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クラシック・ギタリストのためのジャズ・ギター -ハーモニー-

(昔、ワードプレスのブログで書いた記事を掘り起こして載せてます。)

「サンバースト」の作曲者でおなじみアンドリュー・ヨーク氏が、

即興演奏をしたいというクラシック・ギタリストのために書いた本。

英語タイトルは

「JAZZ GUITAR FOR CLASSICAL CATS Harmony」

キャッツは、スラング的な表現ですが、

たぶん単に人々という意味かと思います。

3巻からなる(予定だった)シリーズの1冊目です。

3巻目は未だ発売されておらず、

1巻2巻の初版から早18年、

たぶんもうでないでしょう。
(※英語版はあるみたいです。)

ご存命ですが、現在66歳のおじいちゃんです。

アンドリュー・ヨーク

アンドリュー・ヨーク

著者のアンドリュー・ヨーク氏はこんな人です。

(ウィキペディアから)

アンドリュー・ヨークAndrew York, 1958年 - )はアメリカのクラシックギタリストであり作曲家。バージニア州で生まれ育ち、ジェームズ・マディソン大学でギター演奏を専攻し学士号を1980年に得る。その後南カリフォルニア大学にて修士号を1986年に修得する。両大学を「最優等」で卒業している。南カリフォルニア大学在学中にジャック・マーシャル記念奨学金及びマニロウ奨学金を与えられ、またデル・アモ財団からの奨学金でスペインに留学した。ロサンジェルス・ギター・カルテット(LAGQ)のメンバー(2006年に脱退)として活躍する他にも、クラシック・ギターのための曲を数多く作曲している。ジョン・ウィリアムスが彼作曲の「ララバイ」と「サンバースト」をレコーディングした後、作曲家として広く認められるようになった。2009年度のグラミー賞を受賞したシャロン・イズビンのCD、"Journey to the New World"には「アンデシー」が収録されている。また、ジャズギター・プレイヤーとしても熟達しており、学生時代にはジョー・ディオリオとレニー・ブルーに師事した。

Wikipedia

ロサンジェルス・ギター・カルテットは、

わたしの大好きな教則本「パンピング・ナイロン」

の著者スコット・テナントもいて、

メンバーがすごいですね。

ヨーク氏は2006年に脱退したようですが、

2022.2にリリースされたロサンジェルス・ギター・カルテットの最新アルバムではコンポーザーとして参加されています。

インプロヴァイズ(即興演奏)へのあこがれ

オニオンはクラシックギターをやってます。

クラシック・ギタリストって、

ト音記号の楽譜は読めるんです。

もちろんタブ譜も読めます。

でも、度数やコードの構成音について

全く知らないって人が多いんじゃないでしょうか。

ましてや、ジャズで使われているような

お洒落なハーモニーやメロディーをインプロヴァイズ(即興演奏)するなんて、

ちんぷんかんぷん。

考えただけでぞっとしてしまう。

同じギターなのに、

やっていることがあまりに違うんですよね。

素人「へーギターやってるんだ、なんか弾いて。」

クラシック・ギタリスト「‥‥‥。」

いつかは即興したいなーって、思っていました。

だって、かっこいいじゃーん。楽しそうだし。

クラシック出身者は楽譜さえあれば、

それなりに弾けます。

指も動くし、音楽の基本はあるんです。

あとは即興のやり方さえわかれば、すぐに弾けるはず。

この本はそういう、インプロヴァイズにあこがれをもった

クラシック・ギタリストにうってつけの教則本です。

なぜかというとタイトルに

「クラシック・ギタリストのための」の書いてあるからです!(安直)

というわけで、早速とりかかってみたいと思います。

本の内容

この本を買ったのは10年は前かと思います。

「買っただけで満足していた本」シリーズの一つです。

で、今更ながらとりかかっているわけです。

まあ、時間はありますから。

現在、1巻の半分くらいまできたくらい。

「途中やんけ、ちゃんと終わってから書けっ」

という声が聞こえてきそうですが、

『書こうって気持ち』大切にしたいよね。

内容ですが、題名が「ジャズ ギター ハーモニー」とあって、

とりあえずコードの理解になります。

  • メジャーコードから始まって、

  • ドミナントコード

  • マイナーコード

  • チャートリーディング

  • ⅱ-Ⅴプログレッション(進行)←イマココ

  • 3声ヴォイシング

  • リズム

  • コンピング(伴奏をつける)

だいたいこんな感じの構成です。

(実際はそれぞれでもっと細かく構成されています)

快適に進めていたんですが、

ⅱ-Ⅴプログレッションでつかまってしまいました。

内容が濃くてなかなか進まない。

全然関係ないかもしれませんが、自分だけじゃなくって、

音楽系の人ってけっこう飽き性の人多くないですか?

ちょっとできないとすぐあきらめちゃう。

いや、今回は頑張ってますよ。

でも、もう2週間くらいこのページから動けてない状態です。

それだけコードの構成を理解するというのは

重要なことなので、今は耐えてやり遂げたいと思っています😤

今のところの成果

いまのところ、

ということで、今後も成果が増えるたび

追記していきたいと思っています。

  • コードを押さえた時に、構成音の度数が分かるようになった。

  • 押さえた形でだいたい構成が分かるようになってきた。

どういうことかというと、例えばCm7、ルートはCです。

5弦3フレットでCを押さえたとします。

ルートの上、6弦3フレットは完全5度(P5)です。

4弦1フレットと、2弦4フレットが短3度(m3)。

3弦3フレットが短7度(m7)です。

こういうことが押さえた時に分かるようになってきました。

また例えば、4弦・3弦・2弦をセットとして考えた場合、

P5度、1度、M3度と縦に並んでいる

ということをベースにとらえ、

何をずらしたらメジャーコード、マイナーコードになる

ということがだいたい分かるようになってきました。

まだ少し戸惑いがありますが、

フレットボード上でルートに対してどこが何度の音なのか、

だいたい分かるようになったと思います。

こういうディグリー(度数)が読めるようになるのは、

ジャズやブルースを演奏する上で基本的な要素です。

クラシック系のギタリストだと、

Cm7と言われた時の押さえ方は決まっていますが、

ジャズ系は多種多様です。

なぜならCm7と書いてあっても

♭5や9th、13thなどを弾いてもいいからです。(その他♯5,♭9,#9,11th)

また、ルート音はベースが弾くので

省略することが多かったり、5度も省略したりします。

結局、雰囲気が合ってればなんでもいい。

そんな世界なんです。(たぶん)

で、そういうことが徐々に分かるようになってきました。

終わりに

おすすめ度⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ 星5つ

ちゃんと取り組めば、

めちゃくちゃ価値ある教則本です。

ただ、実際にインプロヴァイズできるようになるには、

かなりの時間と根気が必要でしょう。

たぶん、ジャズってそういうもんです。

でも、あきらめずにやっていればいつかはできます。

あと、こういった学習をやっていくと

普通のクラシックの曲の理解も深まります。

クラシックの曲のコードが、

完全ではありませんが見えてきます。

そうすると、今緊張した、ここで解決した、

というハーモニックなことがはっきり分かって

演奏できるようになります。

さらに、簡単な曲であればお洒落な伴奏を追加する

ことなんてことも、今のわたしでさえ、さして難しくありません。

というわけで、ジャズやブルースを弾きたい方、

クラシックの曲の理解を深めたい方は

一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

わたしもまだ途中ですので、

ぜひ一緒にがんばりましょう!(仲間欲しいなー)

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