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マタニティライフ振り返り

2月5日が出産予定日。

だったが、昨日の検診で急遽入院が決定。


もともと小さめベビーと言われていたが、ゆっくり育っていて、2300gにはなった。がんばったね!

が、1週間前と体の大きさ、重さが変わっていないため、お腹にいても意味がないから、予定日よりは早いけど出しちゃって、外で育てようかということに。


数日間かけて、薬でゆっくりじっくり子宮を柔らかくして、陣痛を誘発するらしい。


いつ陣痛が来るかわからない不安よりも、病院で陣痛を迎えられる安心感の方が大きくて、心の中で「感謝〜〜〜!」と叫んだ。

昨日は幸い在宅勤務で家に夫がいてくれた。必要物資を買い足し、大好きなフレッシュネスバーガーを頬張り、病院へ。


安心してお産を迎えられるようにと、赤ちゃんが気遣いをしてくれたのかしら。どこまでも優しい子だ。


というわけで、今日も明日も明後日も、急変しないかぎりベッドの上でまったり。

半日以上モニターチェック(赤ちゃんの心音と、お腹の張り具合を確認する機械)があるため、動きに制限はかかるが、読書を楽しもうと思う。

スマホなど電波を発するものはNGなので、音声を聴いたり、映像を観たりできないのが少しばかり残念ではあるが、、(この文章は、機内モードにしてメモ帳に下書きをしたもの)。


さて、今日はせっかく時間があるので、妊娠期間を振り返ってみようと思う。


はじまり
2020年8月。
私たち夫婦は、もともと不妊体質がわかっていた上での結婚だった。

最初は夫婦二人暮らしを楽しもう!というスタンスでいたのだが、ある夏の夜。

キャンプで火を眺めていたら夫が「本当にこれでいいのだろうか?」と切り出してくれた。

そのおかげで、挑戦することが怖かったんだな、向き合うことから逃げてたんだなと気づくことができた。

やる前から諦めて、あとから後悔するくらいなら、まずはやってみよう!ということで、不妊治療への一歩を踏み出した。


じゅんび
まずは病院探し。
ありがたいことに、近く(電車で2駅。駅から徒歩5分の場所)に信頼できそうな病院があった。

それぞれ検査を受け、本格的に治療を始める前の体づくりがスタートした。

私たちは顕微受精以外は難しいねと最初から言われていた(し、わかってもいた)ため、採卵のための注射や、受精卵のためのフカフカなベッド作り(子宮作りのための投与)などを行った。

こんなにすることがあるのか、、でもここまでしてもらえることってありがたいことだよなと思った。

いよいよ
5月中旬、誕生した受精卵を子宮へ。目に見えないくらい小さな受精卵を拡大して画面越しに見せてもらったとき、なんだかすごく愛おしくて泣けてきたことを覚えている。

着床したら、着床痛がある人もいると聞いていたが、私もそれがなんとなくわかった。

子宮に入れて数日後、急に下腹部がチクチクッと痛み、横になって痛みが治るのを待った、あの時ではないかと。あくまでも勝手な感覚ではあるが。

そして顕微受精から1週間後。
自然妊娠とは違うため、検査薬ではなく血液検査で確認。妊娠していた。

妊娠初期症状
喜びもつかの間。さっそく妊娠による症状に悩まされた。

まず出てきたのが、ふくらはぎの不快感。
じっとしているとムズムズ。歩いている時は楽。
仕事中、食事中、座ったままずっと足踏みをして気を紛らわせていた。
調べてみると、初期症状として出てくるものらしいとわかった。

夫が抱き枕や足踏み機、湿布を買い集めてくれたり、マッサージしてくれたり、、ありがたかった。

つわり
足の症状は1週間ほどでおさまった。
はぁぁ〜解放〜〜〜!!と思ったら次はつわり。

今まで平気だったにおいがことごとくダメになった。
大好きな珈琲も無理。シャンプーなどの清潔な香りも無理。自分のにおいすら無理。

よだれがひたすら出てきて気持ち悪い、という症状もあった。

だんだんひどくなって、1日1回は吐き戻してしまっていた。
この、1日1回というのも、頑張って1回に抑えていた感じ。

せっかく食べたのに出したらもったいない!とか、嘔吐物をトイレに流すのは環境に良くない!とか、謎の正義感から。

いろいろ試してみて、お粥、そうめんなら食べやすいことがわかった。

この夏は、今までで一番たくさんそうめんを食べた。双方の実家から揖保乃糸がたくさん届き、めちゃくちゃ感謝だった。

余談ではあるが、つわり期間はパン作りでいう「生地とバターが一体になるまでの過程」とよく似ているなと考察していた。

パン作りをしたことがある方はイメージしやすいと思うが、小麦粉(粉類)と水を混ぜるところまではスムーズなのだ。

しかしそこにバターを入れると、一時的に生地が分離し出す。

生地がバターに対して
「んぁぁ!誰だ!なんだ!異物か!?」
と困惑してるよう。

しかし、捏ね続けていくと、生地とバターがなじんで一つになる。

さっきの生地よりももっと柔らかく、優しく、ふわっと。

パン作りでその様子を見ると、「バターを生地が受け入れた瞬間だ」といつも感動する。

つわり期間もそれと同じで、最初は母体が受精卵に対して驚き、慌てるのだろう。

それが、「こいつは悪いやつじゃない。大丈夫だ。」と思えるまでの期間、あれこれ症状として現れるのだろう。

やっと安定期
8月、お盆期間あたりからつわり自体はだいぶ楽になっていた。
吐き気もおさまり、食べられるものも元に戻りつつあったが、首を絞められているような喉の不快感が残った。

お盆期間というのもあり、「霊的な何かのしわざなんじゃないか…」なんてしょーもない妄想もした。

が、調べてみたら、わたしと同じ症状に悩む奥さんを救った整体師さんの動画を発見。

首の後ろ、生え際から指3本分くらい上の場所をぐ〜っと押すもの。
それが効いたのか、8月が終わる頃にはその苦しみからも解放された。


ただ、つわり期間仕事以外はひたすらダラダラ。無気力状態が続いていたこともあり、体力がかなり落ちた。

ちょっと立って料理をするのもクラクラするくらい。

まぁ、仕方ないよねぇ。
体がめちゃくちゃ頑張ってくれてるんだからねぇ。

とお気楽に考えていたが、つわり明けから体重が気になり出した。

だって、赤ちゃんはまだまだちっちゃいのに、母体の体重どんどん増えてるってやばくないか!?と。

そこから、食事に気をつけたり、とにかく歩ける日はたくさん歩くように意識した。

コークオンアプリを入れて、1日5000歩を目標に散歩をした。
コークオンアプリを入れた理由は、歩数がわかるだけでなく、1週間目標達成できたらスタンプがもらえるから。
そしてスタンプが15個たまると、ドリンク1本無料になる!

ご褒美のために、わたしは頑張った。

快適ライフのはじまり
9月中旬くらいから、「この世はこんなに快適だったのか〜」と思えるくらい体が楽になった。

落ちていた体力も食欲も戻り、元気に動けることがとても嬉しかった。

10月〜11月。
世の中のウィルス騒動もちょっと落ち着いてきたこともあり、今がチャンス!とばかりにとにかくたくさんの人に会った。

夫とも旅行に行ったりキャンプをしたり、二人の時間を楽しんだ。

お腹も少しずつ大きくなって、胎動も感じられるようになって、あぁ、子がお腹にいるんだなぁと思えるようになってきたのもこの頃。

まだ照れ臭さなのか、実感のなさなのか、お腹の子に話しかけることはあまりできなかったが、そのかわりに、少しでも良い言葉を聞かせようと、尊敬している方の書物や記事を音読して聞かせた。


必要物資は、先輩が貸してくださったり、母親が買って贈ってくれたり、、自分たちで買うことなくすべて揃った。感謝。


そして後期
12月。仕事も休みに入り、自分のために使える時間がたくさんある。

最初は、この期間、少しでもお小遣い稼ぎに使おうかなと思い、以前登録していた在宅ワークサイトを見たが、「あれ、この期間の使い方、それでいいの?」と疑問が沸いてきた。

結局、それはやめ。
子がやってきたときに少しでも穏やかに過ごせるように、目の前にいる夫が少しでも日々の仕事を頑張れるように、、そっちにエネルギーをかけたいと思った。


お腹の張りに気をつけながら、掃除をして家を整えたり、

体に優しく美味しいものを、という思いから干し野菜、手作りジャム、手作りおやつ、麹作りに挑戦。

丁寧にご飯を作ることの楽しさを知った。

それのおかげか?わからないが、妊娠中期に悩んでいた便秘からも解放された。

いや、ホントのことを言うと、たぶん効いたのは生大根だ。生大根3cm分を毎朝食べるようにし始めたらスルスル出るようになった。


後期に入っても思ったよりお腹は大きくならず、動けることをいいことに、「最後だ最後だ」を口実に夫とたくさんお出かけ。

これも、赤ちゃんからのギフトだねと、二人で感謝した。

なかなか赤ちゃんがいるお腹に話しかけられなかった二人だったが、この頃にはすっかり自然と話しかけられるようになった。


年末、名前が決まったことも影響してるのかもしれない。

ざーっと振り返ってみたが、とにかく楽しいマタニティライフだった。


初めは4週間に1度の検診がすごく待ち遠しくて、不安な時もあった。

ネットで調べては安心したり、はたまた余計不安になったり…。

情報で溢れている今だからこそ、情報は自分で選ぶこと、そもそも必要以上に見ないこと、見てしまっても揺さぶられない強い心を磨くことが大切だと思った。


そして、妊婦になってみて初めて気づいたこともたくさんあった。

命を授かるということは奇跡だということ。

妊娠が継続することも奇跡だということ。

出産は、子にとっても母にとっても命がけだということ。

そして、、

その奇跡の上に、この世界は成り立っているのだということ。


妊娠に限らず、その人の身になってみて初めてわかることはたくさんある。

体が思うように動かない大変さや、手すりがあることにどれだけ安心するかということなど。

今まで、軽い気持ちで、自分の物差しで発言していたことで、知らず知らずに人を傷つけてしまっていたんだろうなぁ。

どれだけ頑張って寄り添っても、100%はわからないけれど、分かろうとすることが大事なんだろうなぁ。

そういうことにも気づくことができた。


命が宿ってからは、たった9ヶ月のこと。
でも、今までにない経験をさせてくれた赤ちゃんに心より感謝している。

この期間だけでもたくさん感じること、学ぶことがあった。
生まれたあとは、もっともっと多くのことを感じ、学ばせてもらうのだろう。


我が子にたくさんの愛を注ぎたい、大切に育てたい。

そして、一緒に成長し続けたい。


たくさんの喜びを、しあわせを、ありがとう。

これからも、どうぞよろしくね。

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