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墓地退化に「ヤツ」を入れた話

お久しぶりです。いちばです。

僕はデュエマの構築論に関して幅広い意見を取り入れるために、たまにLINEのオープンチャットの方でデッキ診断をお願いしているのですが、「とあるカード」について意見の対立が起こったので、今回記事にしてみたいと思いました。

雑記みたいなものですが、読んで損する内容では無いと思うので読んでみてください。



「ヤツ」

その時議論されたアーキタイプは「墓地退化」。

墓地退化のテンプレリストには《禁断竜王 Vol-Val-8》が入っているのですが、僕はこれに前々から疑問を持っていて、「同じ仕事をしつつもっと役割の多いカードにできないか?」と考えていました。

Vol-Val-8(以下ボル8)の役割は、
「バルカディアの攻撃時効果で山札から踏み倒し、アンタッチャブル付きの打点でゲームを〆る」

ということです。

しかしボル8の色は火水自然の3色。水しか色が合っていない上に多色ということで、「手札に来たらストレスになる」カードです。

そこで、「フィニッシュにしか絡まない。しかも山札に埋まってないと仕事をしない札を、ドロソの多い墓地退化に積むことに意味はあるのか?」という疑問が湧いてきました。

では「色のストレスを軽減できて、引いたり盾落ちしていても強い、バルカディアから出せるアンタッチャブル付きSA打点」とは何があるでしょうか?
こうしてまとめてみると1枚のカードに期待してる仕事多すぎないか?となりますが、辛うじてそれっぽいカードがありました。


それが意見の対立の原因、先ほどまで「ヤツ」と呼んでいた《熱核連結 ガイアトム・シックス》です。

ガイアトム・シックス(以下トム)はもちろんSA持ちドラゴンで、選ばれた時に相手に全ハンデスを要求する擬似アンタッチャブル効果を持っています。

「いや、色!黒しか合っとらんやろがい!」
と思った方もいると思いますが、その「黒が色として合っている」というのが墓地退化にとっては超重要なのです。

では、黒が合っているのがアドバンテージとなる理由や、ボル8とトムの比較を次の章で解説します。


「ヤツ」とボル8の比較

LINEでの議論で「逆にトムではなくボル8でいい理由は何か」と質問したところ、「強いから」と返されてしまったので議論の余地がなくなったのですが、なぜ彼は「トムよりもボル8だ」と主張したのでしょうか?

その答えを探すべく、トムとボル8を比較してみました。


まずはボル8がトムに優っている点。

「ブロックされない」、「絶対に選ばれないので確実にゲームが決まる」が代表的でしょうか。
他にも「条件を満たせば追加ターンが取れる」、「攻撃時に全体除去を放てる」などがあります。

ブロックされない、選ばれないことで確実にダイレクトアタックを通すことができ、ゲームを決めるには十分と言えるでしょう。


次にトムがボル8に優っている点を見てみましょう。

トムが盾落ちしている時の役割。
「秩序の意思の起動の種になる」というものが挙げられます。
現在の墓地退化は《秩序の意思》を採用していることが多く、起動の種になるということは受け札として換算しうるということです。

そして退化の可・不可です。
トムは退化先としては弱いと言えるものの最悪の場合の選択肢として数えることができ、殴り返しなどで役割を果たすことができます。

最後に手出しの可能性。
ボル8はバルカディアと色が合い、なおかつ7コスなので、コンボ成立の条件が整わずゲームが伸びた時に手出しできる可能性があります。
手出ししたトムも決してスペックが弱いわけではなく、約2面除去に加え擬似アンタッチャブル付きSA2打点、さらには除去耐性がついています。

対してボル8の場合はコスト9と重いため、マナ加速のないデッキにとって手出しはかなり難しいです。
そもそも自然のカードがボル8とギョウしかないのですがギョウは火文明を持っていないため、
「ギョウとバルカディアをマナに埋めて9マナある状況」
というほぼあり得ない条件を満たさないと手出しできず、手出しはほぼ不可能
と判断されます。



それって「ヤツ」にもできるよね?

僕はボル8よりもトム派閥なので、上の章で述べたボル8の強みを徹底的にネガキャンして潰していこうと思います。

まず「ブロックされない」ですが、バルカディアは攻撃時に単体除去を持っていますし、トムもcip除去を持っています。
小型のブロッカーがもともと盤面に並んでいても2面までなら問題ありません。
そこで問題になるのはヒャクメ-4などのトリガー持ちブロッカーです。
しかし、考えてみると、

ヒャクメを採用しているデッキは先5や後4でリーサルを組めない→打点よりもギョウ出した方が強い

という結果に行き着いてしまうのです。
結果、ブロックされない効果はあまり問題になりません。


次に、「絶対に選ばれないので確実にゲームが決まる」という点。
ではトムを選んで相手にターンが返った場合、相手は返せるのか?
相手視点で見てみましょう。

マナは3〜7、盤面ほぼ0、手札0、盾0、墓地いっぱい。
相手盤面バルカディア、除去できていなければトム

この盤面、トップ1枚で返せますか?
僕はほぼ無理だと思います。呪文も封じられていますし、相手の盾が0の時に気合いでSA引くくらいしか手が無いです。
というわけで、アンタッチャブル効果は擬似的なものでも十分な効力があります。


「条件を満たしていれば追加ターンが取れる」は言うに及ばず。
墓地退化は小型を大量展開する戦術ではないので相手が展開するのに依存しています。
しかし現環境で展開されるクリーチャーはメタクリばかり…
メタクリが並んでいる状況ではボル8は出しづらいので追加ターンに関しては問題にならなさそうです。
同時に攻撃時の全体除去に関しても同様です。


おや、ボル8がトムに勝っている部分の残りがなくなってしまいました。
まあ強いて挙げられるとしたらボルドギにパワー負けしないくらいですかね。ボルドギでトムを選んだら相手の手札飛びますが。

というわけで、ボル8でできることはトムも大抵できますし、ボル8がトムに勝っている点についても墓地退化では問題にならないんですよ。
というわけで僕はトム採用を推します。


まとめ

結果として、トムはボル8に多くの点で優っていつつ役割も似ていることがわかりました。

まあさすがに完全上位互換というわけでは無いですし、「絶対ボル8じゃなくてトムだ!」というわけではないです。
しかし、採用候補としては十分検討できるレベルではないでしょうか?


以上、墓地退化のVol-Val-8をガイアトムに変えてみる雑記でした。
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読んでいただきありがとうございました。

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