君は刺激的〜

ユキとカフェに行った。
メニュー表を見ながら、「この蜂蜜って国産のやつにグレードアップできます?」って言ってたのがおもしろかった。
逆だろ、アップグレードだろ。

カフェオレとパンケーキを受けとり、席に着く。
蜂蜜がキラキラと輝く。ただその輝きは国産だからでは決してない。アルゼンチン産でも輝いていたと思う。

「ちょっと待ってて」と言いながら被っていた帽子を椅子に置き、ユキはトイレに向かった。
ユキは普段からよく帽子を被っているのだけど、理由は「寝癖を直すのが面倒」だかららしい。その割には派手なやつが多くて、今日の帽子はショッキングピンク。

ユキは帰ってくるなりパンケーキを一口食べて、「おいしいね」と言った。
私は「うん」と答えたけど、カフェオレで流し込んだせいであまり味は分からなかった。カフェオレはおいしかったけど。
お皿についた蜂蜜を綺麗にフォークで取りながら、ユキは
「もったいないからね。もったいないお化けが出たらだいじょばないからね。」
と意味不明な言葉を口にした。

食べ終わった私たちはお店をでた。
まだ、この先が見えない。

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