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今、仔犬を選ぶ前に見つけておくべきこと

いつもご利用ありがとうございます。
One for Dog の齋藤です。

この内容はラジオ放送「One for Dog Radio」で音声コンテンツとしても配信しています。
"音声派"の方はそちらからもお楽しみいただけます。

まずはじめに活動報告をさせてください。
現在、クラウドファンディングで好評だった「愛犬のお手入れを学ぶオンライン講習会」の第2回視聴権をネットショップ「BASE」で販売しております。
こちらは、お手入れの正しいやり方をオンラインで学べる講習会になります。
当日は動画共有サイト「Vimeo」で配信され、1週間アーカイブも残りますので、お時間が都合つかないという方も安心してご利用いただけます。
開催日時は、
2021年4月18日(日)19:00〜22:00予定
となっております。
ご興味がある方はこちらのリンクからご確認ください!

ということで本題です。

コロナ関連のニュースが絶えない一方で、コロナ渦での在宅時間が増えたことによるペットの飼育増加に関する話題もまた軒並み増えています。

しかし、そのすべてがポジティブな話題ではありません。
先日、東洋経済オンラインに掲載された記事を紹介します。

6人に1人がペットを飼って「後悔した」ことも

意識調査では、さらに「ペットを飼う前に調べたこと」を尋ねました。「適切なフード、またその量」が90票、「必要な飼育スペース」71票、「なりやすい病気」70票という結果でした。最低限必要な情報は調べているものの、「必要な運動量」が36票、「生涯かかる飼育費用」が27票、「アレルギー検査」18票、「緊急時の預け先」16票で、これらは調べないという傾向にあることがわかりました。
また、「ペットを飼ってから知識不足だと感じたことがあるか?」と尋ねると56%の人が「はい」「どちらかというとはい」と回答しました。
ペットを飼う人の多くが、まずは動物の可愛いところなどメリットばかりに注目します。「飼ってしまえば何とかなるだろう」と、事前に必要な情報を調べることもなく、安易に飼い始める人もいます。
しかし、現実はいいことばかりではありません。飼い始めはむしろ大変なこと、予想外のことも多く、後悔する人もいます。意識調査でも、「ペットを飼って後悔したことはありますか?」の質問に対して、「はい」「少しある」と回答した人が15%もいました。

念願の仔犬を迎えたけれど、トリミングをしてもらえない現実

犬を飼う前に調べておくことはたくさんありますが、ここ数年深刻化しているのが「トリミングジプシー」です。
愛犬をサロンにお願いしたいけれど、予約が取れなくてトリミング難民になってしまう愛犬、飼い主さんのことです。

以前、トリミングジプシーといえばトラウマなどが原因でトリマーの手に負えない愛犬がサロンから断られ途方に暮れてしまうケースがほとんどでした。
しかし、今のトリミングジプシーは違います。
その原因となるのが「トリマー不足」によるものです。

・腰痛や腱鞘炎などの職業病による離職
・労働環境による離職
・結婚出産による離職
・少子高齢化によるなり手不足

こうした人手不足に加え、昨今のペットブームによる犬飼育率の増加。
それに追い打ちをかける形でコロナ渦によるペット需要が拍車をかけています。
トリマーは技術職ですので、一人前になるにはそれなりの経験と時間が必要です。
しかし、現場は待ってくれず毎日のように仔犬が新しい家族に迎え入れられ、トリミング客へと変わっていきます。
もちろんサロンのキャパには限界があるため、「数ヶ月待ち」や「キャンセル待ち」が生じます。

ここで最も重要なのは、この「順番待ち」にはタイムリミットがあるということ。
それは被毛の伸びや汚れだけでなく「社会化期の経験」です。

仔犬には社会化期(生後3週〜14週)というものがあります。
これは仔犬にとってのゴールデンタイムで、この期間に経験する物事はすべて受け入れ状態にあります。
対人、対犬、対音、対物、対環境...
すなわち、この時期にお手入れ(トリミング)をいかに多く経験させるかで、その後のトリミング慣れが決まるというわけです。

僕たちトリマーは、このゴールデンタイムを使って「トリミングとは何たるか」を仔犬に教えていきます。

・はじめての場所で飼い主さんと離れること
・他人に体を触られること
・トリミングテーブル(高く狭い場所での作業に慣れること)
・ブラッシング(被毛を梳かされること)
・爪切り(爪を切られること)
・耳掃除(耳内に異物を入れられること)
・シャンプー(肛門腺絞りや水に濡れること、顔を洗われること)
・ブロー(ドライヤーの風や音に慣れること)
・バリカン(バリカンの振動や音に慣れること)
・カット(刃物を近づけられることや座らずじっと立ってること)

僕は「テーブルマナー」と読んでいますが、すべてがはじめてという仔犬にこれら作業を”良い学習”として教えるには、ある程度の技術と経験が必要なため、新米飼い主さんには困難です。
すなわち、トリミングサロンを利用していただくことで可能となるトレーニングなんです。

はじめてのトリミング。
近所のトリミングサロンに問い合わせしてみると、すでに新規客を受け入れていなかったり、予約は取れても3ヶ月待ち。
仕方がないからと社会化期を自己流でなんとか凌いでみる。。。

この判断が後々大きな悩みになって返ってくるのを僕たちトリマーは知っています。

「トリミングの予約が本当に取れないんです」

今、都内のみならず郊外や地方を含む多くの飼い主さんはこの現実に直面しています。
しかし、これから犬を飼う人たちはこの現実を知りません。
もしこれから犬を飼う予定の方は、仔犬を選ぶ前に、犬を飼う前に、まずは移動できる範囲内で"すぐに"トリミングを受け入れてもらえるサロンがあるかを調べておくことが必要です。
たくさんあるように見えて、実はそのサロンの予約状況は想像以上に逼迫しています。
昔あなたが犬を飼っていた時代のトリミング業界とは全く異なる状況にあることを知っておいてください。
そして、もしも予約が取れるなら、仔犬を迎え入れた早々に、サロンデビューをさせてあげてください。

セルフトリミングという選択肢

トリミングはパピー期だけのものではありません。
愛犬にとって一生必要なことです。
しかし、今以上にトリミングジプシーは増え続けるでしょう。
予約状況に一喜一憂するのではなく、トリマーさんにテーブルマナーを教えてもらった愛犬ならば、その胸を借りて飼い主さん自らもトリミングを学びましょう。
One for Dog では、そうした「飼い主さんのためのお手入れ教室」を行っています。
いざというときのために、今のうちから正しいお手入れの方法を学んでみませんか?

One for Dogの無料オンラインサロン「愛犬文化村」も是非!

One for Dogの無料オンラインサロン「愛犬文化村」は、2021年3月29日現在サロンメンバーさんが66名。
無理なメンバー間の交流など特に必要とせず、基本的には毎日齋藤が更新する記事を読めるというありがた迷惑なサロンとなります。
あくまで One for Dog に何らかのご縁がある方が対象なので、告知をしておいて誰でもご参加いただけないというツンデレサロンですが、One for Dog の活動を応援していただけるという方は是非一度覗いてみてください!

それでは、皆さま素敵なドッグライフをお過ごしください!

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