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大学ラボのセットアップ|2021.11-2022.03

背景

大学内での共同研究講座を開始するに当たり、製造エリア及び実験エリアを構築する必要があった。そのために協力研究員として、大学への協力者として無償で活動する企業の人間として登録した。

大学病院との共同研究講座とは?

いわゆる寄附講座のような仕組みであり、企業から一定額(年間数千万円程度)を研究費として大学に提供することで、共同研究を推進するための枠組みを作ることができる。具体的には共同研究講座として教員を雇うことや、共同研究講座名義での論文投稿やイベント開催、共同研究講座名を正式な所属として明記が可能である。

共同研究講座設置申請書と大学及び企業間の契約書などを提出し、共同研究講座の設置に至る。契約書はその後の共同研究あらゆるベース契約になるので重要だが、大学の雛形通りに書くことが要求されるかもしれない。

提供した資金は共同研究に当てることができるが、一定の割合(3割程度)が大学への間接費となるので、提供した研究費の間接費以外を共同研究に使用することができる。

協力研究員とは?

大学によって協力研究員として認定されると、大学の研究に協力する権利が得られる。大学への入館証を入手したり、大学のメールアドレスを得ることができる。また、大学内の研修受講やイベント参加権利があったりもする。その代わり、大学研究に貢献しても賃金は支払われない。共同研究講座を有しており、大学との共同研究にコミットしている場合は、協力研究員としての権利を有していたほうが何かと都合が良い。

目的

大学内に実験及び製造のためのラボを構築する。

手段

大学の設備担当の方及び大学へ設備・消耗品を卸している理化学系商社の方と綿密に打ち合わせを行い、ラボ構築を進めた。都内の大学というのはスペースが限られており、かつ各部門の縄張りが明確なわけではないので、多少の曖昧さがありながらも実効的に結果を出しながら領土を広げていく方針が良さそうであった。

ラボセットアップのためのロードマップやタスクリストは大学の設備担当の方がリードくださり、タイムラインや設備の納品の調整が行われた。レイアウトの設計はスプシでいくつかパターンを考えて、関係者ですり合わせ最終確定した。

結果

滞りなく計画通りに設備が届き、インフラ工事も整った。最初にディープフリーザーが設置されたときは先生と記念写真を取りました。

学び

良かったこと

バイオ系の設備と言うとバイオセーフティーレベルなど細かい話になり、専門家が必要なのではないかと思ったが、実験レベルではあまり問われなかった。大学設備の方と理化学系商社の方からいかに一般論や正解の話を引き出し、味方につけて進めていくかが重要と感じた。

反省点

ラボ内の動線といった研究者UXを考えて設備のレイアウトを考えたが、想定よりも誰も気にせずに使っている。置いてある設備の位置あまり重要にはならないのかもしれない。

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