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03_CRB申請

背景

臨床研究法の対象となる特定臨床研究を開始するにはCRB(Clinical review board)に申請し、承認を得る必要がある。CRBへの提出書類を作成し、申請することとなった。

目的

CRB承認が得られる研究計画書を含む資料を作成する。

手段

研究計画書(プロトコール)とその他資料の作成

まずは研究計画書の作成から開始した。経営層によって研究計画書のドラフトは出来上がっていたので、その最終化の業務を進めた。前職の研究所の企画部門で様々な研究計画書は見ていたものの、医学系研究に求められる資料とは天と地ほどの差があったため、本来は素人プレイで私が手掛けるものではなかったのかもしれないが、関係者の集合知として完成させることとした。

当初は別の大学の研究計画書のフォーマットのまま作成していたが、全ての文字が表に入っているタイプのフォーマットで目次が作成できず、かつ項建てとしても不十分だったため、CRB申請を実施する医療機関の研究計画書フォーマットに従うことにした。

反省ポイントは以下。

  • 提出先のステークホルダー(今回の場合はCRB事務局やARO)ともっと仲良くなっておくと良かった。

  • 一方、AROにもリソースに限りがあるので、必ずしも協力してくださるとは限らない。日頃の関係性構築が重要と考えられるが、若気の至りは活用したい。

  • 自分たちだけでは解決できない外部リソースが必要な部分(今回の場合は統計解析)は早めにアテを作っておくべきだった。

  • 当時はChatGPTなどなかったが、キーワードを探索して専門書を読み込むべきだった。

  • CRB審査日や書類提出期限はWebで公開されているので、参考にしたい。

色々反省点はあるものの、業務を引き受けてから提出まで実質1ヶ月強しかなかったため、当時の自身の全力のみで頑張らざるを得なかったことはやむを得ない。研究計画書以外に作成が必要な書類についてはARO(Academic Research Organization)が教えてくださった。

書類の提出

Webで公開されていた締め切りに合わせて書類を提出した。ポイントは以下。

  • 作成が必要な書類とCRBへの提出書類が必ずしも一致しないので留意が必要。

  • CRBへ提出不要なのに、一度でも提出してしまうと審査対象となり、変更の度に審査が必要になってしまう。

  • CRB事務局ともっと対話しておけば各書類の提出の要否に関してアドバイスを頂けたのかもしれない。

  • 契約前でもCROはもっと頼ってよかった。

結果

1月に業務を引き受けてから2月中旬には提出することができた。

学び

良かったこと

研究計画書の作成に関して言えば、前職の研究所での企画部門での経験が活きたように思う。Wordの使い方に精通していたのも役立った。Wordの「スタイル」の使い方がわかると、グッと資料作りが簡単に、上手になる。

反省

今でこそ考えると、当初から臨床開発計画を立案する専門家を頼りたかった。製薬企業やCROの臨床開発計画の専門家を頼るのが難しくても、AROにいるStudy managerやProject managerを頼るのでも良かったかもしれない。
また、当時は連携先の医師とAROの関係性構築が途上であったが、自分が間に入ることでより円滑に関係性構築を促進できた可能性もあるので、そのような動きもできたら良かったのだろう。

2022.01-2022.02

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