Tシャツが雑巾になること

 前の前のマンションに住んでいた時に買ったことだけ覚えていて、最低10年間着ていたグレーの無地Tシャツを細かく切って雑巾にしました。

 10年間ずっと外でも着ていて、特に古びた感じもしなかったのに、先週手に取ったら襟のリブがボロボロになっていました。袖も裾もボロボロです。なぜ今まで気づかなかったのか不思議なほど、誰が見てもボロボロなのです。

 まだ着られると思う気持ちを振りほどき、裁ちばさみを取り出してB5大に裁断して雑巾にしました。

 この作業が大変で、しなやかなTシャツの生地はハサミにまとわりつき、角度と力の入れ具合を一定にしないと切り進められません。

 しかも、出来上がった雑巾を使い切るためにはよっぽど掃除をしないといけないでしょう。

 この面倒くささから、Tシャツを買うこと一つが十年間たっぷり使った長期プロジェクトとしてのしかかってきます。今年は無地Tシャツを一枚買おうかなあと思っていたのですが、やめました。やっぱり自分には物を買うことは負担が多すぎます。

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