見出し画像

『久』~OEC3期仲良し同期ライブ~

どーもー、金髪でも町内会の草むしりは必ず出席するらぶたんです。金髪でもちゃんとしてるんですよアピールは大事ですから。


⬜︎ラブホ街で伝説は生まれる

久々円山町へ。多分20年ぶりぐらい。この辺は相変わらずラブホばっかりで、若い女の子が1人でくるのは勇気がいる場所。会場であるユーロライブのすぐ隣までラブホだし。そんな場所が今回の会場。

なんばのマンゲキ史上初配信ライブが再延長になった、去年のおしゃれしゃれしゃれ8月号から1年3ヶ月。当たり前だけど、見る前から分かっていた。絶対面白いに決まってる。
しかし、そこは予想の更に斜め上を行く2組。
90分笑いっぱなしだった。

まず、ライブタイトルにもなっているOECとは何ぞや?ってとこですが、

O=お笑い
E=エンタメ
C=クラス

今回のライブのために作られた、お茶の水にある架空のお笑い養成所。4人はその養成所の3期生、同期という設定でライブがスタート。
同期なので、当然タメ語。普段は天才ピアニストのほうが後輩なので、Aマッソの2人に対して敬語で話しているので、この時点からとても新鮮。
OECは東京にある養成所で、天才ピアニストは卒業後大阪に進出。卒業して何年か経た今回、初めて同期ライブを開催するという設定。
ちなみにAマッソの昔のコンビ名は昼公演では「ぶたぽんず」、夜公演では「膝硝子」。

オープニングトークで、養成所時代の思い出(架空)を話した後、2本ずつネタ披露。ここは2組とも持ちネタ。
4本のネタが終了して、2組登場してトーク。
ここまでは普通のネタライブだと思っていたのですが、ここから完全に裏切られることに。

⬜︎所狭しと大暴れ

トーク終了後、1本ずつ漫才を披露したのですが、なんと、お互いのネタをパクって披露。
これが本当にすごい。Aマッソは天才ピアニストの「サウナ漫才」。天才ピアニストはAマッソの「てがみの漫才」。2本とも知ってるネタだったのですが、やる人が変わると全然違うネタに見える。天才ピアニストのネタをAマッソがやると、とても尖った感じになるし、天才ピアニストがAマッソのネタをやると、こんなにも柔らかくなるんだと、新たな発見をしました。もちろん、完コピではなくそれぞれのコンビのオリジナルワードや、動きを足してます。加納さんの口から「デイサービスセンター」「やねぇ」が出るとは。
ますみちゃんもたぬきがポップでかわいかった。

パクリ漫才終了後、トークタイム。ここではお互いネタをパクった、パクってないの応酬。とりあえずなんとかパクってないということで落ち着き、次のネタへ。

2組ともコント。Aマッソが「VR」、天才ピアニストが「箱の面接」。はい、もう完全にパクリ確定。
先にネタを披露したAマッソ。加納さんがVRを付けて「お父さん」とセリフを言った瞬間、天才ピアニストが乱入して、強制終了。
またパクった、パクってないの応酬、ネタ中に入ってくるなんて下品だの、VRは伝説のネタだの大騒ぎした後、竹内ちゃんの強制暗転指示で天才ピアニストのネタへ。限定色のVRも出す予定だった、と言う件は爆笑。

次のネタの準備で暗転してる中、箱に入ったますみちゃん登場。暗がりの中でも分かり、客席は爆笑。明転と同時にAマッソが袖から飛んできて、箱に入ったますみちゃんを加納さんが蹴り飛ばして強制終了。
で、また例の応酬。ここでますみちゃんが箱の中に入った状態で、箱を振り回しながらAマッソの2人に向かっていく大乱闘。昼公演のほうがグルグル回ってたけど、さすがに目が回ったのか夜公演は抑え気味。舞台上で大暴れする天才ピアニストを見る機会は少ないので、なんか得した気分。
大乱闘後は仲直りしてユニットコントへ。

⬜︎予想を裏切る展開

ここで完全に騙された。てっきりユニットコントやって終了なのかと思いきや、まさかの展開。2組で今年のKOC決勝のコントをメドレーでパクるという予想外すぎる展開に。
ますみちゃんの口から「魚」って言葉が発せられた瞬間、客席は爆笑。個人的には竹内ちゃんが、加納さんをナイフで刺すところが良かった。天才ピアニストって暴力的なネタしないからね。あれはレア。
コントの最後に村上さんがローラースルーゴーゴー、間違った、キックボードで盛大にコケるのは確かに昼公演のほうがうまかった。しかし夜公演も見事。なかなかあんなに上手く転べる人はいない。きっと運動神経良いんだろうな。

パクリKOCネタの後は、トークを挟んで本当のユニットコント。ここのトークで今回のライブのコンセプトの種明かし。もちろんこの頃には(と言うか最初から)ほとんどの人がこのライブのコンセプトは分かっていたんだけど、念のため。この後はお笑いストイック(ジャンキー?モンスター?)の竹内ちゃんが作った、本当のオリジナルユニットコントへ。
これがまた素晴らしい。竹内ちゃんって本当にひとりひとり出演者の個性、特徴を生かしたネタを作るよねぇ。オフローズ、フミとのユニット、ヨネダ2000とのユニット、そして今回のAマッソとのユニット、それぞれ全く違ったコントなんだけど、全部面白い。こんなにそれぞれのいい所を見つけられるんだから、教師を続けていても大成しただろうな。

今回のライブの構成は本当に素晴らしかった。いつものネタ→それぞれのパクリ漫才→それぞれの分かりやすいパクリコント→KOC決勝のパクリ→オリジナルユニットコント。
ライブそのものが起承転結しっかりしていて、お客さんを飽きさせない、構成が美しすぎて心が震えた。しかも最後はオリジナルできっちり締める。天才が2組集まるとこんなに素晴らしいライブができるんだと、実感した。いつかこんなライブが作れる作家になりたい。
そんな思いを強く抱いたライブだった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?