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つる子師匠、札幌降臨!/私の落語語り
本日、2024年5月18日。
林家つる子師匠が真打となってから初の札幌口演となりました。
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場所は札幌市豊平区のタクシー会社倉庫を改装した「だるま寄席」。
去年から二つ目の噺家さんを中心に、月イチで定期的に寄席が開催されるようになり、若手芸人さんの北海道での活動拠点の一つとして存在感を増しています。
実は去年の4月、真打昇進の発表直後にこの「だるま寄席」で、当時二つ目のつる子さんの口演があったのですが、残念ながら私は出向くことができませんでした。なので今回はリベンジ!
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つる子師匠は直前に紀伊国屋書店札幌店でトークショーに参加され、そのままのいでたちで寄席に駆け付けたとのこと。
その人気はうなぎ上りで、会場は大入り満員(といっても150人くらいでいっぱいの小さな小屋ですが)。つる子師匠が三席語り、合間に色物や漫才の方々(宝玉斎こん太さん 太田ひろしさん アヴァンチュ~る)が華を添えました。
お目当てのつる子さんは開口一番に「薬缶」でご機嫌伺い。
ご隠居やハっつあんといった落語の登場人物や、舞台設定などについて学校落語ばりに丁寧に説明された後、講釈部分も外連味たっぷりに演じられ、息を呑んで見守る聴衆は、みるみるうちにそのテンポと迫力に引き込まれていきました。
二席目は、古典派のつる子さんにしてみれば珍しい、新作の「ミス・ベター」。
女子高生・みなみに次から次へと降りかかる少女マンガさながらの「運命的なベタ展開」を、劇画漫画のコマ割りを想起させる痛快アクションを織り交ぜながら熱演。
真打としての矜持と自信に満ち溢れた一席を披露しました。
トリはつる子さんの看板にもなりつつある「芝浜」。
通常は魚屋の主・勝五郎の目線で描かれる「人生のやり直し」を活写した師走の人情噺ですが、つる子さん版は、その妻・おみつの目線から描きなおした意欲作です。
メインの時系列でのストーリーを裏側から補完する「芝浜・プログレッシブ」というところでしょうか。
本来の「芝浜」を知っていることが前提となる噺ではあるため、構造的な課題は抱えているものの、まずこの目線で噺を成立させたことでひとつ壁を破った感があります。
どの噺からも「この先の道を自らの手で切り拓いて見せる」という、抜擢を意気に感じた決意のほどが伝わり、私にとって大変意義深い会となりました。
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終演後にスタイルブックを購入してサインをいただきましたが、その時に、持参した「おきゃんでぃーず」ファイナルの時のパンフレットにも『つる』としてのサインをいただきました(私はつる子さん真打披露で番頭を務めた「林家あんこ」さん推しなのですが)。
つる子師匠は来週末にも来札されるので、その口演も見に行きます。
いやあ、いい会だった。
これで心置きなく文学フリマ東京38に乗り込めるぜ!
さ、寝よ寝よ♪
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