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「サルトリア・セーニョ 星空の仕立て屋」/妄想レビュー返答

⬛︎ミムコさんの妄想レビュー

空を切り取って服を作るデザイナーさんの話なんです。ある日、ひとりの男性が恋人にクリスマスプレゼントとして1着のワンピースを依頼するんです。そのワンピースがねぇ......なんだかクリスマスが待ち遠しくなるような、誰かにプレゼントを贈りたくなるような、そんな心温まるお話でした!

やあ、いらっしゃい!・・・そうそう、ここがお目当ての仕立て屋さ。マルコ親方?半年前に飲んだくれて死んじまったよ。いまじゃあ一番弟子だった俺が親方だ。デザインから縫製までなんでもござれ、ってね。

それにしても、クリスマスイブの夜更けに路地裏のこんな小さな店を探し当てるなんて、よっぽどのことだね?どうしてわかったのかって?はん、顔に出てるよ、『訳アリ』ってね。

なになに?今晩中に『星空ワンピース』がご入用だって?できなかぁねえが、高くつくぜ?お前さんの給料三か月分だ。どうせプレゼントの使い道もそっちの方なんだろ。

飲み込んだんなら外に出ようか。デザインはおまかせでいいのかい?オリオンは色気がねえなあ。うさぎ座は縁起が悪いからはずすとして、おおいぬとこいぬの間に、いっかくじゅうを挟もうか。

ハサミ入れるから黙っててくんな。気が散るからね。・・・ホホイのホイッと。ほうら、見事に切り抜いた。中に入って縫製だ。サイズ?大丈夫。『星空ワンピース』は体にあわせて伸縮自在。その秘密はこの糸にあり。

暗闇で光る蓄光糸。ミシンなんて使わないよ。あんなもの使うとガチガチに固まっちまう。手縫いだと遊びがあるからね。ご婦人のお好みのラインが出せるってわけさ。

なんて、しゃべってる間に縫い終わっちまった。持ってきな!あ、ひとつだけ言っとかなきゃならねえことがある。このワンピース、今は輝く星空だが、着る人の心模様で絵柄が変わる。

泣いたらなら雨、怒れば黒雲に稲妻。嫉妬に狂えば暴風雨。くれぐれも、ご婦人の機嫌を損ねないように気をつけるこった。要はお前さん次第ってことさね。そんじゃ、うまくやんなよ!ブオン・ナターレ!

<終>


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