見出し画像

人本旅「50音図と音象徴」

50音図

五十音図の成立過程において、それまで使われていた日本語の煩雑さを苦慮し体系づけて正しく使うために研究された方々の存在を知った。以下にその変遷を纏めているサイトを紹介する。

大陸から入ってきた漢字を正しく読むために今も使う読み仮名は、当初漢字だった。知らない漢字に対して知っている漢字を当てていたため、理解するには複雑すぎた。そのためカタカナが作られたらしい。

以上の学習で、空海や僧侶は当時大陸の情報を分析研究し、日本人に理解するように努力した最先端の研究者の一面があったように思えた。

山代温泉にもいつか行ってみたい。


音象徴

神社仏閣を調べてゆくと、名称が音読みばかり。これは、口伝えによって対象を理解していて、あとから漢字を当てはめた経緯からだろうか。さてその言葉には音象徴という概念があることを知った。

音象徴(おんしょうちょう、語音象徴、英語: sound symbolism)は、音そのものがある特定のイメージを喚起する事象を指す。

wikipedia

日本語の母音における音象徴の研究

「豆がばらばらこぼれる」、 「豆がぼろぼろこぼれる」、これらはともに豆がこぼれる様子を言葉にして表したものである。 しかし 、この 「ばらばら」 「ぼろぼろ」を聞いた時、 日本語の母語話者であれば、 この2つの表現から伝わってくる豆が落ちていく様子についてそれぞれ違ったイメ ージをもつであろう。例えば、「豆がばらばらこぼれる」 と聞いた時は、豆が広い範囲にわたってこぼれていく様子を思い描くのに対し、 「豆がぼろぼろこぼれる」と聞いた時では、 豆が狭い範囲で少しずつ落ちて行く様子を思い描くであろう。
ここにあげた「ばらばら」「ぼろぼろ」について 、その音韻構造を見てみると、 子音はlb//r/の連続であり、 母音が/a/lo/と異なっている。 このことから、 この母音の相違がわれわれの思い描く豆のこぼれる様子に違いをもたらしていると考えられる。

吉岡 ちさと
日本語の母音における音象徴の研究
言語文化と日本語教育27号
https://www.jcss.gr.jp/

大きさと関連する音象徴について

本研究では「大きさ(size)」の概念に着目し、日本語母語話者において特定の意味と特定の音を関連付ける傾向が見られるかどうか、また、そのような傾向が見られるとすれば、今まで指摘されてきた音象徴の傾向と共通しているかどうかを、実験的方法を用いて検討した。

大きさと関連する音象徴について
On size-sound symbolism ストランビーニ ニコーラ†,備瀬 優†,矢野 雅貴†,坂本 勉‡
2012年度日本認知科学会第29回大会
https://www.jcss.gr.jp/

音による商品名の命名との関連性の研究もあった。

音象徴に基づく商品名の量的分析

本研究では特定の商品群の商品名を対象とした量的分析を試みる。商品群とは、例えば、子ども向けの商品、高齢者向けの商品といったように、どういった属性の消費者に向けられた商品なのか、つまりどういったターゲットを狙った商品なのかという視点で分類した、ターゲットを同じとする商品の集合である。

内田善哉
音象徴に基づく商品名の量的分析
2012 年度卒業論文
https://www.ritsumei.ac.jp/




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?