石破総理大臣の衝撃
2024年9月27日、自民党総裁に石破茂氏が選出された。
この件について自民党員でも何でもない、ごくフツーの一般市民である筆者が感じた事、日本の今後について思うところを書いておきたいと思う。
順当な最悪の結果
まず、この結果についてだが、個人的には最悪の結果だったと思っている(理由は後述)。最悪の結果ではあるものの特段驚く結果では無く、むしろ順当な結果だったと言える。
何故なら総裁選が始まる前の段階の世論調査で一番支持率が高かったのが石破氏だったからだ。
9月9日の時点で石破氏28%、小泉進次郎氏23%、高市氏9%だった。
もちろん総裁選なので一般国民の支持で決まるわけでは無く自民党員と自民党議員の支持で決まるわけだが、その後の選挙の事を考えれば一般国民の支持を無視出来ないのは当然であるし、そもそも自民党員に限っても石破氏の支持率は高かった。
つまり、岸田首相を辞めさせた時点でこうなる可能性は高かったのだ。
極右寄りの自民党支持者は日頃から岸田氏叩きに勤しみ、岸田氏を引きずり下ろす事に成功したわけだが、本当に岸田氏より石破氏の方が良かったのか?と問いたい。
筆者は岸田首相を引きずり下ろす事に反対の立場だったが、その最大の理由は当時の時点での世論調査から岸田氏の次が石破氏か小泉進次郎氏になる可能性が高かったからだ。「石破氏と小泉氏と岸田氏の中でどれを選ぶ?」と聞かれたら私は岸田氏を選ぶ。それは筆者だけでは無いのでは無いだろうか?
「ダメなヤツを辞めさせたは良いが、次に出て来たのはもっとダメなヤツだった」なんて事は枚挙にいとまがない。きちんと後先の事を考えて岸田首相を引きずり下ろしたのか筆者は疑問に思っている。
高市氏の躍進と敗因
一方で驚いたのは高市氏の躍進である。1回目の投票ではなんとトップに立ったのだ。
高市氏:181票(国会議員票:72票、党員票:109票)
石破氏:154票(国会議員票:46票、党員票:108票)
党員票でも石破氏を上回っている。つまり一般市民により近い自民党員の民意は高市氏だったという事である。
当初の調査では大きく離れた3番手であった事を考えると、高市氏の躍進は驚異的ですらある。これは総裁選を戦う中で彼女の政策が浸透したこと、石破氏、進次郎氏の左派的政策に自民党員が危機感を持った事によるものと考えられる。
では何故2回目の投票で負けたのか。これは第一に石破氏陣営、小泉進次郎陣営が結束して石破氏に入れたからだろう。今度は高市氏を警戒する党内左派が結束して高市氏を潰したのである。
ここでキャスティングボードを握ったのは岸田陣営だった。どちらの陣営も単独で過半数が取れない。そうなった場合、第三勢力を味方に出来るかどうかが鍵を握る。今回の場合、それが岸田首相だった。岸田陣営が石破氏支持に回った事で大勢は決した。
この結果について、TwitterもといXでは「日本破壊クソメガネ」がトレンド入りするなど、極右寄りの高市氏支持者と思われる人たちが怒り狂っていた。筆者も個人的に残念ではあるものの、そもそも散々自分達が叩いて引き摺り下ろしておいて、大事な時に味方してもらえると考える方が虫が良すぎるのでは無いか、と思う。
筆者は高市氏の政策を概ね支持している一方で、近視眼的、感情的な一部の過激な支持者を見ていると、些か苦い思いになる。日頃大きな声で叫び、罵り、レッテルを貼り、叩き続けている極左陣営とこの人たちは何が違うのだろうか、と。
本当に高市氏を首相にしたいのであれば、他の候補を感情的に攻撃するのでは無く、その良さを理路整然とアピールするようにして欲しい。それが出来なければ彼女の足を引っ張る結果にしかならないだろうと思う。
何故石破氏は最悪なのか
続いて筆者が石破氏を最悪だと考えている理由を以下に述べる。
※石破氏をこき下ろしているため石破氏の支持者は見ない事をオススメする
理由は大きく分けると以下の3つである。
経済の失速懸念
党内の分断加速
外交(※長くなってしまったので本記事では割愛)
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