🍀ラリー・バード🕊が中心になり、NBAを大成功に導いた高等テクニックの話📜

◎譲るバスケット【トゥエルブリード🕛】と【お渡し🎁】について。

●トゥエルブリード🕛
①12点差リードを相手チームに譲る。(第1クォーター)
②点差を追いつかせる。(第2クォーター)
③もう一度、12点差リードを相手に譲る。(第3クォーター)
④もう一度点差を追いつかせ、逆転勝ちする(もしくは同点延長戦を目指す)。
(※そのまま相手チームを勝たせる【お渡し🎁】への展開もあります。)

相手に点をわざと取らせる❓
そんな作戦ありえない！
と思われる方も多くいるかと思います🧐
これは、元祖はラリー・バードがインディアナ州立大学時代から行ってきた、バスケットボールの試合で熱狂と感動を生むレシピです。
圧倒的実力あっての作戦ですが、これが出来れば、興行は大成功します🙌💵

かなり長い話になりますが、、
90年代では、NBAは人気のウェスタンカンファレンス、実力のイースタンカンファレンスと言われた時代で、特にイースタン内では得点や勝利をわざと譲る事が多々ありました。　そのテクニックは80年代の主要チームであるボストン・セルティックスから始まり、セルティックスを研究したチャック・デイリー監督のピストンズへ続き、実戦でそれを経験し続けた90年代のブルズにはその様子がよく見受けられます。時には、得点やゲーム勝利どころかリーグ優勝さえも相手に【トゥエルブリード🕛】をさせるのです。　
それは、一体なぜか❓

ミスに見せかけ【トゥエルブリード🕛】をして、ボールを譲る目的は2つあります。　

① 自分達が勝利する為の【トゥエルブリード🕛】
相手がDF時にスティールをする、OF時にシュートをする時には、必然的にフィジカルコンタクトがとても仕掛けやすい状態になる。　ボールや得点を譲る代わりに、ゲームやシーズンに影響を及ぼすダメージを与える事が出来る。ダメージを負った相手は、精神的にも萎縮し、本来の動きが出来ないのでお渡しした後で得点を取り戻す。

② 他のチームや興行自体を成功させる【トゥエルブリード🕛】
勝てるチームであっても相手チームとそのファン、関係者にリスペクトを持ちガベージタイムをつくらず勝利も優勝もお渡しする。　ゲーム単体としても、リーグ全体としても興行として成功させる結果を目的にする。　NBA運営側の視点に立った、プロとしてのより高度なお渡し。

【トゥエルブリード🕛】には以上の2通りがあります。
にわかには、さぞ信じられない逸話に聞こえても無理は無いと思います。
ですので、もう一歩踏み入った話を差し込む流れをどうかご容赦ください。
この、【トゥエルブリード🕛】を語るうえで非常に重要なキーマンがラリー・バード選手の歴史です。

ラリー・バードのいたボストン・セルティックスは、名将レッド・アワーバック監督時代にNBA史上記録の8連覇（1959-66）を成し遂げています。
しかしそれは結果として、その後のNBAの収益と人気の激減を招いてしまいます。
セルティックスしか勝たんNBAリーグは、他の全チームのプレーヤーを絶望させ、ファンを離れさせました。
壊滅的な打撃の原因が8連覇にあると理解したNBA運営トップは、以降に連覇を阻止する方針をとり始め、その意向を各チームオーナーに伝達しました。

その後1978年に、ラリー・バードがセルティックスに入団、デビューします。　同年にレイカーズに入団したマジック・ジョンソンとの優勝争いはファンを熱狂させ、当時は録画放送でしかなかったNBAが、テレビ中継されるようになるほど活性化しました。　もちろん収益も比例して跳ね上がりました。　（ちなみにセルティックス自体はバード入団前年29勝53敗から61勝21敗になりました。）
なぜ❓それほど盛り上がったのか。
そのカギが、ラリー・バードが大学時代から行ってきたプレー、【トゥエルブリード🕛】です🔑

バードは、大学時代から勝つか負けるかを選べるほどに支配的なプレーヤーでした。
大学は名門インディアナ大学に入学しましたが、米軍出身のボビー・ナイト監督の方針と合わず、1ヶ月ほどで中退。　以後1年間は街の清掃員として働き（その時期に“クールなタバコを吸ってビールを飲む黒人”とされる人物からバスケットを教わり）、弱小インディアナ州立大へ再び入学。　その弱小大学を“33”連勝、NCAAリーグ決勝まで無敗で導き、マジック・ジョンソンがいたミシガン州立大に最後に敗けました。
結果、NCAA決勝戦として歴代最高視聴率を記録し（2023年現在）、ラリー・バードとマジック・ジョンソンのファン達はそのままNBAの両チームに熱狂的なファンを生み急速に広まりました。　誰がこの状況を創り出したのか？
その現象はすべて、ラリー・バードが優勝を【お渡し🎁】した結果なのです❕

勝つか負けるかを選び、所属組織のNCAA、NBAを成功させるためにわざと負ける選択をしたとしか思えない戦績で、97年以降のインディアナ・ペイサーズヘッドコーチ時代にはペイサーズが得点を決めた時に頭を抱えてしまう、という映像も見受けられます。

そのラリー・バードの【お渡し🎁】プレーはロン・ハーパーにも通じています。
彼はマッチアップ相手のDFだけでなく、キャバリアーズ時代の点取り屋エースの座も、ブルズではマイケル・ジョーダン選手にお渡ししました。　平均得点も半分以下に落ちましたが名誉も地位も譲り、誰よりも2度目の3連覇をフォローし貢献しました。

ただ運営側から見れば、3連覇はブルズの強烈な反乱行為、しかも2度目!!という事で、、
98年ラストダンス後にブルズメンバーはNBA運営本部から指示を受けたブルズオーナー、ジェリー・クラウスによって即時解体されました（笑）

さて、長くなりましたが、重要なことは【トゥエルブリード🕛】が出来る知識と精神性と、NBAで過去に【トゥエルブリード】、【お渡し🎁】があり、更にそのレベル同士のゲームで【両チームトゥエルブリード】さえもあった、という事実です。
（1987年のイースタンカンファレンス決勝、セルティックス対ピストンズのゲーム7では、露骨な【両チームトゥエルブリード】が見られるので、ぜひ見てみてください▶👀）

https://youtu.be/F2zvVdhOG5c?si=1Eglgl6mqlFeTwjC