、冷凍したりもしていたが、結局食べるのは私だけ。限界がある。
そこで、いろいろな野菜とピクルスにしてみたら、’’お裾分けされて’’くれたのである。

そして、今年に入って、作り方を何度か聞かれることがあった。
備忘録程度なので分量はほぼほぼ計量していないが、参考にして頂けたら。
※瓶ではなく、袋で保存する仕様です※

どんな野菜がいいか

好みの野菜ならばなんでもいいと思う。
これまでの経験から、ピーマンやゴーヤは青臭さと苦みが好みではなかった。
検索すると作っておられる方もちらほら。
ま、お好みってことで。

材料(画像の5袋分)

野菜などの材料はお鍋に投入する順番で分けている。
切り方によっては順番変わるけど、一口サイズが基本。
組み合わせ等はお好みで。
全部の種類を入れるわけではないよ。

大体の流れ

’’お酢’’・’’塩’’・’’砂糖’’・’’うま味’’・’’固め’’までを鍋に入れ火をつける。
ひと煮立ちしたら、灰汁をとる。
’’ちょっと加熱したいもの’’を入れる。
ひと煮立ちしたら、’’ざっと加熱したいもの’’を入れる。
ひと煮立ちしたら、’’あんまり加熱したくないもの’’を入れる。
’’あんまり加熱したくないもの’’を入れたら、ピクルス液に浸るように混ぜ、ザルにあける。
ピクルス液(煮汁)を再び鍋にいれ、’’再加熱’’を入れ火にかける。
ひと煮立ちしたら、そのまま冷ます。
封のできる袋(ジップロックとか)に野菜を入れ、ピクルス液を入れる。
※ピクルス液は野菜が1/4~1/3浸かっていればよい。
空気を抜いて、野菜全体にピクルス液が行き渡ようにする。
翌日から食べられるが、玉ねぎによっては辛みが強いので、2~3日置いた方がおすすめ。
しっかり殺菌、脱気が出来ていれば、1か月くらいは大丈夫。

お酢 500ml

よく使うのが内堀醸造さんの「りんご酢」と飯尾醸造さんの「米酢」。
りんご酢の中でも酸味だけでない’’りんごのフルーツ感’’が残るお酢だと思う。
米酢も同様、飯尾さんのお酢は使用歴が長くて、素材の味を引き立ててくれるお酢だと思っている。
だから大抵は一升瓶で購入。
ただ、海藻と合わせる時は’’米酢’’特有の匂いが際立つことがあるので注意が必要。

塩 10gくらい 

塩化ナトリウムだけでなく、ミネラル分が豊富なものの方が旨いと思っている。
日本人からすると’’うま味成分’’が多い方が食べやすいのではないだろうか。

砂糖20gくらい

いつもは粗糖を使用している。
たまにハチミツを使うこともある。
ハチミツは採取花によってはハーブのように使える。

うま味成分

にんにく 2かけくらい
今回はジャンボにんにく(無臭)を頂いたので、スライスして入れている。
食べる目的であれば、スライスした方がよいかもしれない。

きのこ 2パック(ホクトさんのやつ)
今回はしめじ。もうひとつの方は舞茸。
少し房を残すようにする方が食べ応えがある。
なんでもいいけど、手に入りやすいお好みのキノコで。
1パックでも十分うま味は出る。
でも食べる時に物足りないので、最近2パックにしている。
マッシュルームもよく使う。ホワイトでもブラウンでも。

固め

いつもうちの一番大きいザル(内径24センチ)にいっぱいが野菜総量の基本。
今回作っているときに思い立ち、準備もなく撮影したものをYouTubeに投稿した。
分量や作り方の参考になるといいな。
https://www.youtube.com/watch?v=RrEa8-8zi5Y 

・人参 中2本くらい
・蓮根 大きめ1節くらい(画像のピンクっぽい方に入っている)

ちょっと加熱したいもの

・ズッキーニ 2本くらい
・かぼちゃ
・赤かぶ 1玉
・冬瓜(小さめの品種)1/4くらい
※動画の大きさだとちょっと固めだった。
もう少し薄くするか、固いものの段階で入れた方がよい。

ざっと加熱したいもの

・パプリカ 2個 2色ある方が色彩豊か。
※パプリカもうま味の素となるので、よく使う。
・五月豆(いんげん)
・オクラ

あんまり加熱したくないもの

・玉ねぎ 2玉くらい
・とうもろこし 
※茹でたもの又はコーン缶
コーン缶の場合は汁を入れてもよい。
その場合は汁のみ最初に入れる。

再加熱

・スパイス お好みで。唐辛子とか。
※今回はブラックペッパーとコリアンダー
・うずらの卵 人数分または食べたい分
※沸騰したお湯に3分~4分茹で、水に晒し殻を剥いておく。
鶏卵でもよい。鶏卵の場合は半熟でないがとろみがなく加熱されている状態がよい。
鶏卵や玉ねぎのピクルスで自家製タルタルソースを作るのもうまいよ。

袋詰め

・ローリエ 1枚または1/2枚(ローレル・月桂樹の葉) 
※袋の大きさによって変えるとよい。
・その他(ドライ)ハーブ タイム、オレガノ、ローズマリー、パセリ、セロリシードなど。
※袋毎に入れるハーブを変えることもできる。
お味違いが簡単に!
(画像左;フリーズドライのディル)
※ディルはドライではなく、フリーズドライがおすすめ。香りが全然違うよ。
よくキュウリのピクルスに使われる「マックのピクルスの味」と言われる。
苦手な方は入れないように。
・マスタード 
※お酢で漬けた(熟成?)もの。
マスタードシードに、その3倍量のお酢と塩を少し入れて1週間ほど置いたもの。
シードがお酢を吸っていくので、常にひたひたになるようにお酢を足すこと。
出来上がりの目安は「うん!マスタード!」という香り。少しとろみ有。
とても簡単なのに、これだけでも結構使えるよ。

☆全部入れたら、空気を抜いてピクルス液を行き渡らせて。
冷蔵庫で保存してください。

お好みのお召し上がり方で

ライ麦のパンが好みで、その他の長期保存食と一緒によく食べる。
ザワークラウトとか、魚の燻製とか。
カレーのお供にも最適なのだ。

楽しく酸っぱいピクルス生活をお送りください☆

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