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「美術館で会った人だろ」7人目

今回は東京駅のアーティゾン美術館に行きました。

コレクション展だったと思います。

アーティゾン美術館に訪れるのは1年ぶり2回目でした。

この美術館の特徴のひとつに
学生は入場料無料ということが
挙げられます。

しかし私は今回そのことがアダとなったなぁと思いました。

展示室内に入った途端、
若くてかわいい大学生の子のグループと大学生カップルがたくさん。

作品を見てスマホで写真をカシャカシャ撮ったり、

すごい、かわいい、芸術ってよくわかんないねと話していたり、

作品を見ずに彼氏や友達の姿をカシャカシャ撮ったり、

ほんとうにうるさかったです。笑

気になった点はたくさん。
1.写真撮影が周りの迷惑になっている。
作品を見たい人の妨げになるくらい、ずっと大きなシャッター音と、作品の前から動かないこと、周りの大人たちも気になっていました。私は画家のポートレートのコーナーを必死に見ていたのですが、若いカップルがおしゃれ風の写真をずっと撮ってて、クソデカため息をついてしまいました。ふつう画家たちの写真の前で自撮りするか??

2.喋り声の音量が大きい。
美術館というのは公共の施設でいろんな人が来ます。わいわいにぎわいのある美術館も好きですが、今回の展覧会は前衛的な作品が多く、割と作品とじっくり向き合う頭の使う作品が多かったので、話し声は妨げになりました。

3.靴のヒールが高く足音など心配になること。
なんであんなにハイヒールのブーツを履いて来てしまったのでしょうか。あと話は逸れますがマナーの守れない子たちってベージュの服着てますよね。これは偏見ですが…。

4.作品をじっくり見るよりも写真撮影に集中していること。
美術館というのは綺麗な絵を見に行くというよりも、行けば何か得たり感じたり考えたりする場所という持論があるので、美術館体験が無いならもう少し学ぶ態度があったほうが…。


まあ、イライラは募るばかりで、
作品展示の構成はなかなか良かったと思います。アーティゾンのコレクションの良さが生かされていることや、他館の特別展とリンクされている部分もあるし、空間構成と色使いもすごい。

アーティゾン美術館への期待が高いからこそ、お客さんのマナーが守れていない事や、マナー違反を無視する監視員にもがっかりしました。

学生は入場料無料だから色んな人が来てしまう事は仕方ないけど、

無料にして若い方に美術館教育を積極的に行いたいので有れば、他館に行った時に恥ずかしくないようなマナーを身に付けさせる事も重要だと思います。


みんながみんな美術を積極的に学んで来た学生が勉強のために来ているのではないのだから、無料なら無料なりに責任を持って教育してほしいと感じました。

美術館はひらかれた場所であることは求められているが、無料にしてしまうと例えばホームレスのような方々も入ってきてしまい、困ってしまうから有料にしているという事を聞いた事がある。

無料にした結果、そして作品の撮影を可能にした結果、ひらかれすぎてしまい、悪い意味で自由な場所になってしまいました。

東京都現代美術館と読売新聞の美術館女子という企画が女性を無知の象徴にして進めていた事が炎上したことがありました。

草間彌生の男性器をモチーフにした作品の前で笑顔でしゃがむ若い女の子はまさしく無知な姿で、一生懸命美術を学んでいた私は悲しくなりました。


今日のアーティゾン美術館に訪れて、写真を撮るために来た無知で若くてかわいい女の子と一括りにされたくないと焦りました。

美術館の館長を女性にする事でジェンダーを意識しているアピールをする様子をよく見ますが、本当に優秀な女性を社会進出させることによってジェンダーの平等をアピールさせるよりも、

「若くてかわいい女の子は、無知。」
というイメージを払拭させるような教育を積極的に行うべきだと思いました。

しかしこれは本当に難しい。

教育というのは内面の強化なので外見から判断することが出来ない。

外側から判断することが出来る教育のひとつにマナーが考えられると思う。

その場のマナーを守ることが出来れば、周囲にイライラさせることは少なくなってくると思うので、
結果的に女の子は無知って思われる事は減っていくと思います。

あと個人的には美術館や作品が彼女たちを引き立たせる飾りの一つになっていく事が悲しい。

作品の歴史や制作背景とかまで勉強しろ!とは言わないので、
どこの美術館に行っても恥ずかしくないようなマナーを身につけてほしいと願った。

アーティゾン美術館は学生の入場料を無料にして積極的に来館させるので有れば、世田谷美術館までとは言わないので、マナーを優しく優しく注意する事に徹底してほしいなと思った。

そういうことも美術館教育で今後重要になってくると考えました。


今回は若い人の美術館マナーをきっかけに、美術館教育の責任と、女性が無知と思われてしまう危険性を考えました。


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