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グアムについてのコラムが無料公開になりました

グアムについての記事を掲載していただいた雑誌「ハリーナ」2020年2月号が、オンラインで無料公開になりました。

「ハリーナ」はNPO法人「APLA」が年に2回発行していて、バックナンバーは全てウェブサイトで読むことができます。
2020年2月号の特集は「気候変動と私たち」。読み応えたっぷりなので、ぜひ読んでみて下さい。

私は、「グアム先住民族の土地を破壊する米軍増強」というタイトルで執筆しました。編集の方を了解を得て、こちらに掲載します。

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このコラム執筆後も、グアムの状況はますます深刻化しています。
沖縄からの米海兵隊移転にともなう米軍施設の建設のために、グアムの未開拓の土地の伐採が進められ、先住民チャモロ人の遺跡や祖先の埋葬地が数々発見されています。発見されても軍事基地の建設は止まりません。

コラムでも紹介したように、祖先の暮らしの跡が残る場所はチャモロの人々にとって「聖地」であり、その破壊は彼らの遺産やアイデンティティに対する冒とくに値します。

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3,000年前のチャモロの遺跡が残るリテクザンの森にて。古代の家の石柱だったとされる「ラッテストーン」を前に説明する友人のモネッカ・フローレスさん(左端)。となりは沖縄のチョウ類研究者の「アキノ隊員」こと宮城秋乃さん。(2018年6月)

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ラッテストーンが点在するリテクザンの同じ場所。古代のチャモロ人は家の下に故人を埋葬していたので、家のあった場所は埋葬地でもあるといいます。

こうした貴重な遺跡が残るリテクザンは、絶滅危惧種も含めたさまざまな動植物が生息する自然保護区でもあります。また、リテクザンのあるグアム島北部には「北部レンズ帯水層」という貴重な水源が広がっています。
リテクザンは、建設が進む米軍の実弾射撃訓練場に隣接しており、地元の人々はリテクザンへの否定的影響を大変心配しています。

こうした破壊行為は日本政府によって資金提供されていることを、私たちは忘れてはなりません。



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