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名盤紹介#2 BEYOOOOONDS「BEYOOOOOND1St」(Part2)

前回の記事からの続きです。今回も引き続きBEYOOOOONDSの「BEYOOOOOND1St」について紹介していきます。
前回の記事は以下のこちら。


なお、今回の記事中の楽曲では”眼鏡の男の子”がカギになっています。


8. 小夜曲“眼鏡の男の子”

小林さんのピアノソロです。これから続く眼鏡の男の子シリーズの序曲となっています。
小林さんは現役音大生ということで、もちろんピアノがありえないほどうまく、この曲だけでなくアルバム全体のピアノを担当しています。2020年に発表されたビタミンMEでもキーボードソロを弾いています。
ソロアイドルならともかく、グループアイドルの一員が楽曲制作に関わるのはめずらしいのではないでしょうか。またソロ曲が楽器の演奏(しかもプロ級!)というアイドルもなかなかいないでしょう。
小林さんはライブでも実際にピアノやキーボードを弾いているほど安定感も抜群で、今後もその腕前を遺憾なく発揮してほしいと思います!


9. 眼鏡の男の子

1stシングル表題曲であり、「眼鏡の男の子」は現時点でBEYOOOOONDSの代表曲だといえます。

冒頭から寸劇が始まります。眼鏡の男の子に恋する女子高生(山崎さん)とその友人(一岡さん、西田さん)、お嬢様風なお嬢様二人組(島倉さん、岡村さん)、そして同じく眼鏡の男の子を狙う女の子たちとの約1分30秒にも及ぶ寸劇が終わると曲に入ります。

みんなが恋する眼鏡の男の子は前田さんが男装しているのですが、これがまたイケメン!小顔で手足が長いので数字以上に身長が大きく見えます。これはライバル多し!女子高生たちの恋は実るのでしょうか?

ある日いつもより遅い時間の電車に乗ったら、例の男の子がいましたが眼鏡を外しています。さらにはその隣には手をつないでいる女の子も!つまり彼女がいたことが発覚してしまいます。残念ながら恋は実らなかったようです。
そして、最後にその男の子の姿を見た山崎さんの「大したことないじゃん!」という、あきらめのような強がりのような悲痛な叫びが印象的です。このフレーズに様々な感情を込められる表現力を持っている山崎さんは、やはりグループのエースなんだと実感します。

あと、二番のAメロの裏では、冒頭の寸劇でストーリーテラーを務めている清野さんのボイスパーカッションが披露されています。芸達者が多いBEYOOOOONDSの中でも清野さんは最年少の16歳、恐ろしいですね。

10. 恋のおスウィング

「眼鏡の男の子」に出てきた、お嬢様風なお嬢様二人組のお話です。俗に言うスピンオフですね。

島倉さん演じるお嬢様風なお嬢様(実際島倉さんはグループの中でお嬢様に見えますが)も眼鏡の男の子に恋するのですが、結局眼鏡の男の子には彼女がいて、それを知った島倉さんはというと
「岡村さん、いいのよ… なんて言うとでも思ったか!
ケッ、よく見たら大したことねぇ~ぜ!」
と豹変してしまいます。お嬢様風ヤンキーだったんですね。

「遅刻しなきゃよかった 何を見せつけてくれとんねん~」
と純粋に怒りの感情のみを思いきり込めて歌う島倉さんのパートをぜひ一度聴いてほしいです。普段怒らないような島倉さんが無理矢理怒っている感もあり、これはこれで貴重だなと思います。
曲はタイトル通り、ジャズの落ち着いた感じのおしゃれな曲ですね。

11. 文化祭実行委員長の恋

こちらも「眼鏡の男の子」のスピンオフです。

冒頭ではまたまた寸劇が始まります。この寸劇での高瀬さんの演技力の高さ!高瀬さんは普段から非常にMCが上手なので、こういう寸劇はお手の物なのでしょう。どうやら赤羽橋高校という学校では毎年女装コンテストを行っているそうです。

本編に入ると、文化祭実行委員会の清野さんが女装コンテストに向けて候補を探していたところ、その目に留まったのが、前田さん演じる美人な男の子だったわけです。また、眼鏡を外したほうがいいという提案があり、コンタクトにしてコンテストに出場します。

その結果、前田さんは女装コンテストでグランプリを獲得します。そして「そんなこんなで めでたく彼女になりました」とのことです。そんなこんなの内容が気になりますが、これで眼鏡の男の子がコンタクトに変えた理由、そしてその彼女が誰なのかわかりましたね。

12. 元年バンジージャンプ

平成から令和に変わるタイミングで作られたこの曲にはポジティブな言葉が非常に多く散りばめられています。特に「何したって アニバーサリー」という言葉がいいです。

サビの「平静な日々に サヨナラしましょ」というフレーズで穏やかな「平成」と前元号「平成」がかかっているのもいいです。新しい時代を充実したものにしたいという意気込みが伝わってきます。

ところで、全曲で終わったと思われた眼鏡の男の子シリーズはまだ続いていたのです。間奏の寸劇で、一岡さんと西田さんが
「令和のレイ、令和のワ、どちらも○で二重丸!きっと良いことあるわよ!」
と山崎さんを慰めるのですが、
「○と○って……眼鏡く~ん!」と山崎さんは眼鏡の男の子を思い出してしまいます。が、きっと新しい時代に生きる彼女はきれいさっぱり忘れて次のステージへと進むのでしょう。


まとめ

今回紹介した5曲は「眼鏡の男の子」主軸として非常にストーリー性があるので、この曲だけで1枚のミニアルバムが作れるのではないかと思います。やっぱりただの曲の寄せ集めであるようなアイドルのアルバムではないんです。
次のアルバムでも、1曲を主軸としたストーリー性のある部分ができるのではないかと期待すら持ててしまいます。


そして、まだまだ曲があるのでまたまた次の記事で紹介することにします。

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