卒業課題のプレゼンテーションと卒業式(ソトノバライタークラス第5回)
(写真:Takahisa YAMASHITA)
「ソトに関する思いや、気づきを少しずつ発信していけたら」と考えてクラスに参加した、感想レポート担当の並河です。
本日8月8日は、ソトノバライタークラス最終回の日です。今日はいつもと違う会場で、最終のプレゼンテーションと卒業式が行われました。
夕方の街の喧騒を抜けて新しいビルに向かいます。部屋に到着すると、生徒はまだ二人ほどしか席についていません。7時15分ぐらいに6人ほどで授業がスタート。今日の作業は、シンプルに卒業課題の発表です。
泉山氏が「発表したい人?」と聞くと、塩谷さんが真っ先に手をあげます。「早く終わらせたいから」と立ち上がる彼女。
トップバッターのテーマは「デパートの屋上」
卒業課題のトピックは伊勢丹新宿屋上のアイガーデンです。生物多様性を育み、学びのある屋上庭園を提供している事例だそうですが、ここ最近の真夏日続きで、暑くて誰も屋上にいません。無料でレジャーシートの貸し出しもあるそうですが、人の入った写真が撮れなくて、残念ということでした。
泉山氏からは論点をわかりやすくするために、タイトルと本文の内容をもう少し関連づけすること、また構成を少し訂正する必要がありますね、とのコメント。荒井さんはデパートの屋上というネタは面白いので、そのトレンドの変化を追ったり、街ごとにまとめて記事を書いて展開してもいいかも、とアドバイスがありました。
一番バッター、ご苦労さまでした。
(写真:Takahisa YAMASHITA)
そして、海外公園(シドニーとソウル)の発表が続く
再び泉山氏が「次に発表したい人は?」と聞くと、楫取さんと私が同時に手をあげました。そこで、じゃんけん。勝った私が先に発表します。
私のテーマはシドニーとメルボルンに長らく滞在する中で出会った、私の好きなオープンスペース。残念ながら現地に再び行く時間はないので、手持ちの写真を何枚かと、建築を担当した事務所のウェブサイトからの写真を使って、プロジェクトを紹介しました。設計者目線だけれども、一般の人にオープンスペースのデザインのことをもっと知ってもらいたいと思って書きました。
泉山氏、荒井氏からはもしかしたら2つの記事に分けても良いかもしれないという点や、タイトルに「ランドスケープ・アーキテクトが見た」というように誰が書いているのかを入れると、それに興味のある人が読んでくれるかもしれないとのコメントをいただきました。
次に、楫取さんの記事は、ソウルの公園について。
先日、ソウルに行ったときに訪れて写真を撮ったり、情報収集をしたそうですが、当日はあいにく大雨で大変だったそう。それでも写真には、森の中に用意された読書のための本棚や、ここで飼われている鹿や、彫刻が置いてあるエリアなどが写っており、雰囲気が伝わってきました。
その他にイベントとして、森の中で寝たり、粉塵を減らすために植林したり、ベンチの縁組を企画するなど多様な取り組みをして、環境への関心を喚起しようとしているそうです。また、この公園の運営の方はとても親切で、後日、メールで問い合わせをしたところ、丁寧迅速に返信が返って来たということでした。
泉山氏と荒井氏からは、歴史や実際に現地へ行っての感想など幅広く書いてあるので、面白かったとのコメントがあり、また課題はタイトルを内容に合わせることと、ターゲットを専門家か一般に特定することを求められてました。
(写真:Takahisa YAMASHITA)
計8名が卒業課題を発表し、5名が第1期生の卒業証書を手に
この後、5名のプレゼンテーションがそれぞれ下記の内容で続きました。
赤坂さん:練馬こどもの森、プレイパークについて。
瀬尾さん:都会のオアシス、駒沢公園じゃぶじゃぶ池について。
鈴木さん:ホイアンのランタンまつりについて。
石井さん:都筑区中川の駅裏商店街について。
岸原さん:ニューヨークの歩行者天国でのエクササイズイベントについて。
合計8名が発表し、5名が全回出席で栄えある第一期の卒業証書を手にしました。皆さん、お疲れさまでした。
この後は第1回と同じデリバリーサービス会社の素敵なディナーをつまみながら、みんなで歓談しました。
(写真:Takahisa YAMASHITA)
(写真:筆者)
パブリックスペースを豊かにしていくために主体性を持って取り組む意識を高めた今回の講座
今回の講座についての感想は石井さんの言葉に代表される気がしますので、覚えている範囲で引用します。
「初めは、ライティングなどの技術を学ぶつもりで参加したけれど、写真の撮り方一つにしても、意図を持って撮るためには、パブリックスペースのことを自分なりによく考えておくことを求められている気がしました。だから今回の授業は、パブリックスペースを豊かにしていくということはどういうことなのかを考えさせてくれる講座でした。」
一方、講座期間についてのコメントとしては、第3回の写真講座の後が日程的に詰まっていて、タイトでした。
それでも、最後に8人も卒業課題を発表できたのは素晴らしいですね。泉山氏含む講師の方々の温かいサポートがあったからでしょうね。
とはいえ、それぞれの記事をソトノバ記事として発表できる水準にこれから仕上げていくという課題は残っているので、気は抜けませんが。
最後に講師の泉山氏、荒井氏、山下氏、樋口氏、そしてサポーターの皆さん、クラスを盛り上げてそして支えてくださって、本当にありがとうございました!
(写真:Takahisa YAMASHITA)
(写真:石井亜希子)
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